ランドセル

本当かどうかは知らない。
紙で出来たランドセルをしょっていた子がいたらしい。
昭和、戦後の話だろう。
金持も貧乏人も小学校にはいた。
親たちは、その家族とは知り合いになりたいなんてことはあるわけない。
噂にするのもいやだが、そんなものどこに売っていたのだろうとは思うらしい。
ランドセルの宣伝のための、飾りだったのだろう。
子供がかわいそうだとかは、その親は毎日の生活に忙しくて考えているひまなどない。
人の目なんて気にしてられない。
上野の地下道では餓死者がこの間まで、転がっていた。
『おもいやり』も時代によっては贅沢品。
『もはや、戦後ではない』と言う言葉がこのころ、流行ったそうだ。


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