週刊少年松山洋_タイトル_修正

一生懸命遊んでればレーサーにもなれるんだぜ

最近は採用に向けた学校訪問や会社見学も大学生や専門学校生だけに限らず、高校生や中学生にまで対象年齢を下げて直接話す機会を意図的に増やすようにしています。

話す内容自体は変わりません。

みんな“ゲーム業界に興味がある・ゲームクリエイターになりたい”という人から“自分でもゲームクリエイターってなれるもんですか?ちょっと軽い気持ちで話を聞きに来ました”って人まで様々ですが。

①ゲーム業界の仕組み
②ゲームソフトを作る工程
③ゲームソフトを作るお仕事一覧と役割

というある意味当たり前の基本情報をレクチャーした後に

“では、今からでも(ゲームクリエイターになる為に)出来ることは何か?”

という話に必ず辿り着きます。

そこではもちろん

“ゲームプラグラマーを目指すなら数学をちゃんと勉強しよう、特に関数だね。英語はどの職種に限らず出来るに越したことはないね、シーグラフなんかで発表される論文やレポートの多くが英語で書かれてるし、そもそもゲーム業界は日本国内市場だけでは赤字だからね、自ずと世界戦略になるってことは英語圏でのコミュニケーションは必須になってくるよ。あと、地味に大切なのは国語だね。「文章を書いて人に伝える力」って言い換えてもいい。会社で仕事をすると毎日メールやチャットツールなんかで文章を書くことになるんだよ、職種に関係無く、ね。一回の文章で正しく主旨を伝えられる人と「え、要するにこういうことであってますよね?」って聞き返されてしまう人では仕事の出来高が大きく変わってくる。変わってくるんだよ、だから、今のうちから文章を正確に書いて人に伝える力を身に着けておこう。同時に相手の文章を読み取る力も大切だね”

なんて当たり前のことを伝えつつも、結局は、やはりコレに尽きる。

“うん、遊ぼう”

“1冊でも多く漫画を読もう、1本でも多くアニメを観よう、1作品でも多く映画を観よう、1タイトルでも多くのゲームソフトを遊ぼう”

“今は何よりもそれが大事”

“自分の「好き」を確定させよう”

“「なんとなく好き」じゃあ駄目なんだ”

“「絶対的に譲れない好き」を確定させよう”

“それは漫画でもアニメでも映画でもいいんだぜ?もちろんゲームだっていい。その作品の「どの部分の感覚が好きなのか」ってことを自分の中で確定させよう”

“それが君の「流儀(モード)」になる”

“「流儀(モード)」さえ確定すればあとは自動人形(オートマータ)という現象(フェノメノン)が発動するから”

“好きなあの子の事って気になるよね?どんな音楽聞いてるんだろう?とかどんな人が好みのタイプなのかな?とか家族構成とか色々気になって知りたくなるよね?”

“もし君が『ジョジョの奇妙な冒険』が大好きだったら。それを生み出した荒木飛呂彦って作家そのものを好きになる。そうなると、きっとその前に荒木飛呂彦が手掛けた作品が気になってくるはずだ。だから自ずと『ゴージャス☆アイリン』『バオー来訪者』『魔少年ビーティー』に辿り着くはずだ”

“「好き」ってそういうこと”

“「好きを決める」っていうのはそういうことなんだ”

“そこさえ確定していれば自ずと辿り着けるんだよ”

“だから、遊ぼう”

“いっぱい遊ぼう”

“遊んで遊んで遊べば、それが見えてくる”

“昔の歌の歌詞にさ”

「一生懸命遊んでればレーサーにもなれるんだぜ?」

“っていうのがあるんだけど”

“これが、これこそが、真理なんだよ”

“これが全て”

“全一なんだ”

“だから誰になんと言われようと、遊ぼう”

“親や学校の先生から怒られようと、隠れて遊ぼう”

“周りに嘘をついてでも騙してでも、遊ぼう”

“大丈夫、自分に嘘をつくよりマシだから”

“とにかく今は、遊ぼう”

だいたい、こんな話で終わります。

ほとんどの中学生や高校生がこれで理解してくれます。

一部の人は「流儀(モード)」とか「自動人形(オートマータ)」とか私が言い出したあたりからポカンとしてもう話を聞いてくれなくなりますが、まぁそういう人は素養が無いというか適正が無かったということで諦めます。

誰もが“『矢』に選ばれる”わけではありませんからね。

もちろん技術や専門的な知識もその後に学んでもらいますが、まあ、大丈夫、既に「自動遠隔追尾爆弾(シアーハートアタック)」が発動していますから、それこそ自動的に辿り着けますよ。

遊ぼう!

*****

うーむ、今の中学生や高校生に向けて話をするのって本当に難しい。手ごたえがある時と無い時の差がやっぱり激しい。

みんな賢いので「うん、うん」とその場は頷いて素直なフリをしてくれるけど実際の頭の中まではわからないからなぁ、いまだに正解を探しながら手探りで話をしていますよ。

もっと向き合って直接話さないとなぁ。よし、決めた。

全国の中学校や高校で講演やります、というかやらせてください。

出来れば講演後でもいいので中学生や高校生と雑談できる時間が欲しいです。

教室でも食堂でもいいので、昼休みの時間的なノリで色んな雑談がしたいです。

“ウチの学校なら来てもいいよ”という関係者の方がいらっしゃいましたら連絡ください。

下のコメント欄でもツイッターでもフェイスブック経由でも構いません。

よろしくお願いします!という告知でした。

*****

さてここからは『中学生などのまだ進路を定めていない子ども向け講演を行う際に気を付けていること』を更に掘り下げていきたいと思います。

基本的には上に書いてあるように「遊ぼう!」ということをシンプルに伝えるということは変わらないのですが、それを伝える時の注意点や留意していることをまとめてご紹介していきます。

今の中学生に伝える正しい言葉選びとは何か?ご覧ください。

一生懸命遊んでればレーサーにもなれるんだぜ?

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