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ハノイで毎日出会う、人への興味

2019年4月9日10時、ベトナム航空で成田空港を出発し、同日13時50分にはハノイのノイバイ空港に到着していた。1週間のみ、ハノイに滞在する予定で、懐かしさ、蒸し暑さ、五感、人間関係、環境の構築、周りに対する全てのことに敏感になっていた。何より、ベトナム人の「人への興味」が興味深かった。

初対面のベトナム人からよく聞かれる質問として以下がよく挙げられる。

1.名前は?
2.年齢は?
3.結婚しているか?
4.(結婚している場合)子供は何人いるか?
5.(結婚していない場合)なぜ結婚していないのか?
6.誰か紹介しようか?
7.給料はいくらか?

ベトナム語を勉強しているときに、ベトナム人の先生に「答え方を覚えておくべき」だと言われたこれらの質問。初めて聞いたときは「そんなプライベートなことを初めて会った人に聞くのか」と驚いたけど、改めて考えてみると、「良いのかもしれない」と思った。そして、ベトナム人は冗談が好きな国民性。冗談で返せたら、尚、自分のステータスは上がる。

家族を何よりも大事にするベトナム人は、周りの人々にも興味を持ったらとことんプライベートなことを聞いてくる。そして、家族がいることが幸せ、家族が一番だと信じているからこそ、もし家族がいなかったら、みんなで面倒を見る(=とことん紹介する、結婚までサポートする、結婚後もサポートする)感じなのかもしれない。日本で考えると、結婚相談所というシステムが至るところにあるけど、システムや国に雁字搦めにされない、身近な場所の身近な人々の協力が心強い。

上記質問は、ベトナム人の性格や周りの人々に対する人間関係の構築方法に起因するのだと思う。そして、「私はあなたに興味があります」という意思表示。

私の好きな本に、川村元気の「億男」がある。この「億男」では、人間にコントロールできないことに「死」「お金」「恋愛感情」の3つが挙げられている。そして、彼は現代の日本社会で感じることに、

「自分のことしか考えられなくなっている大人が多くなった気がする。目的地に最短で着くことだけを考えている。考え方が合理的になった。」

といったようなことを述べていた。

初対面でこんなことを聞くと失礼かもしれない、と考える日本人なりの「気遣い」は、相手を想ってのように聞こえるけど、もしかしたら「人の目を気にしている自分のことしか考えられなくなっている大人」の例なのかもしれないとも思った。

ネット上の誰かにどう思われようが、本当はどうでもよくて、毎日出会う人々との会話や、そこから得られるインスピレーションに常に敏感でいたいと思う。



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