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日本選手権2021 SEASON2ー1年ぶりの執筆ー

YPの方はこんにちは、MTGプレイヤーの方は初めまして。Pitaと申します。

今回は日本選手権2021 SEASON2のレポートを書いていきたいと思います。

前回の記事から、約1年ぶりの執筆となります。良かったら読んでいってください。

1.デッキ選択

SEASON1では迷った末に【ジェスカイサイクリング】を使用し、1-3で初日落ちしました。今回はそうならないように、自信を持って使えるデッキを探すことにしました。

基準としては、環境トップでもある【スゥルタイ根本原理】に勝ちきれる事。サイクリングを使っていた時は、相手がフィニッシャーを引いてない、相手の除去が噛み合わない等、引いてる引いてないになる事が多かったのです。トップシェアのデッキ相手にこれはまずいと、権利獲得後デッキの乗り換えを検討し始めました。

【イゼットドラゴン】【ナヤクラリオン】【ジェスカイ変容】【ティムールアドベンチャー(ルーカ無し)】【赤単アグロ】、そしてSEASON1の練習では触らなかった【スゥルタイ根本原理】と様々なデッキを使用しましたが、納得のいく構築に出会うことは出来ませんでした。

セカコロの2次予選も終わり5月も終わろうとしていた頃、Twitterで1つのリストを見つけました。それが【グルールマグダ】です。

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【グルールマグダ】は、《ヤスペラの歩哨》《厚顔の無法者、マグダ》のシナジーによるランプから《黄金架のドラゴン》《エシカの戦車》と環境屈指のパワーカードを早いターンに叩きつけるデッキです。加えて出来事カードや《エンバレスの宝剣》のおかげで、マナ域がミッドレンジ寄りでありながらアグロ並の速度を出すことも出来ます。

サイクリングを使用している時に2度ほどマッチングしました。最初はブン回られただけという印象でしたが、使ってみるとなかなかの頻度で回ってくれます。加えて、サイクリングのような軽い除去をあまり取っていないデッキでは、ヤスペラマグダのロケットスタートに触ることが出来ずに押し切られるという展開になりがちです。ロケットスタートが出来なくても、出来事ギミックのおかげでリソースを得ながら展開することもでき、思っていた以上に強力なデッキでした。

もっともこのデッキを気に入った理由は、上記にも書いた通り【スゥルタイ根本原理】に対して、しっかりと勝ちきれる事でした。相手のマナが伸び切る前にライフを詰めきれたり、全体除去を打たれても残った《エシカの戦車》に野獣や巨人で乗り込んでダメージを継続出来たりと、望んだ展開に持っていく事が出来て、非常に満足のいくデッキでした。単色のデッキに対して相性の悪さを感じましたが、そこまで多い訳ではなく、気にしない方向で行くつもりでした。

そう、『フォーゴトン・レルム探訪』がリリースされるまでは……。


└『フォーゴトン・レルム探訪』発売

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7月23日発売の新エキスパンション。TRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』とのコラボレーションセット。MTGアリーナには7月9日実装。

新メカニズム『ダンジョン探索』『サイコロ』『クラス』は、元ネタを強く意識したギミックになっており話題になりました。

しかし、個人的には今の環境を揺るがすほどのものでは無いと思い、フルスポイラーも目を通していませんでした。後悔することになるとも知らず……。

7月12日(月)、仕事が休みで次の日が夜勤なのでミシックいくまで耐久配信をする事に。夜ご飯行くために中断したりして色々ありましたが、3枠合計約13時間でミシックに到達しました。

この時、苦手な【緑単】にめちゃくちゃマッチングしました。何でこんなに多いんだと思っていたのですが、新カードによる影響でした。2マナ3/3でアドバンテージを取れる《群れ率いの人狼》、クリーチャー生成に打点強化、リソース回復と色々出来る《レンジャークラス》、この2枚の登場で【緑単】が大幅に強化され、使用率が増えていました。これは無視出来るレベルでなく、ここまで増えていると使用するデッキを検討し直さなくてはなりませんでした。

しかしこの後から仕事の都合もあり、全くログイン出来ず練習する時間が取れなくなりました。久々に取れたのが、本番前日の23日になりました。こうなってしまうと、流石に新しいデッキに手を出すわけにもいかず、現状で使ってたデッキでやりくりするしかなくなりました。

幸い、この僅かに残った練習時間で回そうと思っていたリストを見つけていました。それは、MRLの原根選手が回していたミシュラランド入りの【グルールマグダ】です。『フォーゴトン・レルム探訪』で登場した新ミシュラランド《バグベアの居住地》《ハイドラの巣》を採用した構築で、この2枚のおかげで消耗戦にも強くなり、かなり戦いやすくなりました。

それでも単色デッキへの相性は解消されることはありませんでした。スゥルタイ相手には有利に戦えますし、【緑単】も【白単】ほど絶望的な差を感じなかったのでこのまま行くことにしました。

