『ニチアサ以外はやってます!』第一巻、感想。

こんばんは、にしおです。
今日は何と!バイトすらもない1日でした。
一歩も家から出る必要がない。昼過ぎに起きて、ゲームをしていました。でも、何もしてなくても人間というのは腹が減るんですよね。
そんな訳でラーメンが食べたくなっちゃったので少し外に出ました。
ラーメンを食べたあとは、その足で近くのアニメイトに行きました。最近のアニメイトは髪も心も明るい方の方が多いので少し敬遠していたのですが、何せゲーマーズの方が閉まっている時間でしたので。
購入品を決めてレジに向かう途中でバンドリのコーナーを通過した時、カップルと思しき男女の女性の方が「あたしランク100超えてるから〜。笑」と言っていました。どの段階の話してるの。

というわけで今回は、そんな激しい戦いを潜り抜けて手に入れた戦利品についてです。事前情報などは特に知らず、たまたま見つけてタイトルと絵だけでガーン!と掴まれて買ってしまいました。
その漫画の感想を書きたいと思います。
それがこちら。
ドン。

『ニチアサ以外はやってます!』
なんと、『まんがタイムきらら』×『特撮ヲタク』という史上空前最強の組み合わせです。そりゃ、目に入っただけで買っちゃいますよね。
ちなみにタイトルの意味は、「ニチアサの放送時間以外は部活動します!」みたいなことです。
僕はおそらく伝説の始まりを目の当たりにしていると思います。
そして、調べてみたら作者の猫にゃん先生は年下でした。僕は何してるのだろうか。
それはさておき。

軽いあらすじ
カッコいいものに憧れる活発な高校一年生、海城あかね。
彼女は「特撮研究会」という、特撮作品を見たり、実際に映像を作ったりする部活の部長、芹沢博見に気に入られてスーツアクターとして入部することになった。
特撮初心者のあかね、部長の博見、特撮研メンバーで2年の早田唯、更にあかねの友人本郷苺も加わって。
厄介な特撮オタク3人と、元気はつらつなあかねの4人が織りなす青春特撮映像制作漫画。

軽いキャラ紹介
海城あかね
一年生。特撮初心者で勉強中だが、かっこいいもの好きで胸に秘める熱い思いは人一倍。特撮研ではスーツアクター担当。
本郷苺
一年生。あかねの友人で、割と厄介な特撮オタク。特撮の音声や効果音などに強いこだわりを持つ。特撮研では音響担当。
早田唯
2年生。こちらも割と厄介オタク。中学時代から苺とは解釈の違いでよく衝突している。手先が器用で、特撮研では造形担当。
芹沢博見
2年生。特撮研の部長で脚本、監督担当。部の存続に熱心で、なんか急に涙脆くなり始める。

いやぁ、面白かったですね。
まず何よりも、自分自身がまさしくそうである「めんどくせえ特撮ヲタク」が、「きららの日常女の子」になることでここまでステキに見えるようになるのかと。
それもそのはず。ただ可愛い女の子が特撮オタクだから面白い、ということにとどまっていないのがこの作品の良いところだと思います。
彼女たちはただネットでやいのやいのお気持ち表明してるだけの僕のような人間ではなく、その特撮への愛や熱い思いを映像制作にぶつける。それが彼女たちの青春で、その輝きが何より素晴らしい。僕もこんな部活入りたかった。
好きな気持ちを形あるものにすることができるというのは本当に素晴らしいことです。

そして次に、個人的にめっちゃ刺さったキャラクターがおりますのでお話ししたいと思います。
それが特撮研の顧問、本多立花。彼女ももちろんヲタクです。しかも酒好きで喫煙者。
ちょっとネタバレになっちゃいますけど、彼女自身も特撮研のOGで、その当時の思い出をずーっと引きずり続けてるんですよね。
ちょうど先日、思い出のゲーセンが潰れる報を聞いた直後、高校時代の夢を見て枕を濡らした僕には心当たりありすぎるというか。その後、「夢の登場人物が高校時代で止まってそう。」とかいう煽りを喰らって死にかけていた僕には身に覚えしかないというか。まあ当然立花さんのように可愛い見た目ではないんですけど。
劇中での彼女は、高校時代のメンバー達と楽しく過ごす夢の最後に「私達はもう卒業したんだよ。」という言葉を投げかけられて目を覚まし、涙を流すというシーンがありました。この辺本当に胸が痛い。しかも、前述のように酒好きの彼女はこの夢から覚めた直後、「素面だと嫌なこと考えちゃう。酒買いに行こう。」とか言ってましたし。いやもうワイやん。まあ当然立花さんのように可愛い見た目ではないんですけど。
そんな彼女が現特撮研を見て抱く感情とか、そう言うのが正直めっちゃわかるなって思ったんですよね。
今後どんな感じになっていくかはわかりませんが、彼女には大注目です。

そしてもう一つ。
この手の作品では当然とも言えるパロディやヲタクネタについて、めっちゃ現代!と感じたのが割と新鮮でした。
これまで見てきたパロディ多めの作品の中では比較的珍しく、パロ元が割と新しい作品が多いのがまず一つ。だからって浅いな、とかそういうことじゃ全くなくて。登場人物の名前なんかからも分かるように、しっかり古今東西を押さえてくれているのもうれしいです。しかもきららのパロも入ってたりして、それもたまんないですね。個人的に、♯5〜6の、仮面ライダーWとけいおん!のハイブリッドなサブタイトルは最高に刺さりました。
そして何と言ってもネタの使い所とツボの押さえ具合が絶妙なので、「ッグ!分かるぅァ!」と何度なかったかわかりません。「特オタの内輪ノリ全開のカルト映画」のくだりとかめっちゃ笑いました。
あとは、登場人物達のセリフ回しとかテンポ感とか、それぞれのSNSでの呟き方とか。この辺もめっちゃ今のオタクだ!と思う場面も結構多かったです。
でもこれがいいんですよね。逆に2000年代のヲタクの雰囲気、所謂バラエティとかでよくある「チェックシャツ+Gパン=ヲタク」みたいなノリでこの子たちが話しててても「いやそんな奴もう居ねえよ!!」ってなるんですよ。
要は、「今のオタクの解像度の高さ」がイコール彼女たちのリアルさ、作品への没入感につながっているということなんです。
まあとはいえ、僕もまだまだ二十代ですから。「こういうツイート僕もするわ!」とか思う部分も多かったですし、早田さんの「不毛な解釈バトルするのも醍醐味!」というセリフに首がちぎれるくらい縦に振りながら共感したりしました。
ほして同時に、※「半年ROMれ」「ggrks」…昔のことわざ。死語。という脚注に現実を突きつけられ、血反吐を吐いて死亡しました。

というわけで、本当は四コマの活かし方のうまさとかも触れてお話ししたかったんですが、長くなってしまったのでこの辺にします。
以上、『ニチアサ以外はやってます!』の感想でした。
とんでもなくハマったので次巻以降も楽しみです。
すでにアニメ化熱望。

ありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?