週刊少年松山洋_タイトル_修正

第193号『業界人はなぜ見た目が若い?』

業界人っていうのはここではゲーム・アニメ・漫画などのエンターテインメント業界で従事する人々のことを指します。

私自身もよく周りから「松山さん、若いですよねー」なんてことを言われたりしますが、確かにたまに昔の同級生なんかに会ったりするとみんなビックリするほど老けている。見た目は完全におじさん・おばさんだ。(そういう人たちと比べると確かに若いと思う)

これはなんだろう?

自分の周りにいるゲームクリエイターや漫画家・アニメーターを見ても、確かにみんな見た目が年齢の割には若い印象の人が多い。

他の(一般の)企業で務められている同級生なんかはみんなビシっとスーツを着て仕事をしている人が多いから?だから老けて見える?我々は仕事の性質上いわゆるカジュアルウェアで過ごしているからその分やはり若く見える?

うーん、いや、服装だけの印象では片づけられない若さだと思います。

好きなことに没頭して生きているから?他の一般的な常識の外で過ごしているからみんな子供っぽく見える?だからクリエイター職の人は若く見える?

うーん、けどそれってただの常識知らずな人たちってだけで見た目に大きく反映されるものなのでしょうか?これもなんか違う気がする。

そんな時にある人から言われました。

「この業界で働く人間が若く見えるのは寝てないからだよ?」

一瞬、聞いても「は?」と思いましたが。

「寝てないんだって。我々は普通の人達と比べても睡眠時間が少ない。好きなことに夢中になって睡眠時間を削ってでもそれに没頭してしまうでしょ?もっと言うと漫画家なんかだと二日徹夜なんて今だって当たり前にやってるよ?どういうことかわかる?3日に1回しか寝てないってことだよ。だから老けないんだって。人間の細胞分裂っていうのはある種のプログラムで出来てる。寝て体を休めた時に細胞が“1日”をカウントするの。だから漫画家なんかはだいたい3日に1回しか寝てないから普通の人の3倍くらい年を取るのが遅いってことになるんだよ」

これを聞いて私は「え、なんか、腑に落ちる説に聞こえる」と思ってしまいました。

「よく【規則正しい生活が一番】なんて言うでしょ?ある意味その通りなんだよ。ただし毎日同じ時間に食事を摂って同じ時間に就寝するっていう意味じゃあない。人類が長い歴史の中で体に刻まれている遺伝子や細胞レベルでいうところの【規則正しい生活が一番】優先されるってことだよ。人は寝るから老けるんだ。寝る度にカウントされて着実に1日ずつ老けていくんだ。荒木飛呂彦先生や他の漫画家さんを見てみなよ。みんな若いでしょ?職業・漫画家に代表されるようにだいたい若い人はみんな睡眠時間が少ない傾向にあるんだよ。決して【石仮面をかぶっているから】じゃあないんだよ」

まぁ話を聞きながら納得しつつも「荒木先生はかなり規則正しい生活をされていて朝からキチンと仕事をして夜遅くまで執筆されるなんてことは無い」って聞いたことがあるので「さすがにそれは」と思いましたが。

ただ「漫画家という職業全体に言える話」と言われると「確かに」と頷かざるを得ない話だな、とは思ってしまいました。

さて後半部分はいよいよこのエピソードの核心から結論に迫ってみようと思います。

たぶんこれが答えかと。

【業界人はなぜ見た目が若い?】

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