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自分で決めるということ。



毎日叫んでいる。
静かに何処かに叫んでいる。
助けを求めている。
誰かに導かれるのを待っている。
そんなの無駄だということもわかっている。


・・・


“失敗は成功の母”というが、だとしたらこんな毒親にならないで欲しかった。
僕の就職活動は失敗だった。僕の歩こうとした道が僕に合っていなかった。失敗から学んでまた別の道を歩けばいいと思っていた。しかしこのたった一度の失敗は、僕から何か大事なものを奪った。

こんな話をすると、別に命を取られたわけじゃあるまいし、身体も元気なんだから、何を言っているんだって誰でも言いたくなるだろう。もちろんそうだ。命はある。五体満足だ。表面上はなくなったものなんて何もない。しかし身体の真ん中に穴が空いている。自分だけが見える穴。そこには確かに何かがあった。何か大事なものが。



転職サイトを眺めていて、とある会社に少し興味が出た。仕事内容や労働条件、社風を確認する。悪くない。話だけでも聞いてみたい。
次に、インターネット上の転職口コミサイトでその会社を検索した。すると、思っていたよりかなり評価が低いことや、労働条件が実際は文面より酷いこと、仕事内容が思っていたものと違っているということが書かれていた。

ネットを閉じるころにはもう、この会社への興味はなくなっていた。話を聞いてみたいという気持ちは脳の彼方へ消えてしまった。


こんなことを何ヶ月も永遠に繰り返している。
失敗に怯えとことん損をなくしたいと思う僕は、動く前に他人のレビューを調べてしまう。そして、評価がよほど良くない限り触れるのをやめてしまう。
見た目がいい。なんとなくいい。気になったから触れてみよう。そんな自分の直感を大事にしなくなってしまった。自分自身をこれっぽっちも信じていない。むしろ誰よりも疑ってしまう。
だから本を一冊買うのにも、その場でAmazonのレビューを細かく見たりする始末。

他人の意見を参考にすると言えば聞こえはいいが、反対意見ばかり取り込んで動けなくなるのはどうにもバカらしい。他人の意見に踊らされている、と言った方が正しい。
自分の声よりその他大勢の声に従う僕は、一体誰の人生を生きているのだろう。


たった一度の失敗。しかしその失敗が、僕の意思という大事なものを奪った。


・・・


未だに他人任せでいる。
他人の評価を鵜呑みにし、失敗すら他人のせいにする。そのくせ、自分の運命をまだ他人に委ねようとしている。全て委ねられる誰か、そんな存在しない誰かがふわっと現れるのを期待している。大きな決断を、自分で下すのが怖いから。もう失敗できないぞという声が、頭にずっと鳴り響く。

自分で全て決めたいと口では言いつつ、自分では何も決められないなんて、滑稽だ。

この自分は好きになれない。最優先で向き合わないといけないな。



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