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それはまるで範馬勇次郎の笑みでした

モントリオールに着いて不便することがある。

ひとつはパンツと靴下。

というのも私は基本的に荷物を持ち歩かない。よっぽどのことがなければ。

誰かに何かを頼まれて“社長お手数ですが(嫌だと思いますが)これを今回の出張でスーツケースに入れて持って行っていただいてモントリオールスタジオのヤマノウチさんに渡していただけますか?”って言われると嫌な顔ひとつせず(内心嫌だが)“もちろん、わかったよ”と伝えて持っていく。

正直に告白すると嫌だけど、スーツケースを持って飛行機に乗る。(そして荷物を持ち運んで相手に渡す)

普通の人からすると“何言ってんだ?別にいいだろ、それくらい。フツーじゃん”って思われるかもしれませんが。私は普段から一切何一つ持ち歩かずに移動します。

それがどんなに近くても遠くても。

いや、もちろん、それが全部叶うわけではありません。“そう”思っていても誰も同行できない時にプレゼン資料を持参しなきゃいけない時はもちろん自分で持って行きます。(当たり前ですが)

あくまで基本的な話です。

本当に基本的に本心の話なのですが。

“できれば”なにも持ち歩きたくないのです。

これは普段全く病気しない私が、今から15年ほど前に全く原因不明の“ぎっくり腰”になった時のこと。

まるで自覚がない私に医師はこう伝えました。

“リュックを背負ってますよね?あれは人体の構造的に良くありません。やめましょう。荷物は出来れば手で持ちましょう。なるだけ片手では無くそれぞれの手に同じ重さの荷物を持つように心がけてください。いいですか?片方の手だけで持つとまたバランスを崩して腰を痛めますよ?”

話を聞いた直後から“???”で、医師にも即座に“両手に同じ重さの荷物!?そんな人いないでしょう!?なんすかその若い頃のジャッキー映画の修業シーン!?つか、先生もそんな持ち方してないでしょう!?”って言うと“私は腰を悪くしてませんから”って言われました。

あー、はい、みなさん、言いたいことはわかりますし、なんなら私も同じ気持ちですが、今回のメインはそこでもないので。話を先に進めます。

ともあれ、私は基本そーゆー経緯でそこがどこであれ“荷物を持たずに移動するの精神”が身についてしまい、全国いや世界中どこでも手ぶらで旅に出るようになりました。

その結果、渡航先の現地で毎回のようにパンツと靴下を購入して着替えるようにしているのです。

ただ、どこの国も靴下はお土産として販売しているお店が多いのにパンツはなかなか売ってない。

理由はまぁわからないのでもういいです。仕方がないと受け止めてだいたい毎日ホテルに戻って自分のパンツを洗うのです。そしてハンガーを連結させてエアコンの前に浮かべて乾かしてから寝るようにしています。

写真に撮るとだいたいこんな感じです。

まぁ、誰にもあんまり理解されないのでもういいです。

もう一つの話をします。

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