【おっさんの戯言】壮年の夢…
齢も四十代に近づく頃から、先を見据えるようになっていた。
前職場での上司や先輩方から話を聞いたり、状況を見てるうちに、やはり定年まで、ここにいる気にはなれないことを再認識した。
更に、二人の子供たちの将来の進路がある程度定まった事も相まって、自分の今後の人生を真剣に考え始めるのだった。
自分は何がしたいのか、何が出来るのか、どの様な余生を過ごしたいのか?
私が最も楽しめる、輝ける場はどこなのか?
三十代は仕事も子育ても落ち着き、遊びにいそしんでた年代だった。意図せず比較的規模の大きな会社へ所属した結果、会社の仲間が急激に増えた事もあり、飲み会の機会が急増していた。
その中で通った数々のスナック形態の店の中で常連と呼ばれるようになった店が2店ある。
その店のママとマスターと仲良くなって行くうちに、カウンターの向こう側に興味を持ち始める。そして、いつしかそれは憧れや理想になっていた。
初めはそれをごく親しい仲間うちに冗談話で漏らしていたのだが、次第に本気で思うようになると、誰彼構わず夢として語るようになってしまった。
実は現在の職に付きたかったのも、その夢の実現の為の一環という要素があったからだ。
私は就職してからそれまで、主にパソコンとにらめっこの設計業務一本で勤めてきた。いくら人好きではあっても不特定多数のお客相手の対応をした経験など無い私に、接客業など出来るのか?という不安があった。そこでまずは営業職を経験してみたいということからであった。
そしてこの職を2年経験してみた現在、それなりに手応えを感じ始めている。更に、今のこの職にも大きな楽しみを見付けだしている。
欲張りな私は、現在の建築業と、この先目指しているスナックのマスターなる、接客業の二足のわらじを狙っている。
今現在は未だ、建築業に慣れ、こなす事を最優先に活動しているさなかだが、近い将来もう一足のわらじのほうも実現に向け本格始動するつもりでいる。
そして私が夢見る将来像は、なるべく永く、なんなら生涯現役でこれらの仕事を続けることである。
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