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私とElliott Smithとの出会い

※この記事は筆者の別アカウントで2020年12月7日 21:12に書かれたものです。

15歳の冬、ろくに受験勉強をせずに暖房の前で映画ばかり見ていた。そして一本の映画の内容…ではなく、エンディングソングが私を変えた。それは「グッド・ウィル・ハンティング」。最後主人公が車を運転するシーンが映し出されるとともに、FIする音楽。私はぼんやりと画面を眺め、作品に満足していたはずだったのだが…。

"Two tickets torn in half and a lot of nothing to do..."
From "Miss Misery" written by Steven Paul Smith

スピーカーから流れ出すエリオットの歌声とメロディーは極上で、その圧倒的な美に飲み込まれた私は映画の感動を忘れてしまった。息をのんで耳を澄ませ、曲が終わるたびにリモコンで巻き戻して何度も聴いた。雷に打たれたような、世界がひっくり返ったような衝撃…そういうドラマチックな言葉はふさわしくないが、誰か一人のアーティストに心底惚れこむのははじめてだった。

https://www.youtube.com/watch?v=HeMNu65kJF8

それまではCDを買ったことすらほぼなかった私であったが、エリオットが奏でる音楽の素晴らしさは理解できた。その出会いから数年経った今も、家族にはうんざりされるほど彼の音楽を聴き続けている。そしてそれは自らを構成する血肉となる一方で、聴くたびにそれまで見落としていた新たな魅力に気づかせるために、全く飽きることがない。
これから大好きなエリオットスミスについて今まで感じてきたこと、感じていくであろうことを自分の言葉で書き残していきたい。