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ザスパのアカデミーで起こっていることについて(改編版)

はじめに

ザスパのアカデミーが不穏な感じで話題になっています。変化の時なのは確かで、私は保護者の立場でアカデミー生みんなが安心して活動を続けられる環境が守られ、コーチ達のプロコーチ契約、雇用契約の見直しが行われるならば公正な評価や契約ルールの下で交渉が行われることを願っています。

なので、いま私に出来ることとしてアカデミーの運営の現状や財務状況など調べうる範囲の事実を押さえた上で考えを整理し、現在行われているアカデミー生の保護者向けアンケートに回答しました。内容は活動拠点移転に伴う利用交通機関や必要な支援に関すること、アカデミー運営に関するKPTのような質問です。

そんな中、昨日私のXのポストが内部告発系?アカウントに引用されたり、ザスパの「闇」「陰謀説」に興味がある方からDMがきたり。その辺りの方と同一視されるのは本意ではないですし、アカデミーはクラブ、コーチ、選手や家族だけのものでなく、パブリックなものだと思っています。問題を自分事として考えて下さる故現状を知りたいという方もいらっしゃると思います。

そこで、私が知る限りの情報をここでオープンにしたいと思います。と言っても基本的にはNPOとして公告されている情報などで構成されています。立場によって見え方も考え方も違うと思うので知りうる事実と私見は分けて書くよう努力します(混じってたらごめんなさい)

アカデミーの財務的現状

アカデミーを運営するNPO法人ザスパスポーツクラブ(以下NPO)は恒常的な赤字体質です。NPO法人なので決算は例えば内閣府NPOホームページでご覧になれます。

こうした状況から組織改編を予定しており、それに伴いコストの見直し中で、コーチの契約見直しが行われているとコーチングスタッフからも伺っています。

一部でポストされている「コーチが切られる」という具体的な状況は公式な情報としては保護者に伝わってきていませんが、コーチ達に「来年度の指導体制」について尋ねると「自分も含めて分からない」とお答えになるのは事実です。

※12/6に2名の契約満了リリースがでました。

ここから私見)
アカデミーが債務超過であることは確かですが、公表されているNPOの決算書類などを見る限り放漫な運営をしていた訳ではなく、むしろ(株)ザスパの都合で長期的な投資の意味合いが大きく短期的な収益性の低いアカデミー運営の赤字を業務委託で切り離すことにより不可視化し、クラブライセンスの財務基準をクリアしてきたのが実情であるように読めましたので、サッカーの結果でなくコスト面のしわ寄せを現場スタッフに求める事には違和感を覚えました。

少なくとも私たち(息子)がお世話になって以降5年、奈良社長、森社長、石井社長、赤堀社長と代々中期ビジョンや基本方針のなかで「育成強化」を挙げ、ホームグローン選手育成の必要性を語り続けていらっしゃいましたが、実質はかけ声ばかりで抜本的な運営基盤強化を行わず、NPOに運営を丸投げした挙げ句、最終的には現場に責任を被せているように見えます。

ちなみに各社長には過去サポカンの質問募集や、お会いする機会に直接伺う形で育成強化の考え方を質問しましたが、回答はみな総論として育成は大事、強化の1丁目1番地などとおっしゃいつつ、具体的な施策については誰もが「まだない。これから考える」というような返答でした。小6だった息子は高1になりました。こどもはあっという間に育ちますね…

現在のコーチ達はサッカーの指導に加え、クラブの歴史・文化・価値を伝えてくれています。クラブのレジェンド、トップチームのコーチ経験者、アカデミー出身者、様々な経歴経てザスパを選んでくださった方々、それぞれの立場で。プロパティや呼称が変更される今だからこそクラブフィロソフィーを継承してきた現指導者を軽んじて欲しくありません。活動の主体である選手達に説明のつく基準とプロセスで進めてほしいしそもそも選手達にもぜひ話を聞いてほしいです。

プロコーチの契約や雇用契約の範囲での契約満了や配置転換については私たちが言葉を差し挟めるものではないのは理解しています。だからこそ冒頭に言ったように見直しが行われるならば公正な評価や契約ルールの下で交渉が行われることを願っています。