2.日本選手権2021 SEASON2

今年2度目の日本選手権。前回よりも自信を持ってデッキを選択できたので、あとは上振れてくれることを祈るのみ。行くぜ。

日本選手権SEASON2 7.24
day1
1.bye
2.スゥルタイ根本 〇〇
3.緑単 〇××
4.イゼットランプ 〇〇
5.白単 ××
6.ナヤウィノータ 〇×〇
7.緑単 ×〇〇



R2 スゥルタイ根本原理 〇〇

今大会もトップシェアの【スゥルタイ根本原理】。予定通りにマッチングしたので、負けたくない。
『G1』
後手スタートながら、ヤスペラマグダのロケットスタート。マグダは処理されるも、3tエシカ戦車。返しにポルクラ降ってくるも、戦車+リムロックで突破。相手4枚で土地止まって勝ち。
『G2』
再びヤスペラマグダのロケットスタート。2t目にオークヘイムの敵対者出されるも、3tドラゴン+宝剣のドブん。勝ち。

R3 緑単 〇××

懸念していた【緑単】とマッチング。負けたくないがはたして。
『G1』
先手ダブルマリガンスタート。レンジャークラスで狼パンプし続け、ダメージレース制して勝ち。
『G2』
マリガンスタート。ぐちゃぐちゃにされて負け。
『G3』
再びダブルマリガン。マグダや野獣で食い下がるも、X=4以上の蛇連打されて負け。2回戦のブン回りのツケが来た……。

R4 イゼットランプ 〇〇

《アイレンクラッグの妙技》《黄金架のドラゴン》を使用して一気にマナを伸ばし、《精霊龍、ウギン》へと繋ぐコンボ寄りのデッキ。有用な対抗手段は無いがどうなる……。
『G1』
3tプリズマリの命令4tアイレンクラッグの妙技からウギン叩きつけられるも、黄金架のドラゴン2枚を使いながら突破。相手リソース無くて勝ち。
『G2』
相手プリズマリの命令で除去2枚捨てながらドローを進めるも土地とフィニッシャーにたどり着けず、黄金架エンバレスで勝ち。

G5 白単 ××

1番当たりたくない相手。上振れ期待するが……。
『 G1』
救助犬+野心家で殴られ続けて負け。
『G2』
ドラゴンと巨人が軍団の天使に討ち取られて、3体目の天使に大槌+影槍装備されて負け。マジで何も出来なかった……。

G6 ナヤウィノータ 〇×〇

【緑単】と同じく、フォーゴトン・レルム登場以降でシェア率を伸ばしてきたデッキ。練習では負けたことないですが……。
『G1』
ウィノータがハズレまくって勝ち。
『G2』
呪文縛りにスペル取られまくって、ウィノータ暴れて負け。
『G3』
除去構え続けて、野獣エンバレスで勝ち。2日目行きを賭けたバブルマッチへ。

G7 緑単 ×〇〇

2日目行きを賭けたバブルマッチで当たるのは、苦手な単色デッキの【緑単】。頼む〜。
『G1』
相手先手で順当に出されて負け。
『G2』
除去連打で勝ち
『G3』
相手ダブマリ、こっちワンマリ。初手土地3ヤスペラマグダドラゴン、トップバーニングツモってニッコリ。3tドラゴンから除去連打、4t目エンバレス駆けつけて勝ち。耐えに耐えて2日目!!

バブルマッチで【緑単】踏んだ時は終わったと思ったけど、3本目に超絶上振れドローで耐えました。

SEに行くにはほぼ5-0縛りでしょうが、精一杯頑張ってきます。

日本選手権2021 SEASON2 7.25
day2
8.緑単 〇××
9.スゥルタイ根本 〇×〇
10.ティムールルーカ ××
11.スゥルタイ根本 ×〇〇
12.ナヤウィノータ ××

R8 緑単 〇××

『G1』
後手ワンマリからドロー噛み合い続けて勝ち。
『G2』
《探索する獣》連打されて負け。
『G3』
除去を序盤に使ってしまったためか、後半獣止まらんくなって、最後《水晶壊し》変容と格闘で負け。ワンチャンありそうだっただけに、めっちゃ悔しい。いきなり崖。

9.スゥルタイ根本 〇×〇

『G1』
後手ワンマリスタート。序盤から攻めていくも、除去連打されて決め手を欠く。しかし、相手もフィニッシャー引けずグダった末に勝ち。
『G2』
面で押していくも、トップで《キオーラ、海神に打ち倒す》引かれて負け。
『G3』
こっちダブマリ、相手ワンマリ。序盤からライフ攻めて、《乱動する渦》で《発生の根本原理》の負け筋消して勝ち。相手6マナで次のターンに7マナ到達するところで、キャストしたのが幸をそうしました。

10.ティムールルーカ(黒田さん) ××

BIG MAGIC ELDERSの黒田さん。日本人初のプロツアー王者であり、日本選手権2020冬の覇者でもあります。マネーフィニッシュをするには、これ以上負けられない。
『G1』
微妙なハンドでキープしたら、的確に除去当てられ続けた上に土地止まって、最後ルーカからコーマで負け。
『G2』
ワンマリから、再び微妙なハンドキープ。除去連打されて、アドベンチャーカードのアド差で負け。特にいいとこ無し!

