週刊少年松山洋_タイトル_修正

さてする事もねえし聖母でも殺しに行くか

『黒髪のキャプチュード』という作品が大好きでした。(もちろん今でも大好きですし定期的に読み返しますね)

かつて月刊コミックドラゴンという雑誌で連載されていた見田竜介センセイの作品です。

絵柄が可愛いのと美少女の存在感が目立つ作画であることと、『黒髪のキャプチュード』の前の代表作品が『ドラゴンハーフ』というこれまた美少女モノだったこともあり、どうしても“あー、90年代に多かった角川系の美少女漫画ね”と思われがちですが、コレだけは別格に大好きです。

当時のコミックドラゴンの連載でも追いかけて読んでいて、序盤は“『ドラゴンハーフ』と同じ美少女モノかな?けど主人公男の子だよなぁ”くらいの感覚だったのですが5話くらいから様子が変わってきました。

そもそもこの『黒髪のキャプチュード』という作品。

太陽系から遠く離れた“青い宇宙”が舞台になっていて、聖母(マザー)と呼ばれる神が人間を生み出してそれを守る聖者が4人いて世界を支配していました。主人公のキャプチュードの黒髪は地球人の証。で、地球人は聖母以外に生殖能力を持つということで異端扱いされてて、キャプチュードは子供のころから迫害を受けて育ってきました。ある時キャプチュードは特殊な指輪を装着することで騎神の力を引き出して左手を剣に変形できる騎神召喚士(スペクトマスター)になります。キャプチュードの目的は地球に帰ること。聖者たちから追われながらも遺跡を冒険してお宝を見つけては換金してお金を貯めて宇宙船を買う(そして地球に行く)。見どころは追ってくる刺客とのアクション。幼少期より迫害を受けてきた“抑圧された感情”が騎神召喚士(スペクトマスター)としてのエネルギーとなってキャプチュードは剣をふるうのです。

ざっとあらすじを説明するとこんな感じなのですが。

“あれ?”って思いませんか。

思いのほか“少年漫画”してるんですよ、設定が。

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