「結果がでていない」「弱い」との話も耳にします。U18に限って言えば、高体連を選べば学費免除等、より良い環境の選択肢もある中、提携校も寮もなく、月謝を払い、それでもザスパで戦う誇りを選んで集まっているのが今の選手たちです。昨年県1部3位、今年4位、全国CYまであと一歩。他チームと比べるならそこを揃えてから言わないとフェアではないように思います。そういう意味では債務超過どころか投資が足りないとも感じます(あとから良い条件で優秀な選手がたくさん入ってきたら”おれの屍を越えていけ”状態になるかもしれませんが、クラブが発展する過程では起こって然るべきことです)

移動手段の問題


保護者会は7/15に鈴木前理事長を主体として開催されていました。
その中で焦点の1つが2024年度の各カテゴリーの活動場所と移動手段でした。
2023年度のザスパのアカデミーの活動拠点は以下のとおりです。
U-18、U-15→サンデンフットボールパーク(以下サンデン)
U-12→フットステージ新前橋(以下フットステージ)
レディースU-15、U-18→前橋フットボールセンター(以下下増田)、サンデン
スクール→フットステージ、下増田、サンデン
「活動拠点がどこになるか」「駅から遠い新練習場が拠点になった場合最寄り駅と練習場をバス等で送迎する計画があるか」などの情報提供自体は2023年度スタート当初から保護者からアカデミーに求められていました。強化視点では地味な内容ですが、小・中・高生が活動に通えるかの確認はとても大事です。学校の選択に置き換えた場合、現時点で4月から通うキャンパスの場所や交通手段が確立していない学校を受験するでしょうか。

特に内容によっては進路選択が変わる小6・中3、新練習場の計画が発表される以前に現在の練習場所に通えることを前提でアカデミーに入団した選手の保護者からは、早急に練習場移転に係る、より具体的な情報、例えば「どのカテゴリーがどこを何曜日の何時に使うか」「ローズタウンの場合移動支援はあるか。あるとしてどの駅から何本のバスが出るか」などを早急に決定して欲しいという意見が出ていました。

席上で鈴木前理事長は「本体と調整した案を初秋には示す」としていらっしゃいましたが、その後音沙汰はなく、ほとんどの保護者は11/19の説明会の案内が「新理事長の挨拶および来年のアカデミーについて」となっていたことで鈴木前理事長の辞任を知ります。鈴木前理事長は7月の説明会直後に辞任していていて、保護者からの要望や鈴木前理事長の期限を切った調整の約束が全く進展していませんでした。

というわけで現在「活動拠点移転に伴う利用交通機関」に関するアンケートが来ているというわけです。

ここから私見)
赤堀社長は理由として鈴木前理事長が引き継ぎなく突然辞任されたことを挙げていらっしゃいましたが、他に共有、フォローし合う人がおらず巻き取る人もいない属人的なタスクになっていたんだなと感じました。

小6、中3の選手が移転に関する計画を進路決定の材料にし、他クラブや高校などのセレクションを受けることも含めた選択肢から決断をするためには正直7月中旬でも相当厳しかったと思います。この遅れでザスパへの入団を選択肢から外した選手の話も実際に聞いているのでとても残念です。

現在行われているアンケートで実情は出そろうはずなので今回の計画の不備で「通えない」を理由に退団を余儀なくされる選手が出ないよう対応してほしいと思います。

現状として意思決定者から適切な時期に適切な情報提供がなされないことで活動を続けることに不安を感じている選手やご家族がおられる訳で、Jリーグクラブとして最優先すべきセーフガーディングが守られていないように感じています。よくない。

まとめ

たぶん読んでみたら「そのくらいのことか」と感じた方もいるかもしれません。もっと濃い「闇」とか「陰謀」をお待ちかねな方だったら物足りないかもしれません。でも当事者なのでガバナンスしっかりしてよーと言いたくなるし、この後も理不尽が起きないように言うべきことは言っていきたいと思います。本稿は私が知りうる事実についてのみ誇張なしに書く努力をしましたので、もっと知っているひとがいたらそれはその人がその人の責任においてお願いします。

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