11.スゥルタイ根本 ×〇〇

『G1』
後手ワンマリから土地1キープ。ヤスペラが頑張るも、土地全然伸びず。根本2発飛んできて負け。
『G2』
先手ダブマリ土地1キープ。何とか土地伸びて、《黄金架のドラゴン》連打して勝ち。
『G3』
土地3ヤスペラマグダドラゴンエンバと最高のハンド。マグダが早々に処理されるも、ドラゴンとミシュラランドが頑張って勝ち。全除去飛んでこず、単除去ばっかりやったのが救い。

12.ナヤウィノータ ××

勝てばマネーフィニッシュの可能性が僅かに見える最終戦。相手はこれまで負けた記憶のないウィノータ。
『G1』
ワンマリキープし、除去全然引けず《軍団のまとめ役、ウィノータ》着地で負け。
『G2』
ワンマリで、赤ミシュラ2枚巨人野獣叱責レンジャーでキープ。一生緑マナ出なくてエシカ着地。負け。

day1 5-2
day2 2-3
Total 7-5 39位でフィニッシュ。


3.構築について

今回もプロプレイヤーの完コピですw

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ただいつもはリストをそのまま使うだけなので、一部採用カードの使い方や理由が分からりませんでした。今回は動画を見たこともあり、使い方等を悩むことはなかったです。

完コピということで、採用理由については細かく解説できないので省きます。下記には試したカード、採用を悩んだカードを書いていきます。

《秘密を知るもの、トスキ》

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最初に調整していたラファエル・レヴィ選手の構築から、《解き放たれた者、ガラク》の枠をこれにして調整していました。

トスキを試そうとしたのは、【ジェスカイ変容】への相性の悪さを危惧したからです。こちらのシステムクリーチャーを《棘平原の危険》《プリズマリの命令》《燃えがら地獄》等で焼かれ、ドラゴンや戦車を出すターンが遅れ、変容側の準備が完了するというゲームパターンになっていました。こうなると出来事クリーチャーに頼るしか無いのですが、《砕骨の巨人》は《雷の頂点、ヴァドロック》の先制攻撃を越えれず、《恋煩いの野獣》は横の1/1が焼かれるので棒立ち、ライフを攻めれず負けていました。

そこでトスキを試すことにしました。破壊不能を持つトスキは火力呪文では焼かれないので、野獣が常にアクティブになってくれます。加えて、トスキの能力で後続のリソースも確保出来ますし、ゲームとしてはかなり楽になるのでは?と考えていました。

採用後あまり変容とマッチングしませんでしたが、他のデッキ相手でも向こうが野獣を無視できなくなり、楽なゲームが増えたように感じました。

ただ今回は完コピで行くことを決めましたし、ミシュラランドの影響で出すターンが遅くなりそうだったので不採用となりました。

《猛火の斉射》

対ミラー、対アグロ用に試していました。ミラーでもアグロでもタフネス1が並ぶことが多いですし、全体除去が欲しかったので、かなり効果的に使えるのでは?と思っていました。

しかしいざ使ってみると、効果的に使える場面が非常に少なく、他の除去の方が良いのでは?となり不採用になりました。

《霜噛み》

ミラーの先手ヤスペラ→マグダ、白単の《無私の救助犬》→《光輝王の野心家》のパターンに対応出来ずに負けることが多かったので、1マナの除去が必要だと考えました。

こちらは試している時間がなく、泣く泣く没案となりました。

4.最後に

2日目にはいけましたが、SEには今1歩届きませんでした。5敗の内単色デッキが3回なので、やはり無視するべきでは無かったように感じていましたが、優勝された廣澤選手も同じグルールを使用されていましたし、初日で緑単に2度勝利しているので自分の力の無さを痛感しました。直前の2週間、他のデッキが台頭して来たタイミングで全く練習出来なかったのも大きかったです。直前は、多少無理してでも時間取ろうと思います。

後悔ばかりですが、デッキ選択に間違いはなかったと思います。最大の仮想敵であったスゥルタイに対して3-0と全勝出来たので、このデッキを選んで良かったと思います。欲を言えば、単色相手に有用なプランを見つけたいところでしたが、これ以上はどうしようも無かったです。SEASON3には、試したいものを全部試してから挑めるようにしたいと思います。

スタンダードはローテーションを待つことになりましたが、8月9月もミシックを目指してやり続けていきます。また時間があれば耐久配信等もやっていきますので、よろしければ覗きに来てください。よろしくお願いします。

次回の記事は、各デッキがローテーションによってどのような影響があるのかを書きたいと思います。次の記事でお会いしましよう。

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