本当に地球を守る事。
0:きっかけ
僕は先日、7月からレジ袋の有料化が始まるとニュースで見ました
最初は、「地球を守るためにとても大事な事だし、政府はこのご時世の中で頑
張っているなあ。」と思っていたのですが、両親に話すと、「必ずしも効果的
な政策では無いかもしれない。調べてみてごらん。」と言われました。
何故、僕の両親は素直にこの政策を喜ばなかったのだろう?不思議に思い、
詳しく調べることにしました。
1:レジ袋の有料化、なんで施行した?
今は下火になっていますが、レジ袋有料化直後は、この政策の意義などを問う
報道が非常に多くありました。ここでは、有料化の具体的な中身について紹介
します。
元々、政府がプラスチックのゴミ問題解決の1つとして、法制化したものであ
り、普段何気なくもらっているレジ袋が本当に必要なのかを考え、僕たちのラ
イフスタイル=生活様式を見直すきっかけとする事を目的としています。
言えば、啓蒙と啓発なのです。
啓蒙 人々に正しい知識を与え、合理的な考えをするために教え導く事 啓発 人が気づかずにいるところを教え示して、より高い認識や理解に導く事。 デジタル大辞泉第二版 小学館 より引用。
確かに、ビニール製品によって海洋汚染の問題が起こるというのはニュー
スで皆さんも聞くことが多いと思います。環境省によると、レジ袋は1年で
約300億枚がゴミになっているそうです。これだけ聞けば、有料化は非常に
効果的な政策だと思いますよね?(僕も最初はそう思いました)
しかしこれは最善策では無いのです。次章で理由を説明しましょう。
(環境省のデータはhttps://www.env.go.jp/press/7541.htmlより引用)
2:問題点
環境省によると、日本から毎年排出される廃プラスチックの中で、レジ袋が占
める割合はわずか2%です。例えば、2018年度の日本の廃プラスチック量は
891万トンなので、178200トン分となります。この政策だけでは不十分
であると僕は考えます。何故なら、包装や容器として使われているプラスチッ
ク製品が47.4%(423万トン)であり、レジ袋だけを規制しても他の製品が作ら
れ続ければ、ほとんど効果が見られないからです。さらにバイオマス原料を4分
の1以上含むレジ袋は有料化の対象外ですが、残りの4分の3の原料は何でしょ
うか?
そうです、石油からできているのです。
そして、英国環境庁によると、地球温暖化の可能性を、使い捨てレジ袋より少
なくするにはコットンバッグを131回以上使わなければならないそうです。コッ
トンバッグを作る材料や洗う水なども考えるとどうでしょうか?
果たしてレジ袋の有料化が本当に妥当な政策だったのか、その結果は数十年
経たないと立証できませんが、個人的には劇的な変化は見られないと予測
します。
(内容は環境省 https://www.env.go.jp/press/7541.html
一般社団法人プラスチック循環利用協会 https://www.pwmi.or.jp/pdf/panf2.pdf
英国環境庁 https://www.gov.uk/government/publications/life-cycle-assessment-of-supermarket-carrierbags-a-review-of-the-bags-available-in-2006 より引用。
3:我々はいったいどうしたら?
上に記したように、有料化は、善悪を簡単に決めることができない難しい話題
です。僕も正直どちらに振り分けるか今も悩んでいます。
これを読んだ皆さんの中には、有料化に対する別の肯定的な考えを持っている
方もいらっしゃるかもしれません。ただ、考える、ということは1番大事な
ことでは無いでしょうか?
地球温暖化は今も進行しています。それを止めるのは、私たち人間しかいない
のです。
僕は、これからもこの有料化問題について色々調べていこうと思っています。
この記事を見てくださっている皆さん、今一度環境問題についてじっくり考え
てみてください。
4:参考文献
https://www.gov.uk/government/publications/life-cycle-assessment-of-supermarket-carrierbags-a-review-of-the-bags-available-in-2006
https://www.pwmi.or.jp/pdf/panf2.pdf