トイ・ストーリー4から感じる人生観〜なぜ4は過去作品と違うのだろう〜
どうも!夏は歩いているだけで汗で白衣の色が変わってしまうPiKuOです。来週からは梅雨明け、一層暑くなりますから、皆さん熱中症に気を付けてください!喉が乾く前に水分補給をすること、寝る前にコップ一杯の水を飲むこと、首や足の付け根を冷たいタオルで冷やすことなどが予防に効果的ですよ!(たまには医者っぽいことを言ってみる)
さて、今日は、昨日見た「トイ・ストーリー4」の感想をつらつら書こうと思います。(※ネタバレあり)
トイ・ストーリーは、カーボーイ人形のウッディが主人公の、人が知らないおもちゃの世界の物語。
僕は、人間の知らない所でおもちゃが意思を持つと言う非日常感に、幼稚園生のころに魅せられて、以来トイ・ストーリーシリーズの大ファンです。
今回も、メインのストーリーは過去作品と同じで、おもちゃたちが人間にバレないように、仲間を救い出すと言う展開。
しかし、今回の「トイ・ストーリー4」では、ウッディの状況が全く異なりました。
過去作品では、常に、ウッディは持ち主のアンディから1番に愛されていました。おもちゃ以上の親友としてアンディのそばにいて、アンディを笑顔にし、アンディから愛される。
ウッディは言います。「俺たちおもちゃは、子供達を笑顔にする為にあるんだ。」「おもちゃの幸せは持ち主の人に愛される事なんだ」と。
だから、ウッディは、常に、自分が持ち主の子供を笑顔にする事に全力を尽くし、その姿がほかのおもちゃ達を引っ張るリーダーシップになっていました。
そんな幸せな生活から一転。今回の作品で新しい持ち主になったボニーは、ウッディを一番に愛してはくれません。というより、半ば忘れられてしまいます。
自分には、持ち主のボニーを笑顔にすることは出来ない。そう考えた彼は、ボニーの1番のお気に入りで、新米おもちゃのフォーキーのお世話がかりを買ってでるのです。
今回は、このフォーキーが敵対するおもちゃ軍団に拉致され、彼を救出することになります。
しかし、無鉄砲な作戦で仲間を危険に晒すウッディに周囲は反対。
「ボニーにはフォーキーが必要なんだ!」というウッディに対し、
「あなたがボニーを必要としているんじゃない!」と、ボーと言うウッディが愛するおもちゃが言います。
きっとウッディは、自分がボニーにとって意義ある存在でいる為に、必死になってフォーキーを救おうとしていたのではないでしょうか。(もちろんこれは、ウッディが持ち主を笑顔にすることに全力を尽くすというおもちゃとしての信念によるものでもあると思うのですが。)
その後、フォーキーを拉致していた敵おもちゃのボス、ギャビーギャビーが、実は、子供に愛された事がなく、一度でいいから愛されてみたいと言う思いから今回の事件を起こしていた事を知ります。(詳細はだいぶ端折ってますが。。。)
アンディから一度大きな愛を受けてなお、今愛されてないからとボニーの中で必死に居場所を作ろうとする自分。
それに対して、たった一度の愛すら受けた事なく、愛に憧れるギャビーギャビー。
ウッディは、一度愛を受けた自分が、おもちゃとしてどれだけ恵まれているのかを思い知らされたに違いありません。そして、愛された経験があって尚、持ち主に必要とされることに執着する自分がちっぽけに見えたに違いありません。
彼は、次は、ガヤビーギャビーが子供に愛されるように全力を尽くすのです。
ギャビーギャビーは子供に愛され、フォーキーはボニーの元に無事戻りました。
めでたしめでたし。
と、なるのがいつものトイ・ストーリーですが、今回は、これでは終わりません。
何んと、ウッディは、愛するおもちゃのボーと共に、ボニーの下を去るのです。
そして、持ち主がいないおもちゃとして、広い世界に旅立ちます。
本編はここで終わりますが、
エピローグで、
ボーと2人で、ギャビーギャビーの様に未だ愛されたことのないおもちゃ達が、愛される為の支援を始める姿が写しだされるのです。
僕は、感動のあまり涙目になってしまいました。
ウッディは、成長したんだ。
愛を求める存在から自立して、ボーと言う自分の愛に生き、他のおもちゃに愛を届ける存在になったんだと思いました。
これは、人の成長でもまったく同じことが言えるのではないでしょうか。
人は、強欲で身勝手な生き物です。意識しなければ、自分の事しか見れなくなり、もっともっとと、自分のためにより多くを求める様なってしまいます。
しかし、一度落ち着いて周りを見れば、自分が如何に幸せな存在かがわかる。そこで初めて、十分幸せなら、他人が幸せになる様に自分の生を捧げようと思えます。他人を幸せにして得られる幸せは、自分の為の幸せでは見られなかった、新しい広い世界を見せてくれるでしょう。
PIXARは、映画を作る時、「自分の人生の体験を作品にする」ことを信念としているそうです。
トイ・ストーリー4のメッセージは、人を幸せにする作品を世に出す事に人生を懸けている、映画監督の人生観そのものなのかもしれません。
ジョシュ・クーリー監督、そして全ての制作スタッフの皆さん、こんなステキな作品を作ってくれてありがとうございます。
そしてもちろん、こんな長い記事を読んでくれた皆さん、本当に感謝してます!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PiKuture art shOp(PiKuOの絵画ギャラリー 1点販売中)
PuRuO(PiKuOのレストラン紹介インスタ)
おもちゃたるもの、子供を笑顔にしなければ、幸せにはなれない。
今回の
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?