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大腸 ESD 体験談 I’m in the hospital その2 本題 抗血栓薬を服用する私が、術後に起こした2度の下血のレポート

【重要】ここに書くことは、私の場合の出来事であり、この薬を使用している人が、こうなると言うものではありません。これには、複合的な様々な要素があって起きたことだと言えるので、あくまで、私の体験であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

入院まで(一部前回の記事と重複)


今回、大腸ポリープの切除がきまり、9月19日(月)三連休最終日に入院し、連休明けの20日(火)にESDでこの腫瘍を切除するというものだった。そのために、9月14日(水)に病院を受診し、一定の検査とあわせて、新型コロナのPCR検査も行い、陰性を確認して入院となる。
当初は、このポリープは、いずれ癌化する可能性が高いものの、現時点では癌ではないでしょうとという、極めて軽いお話から始まったのだけれど、切除予定が決まる過程で、概ね大丈夫、から一部は事によると癌化している可能性があるかもしれない部位が・・・ と温度感が徐々に変わる。
術式に関しても、当初は初回の検査時には、これは放置して良いタイプのポリープではないので、いずれ取る必要があります。今日、取ってしまっても良いくらい小さなものなのですが、血液サラサラのお薬も飲んでいることから、今日はやめておきます。詳細は外来の時に・・ 担当の先生は私の上司なので信頼できる先生です。という 感じだった。
次回の外来では、大きさは検査時の方向では8mm、けれど私の見立てではもう少し大きいと思われます。原則EMRで取ると言う事だった。
それが、次の外来時には、可能性としてはESDで取ることを視野に専門医に診てもらうとなり、その専門医は、EMR、ESDに関しては、当日決めて切除するということになりました。
これらの経緯は、初回に書いた次第です。
それが、14日の入院前の検査に言った時、若いめドクターの説明で、今回の処置は、早期大腸癌疑いとして対応します。書類の病名には #早期大腸癌疑い  そう書かれていました。その後、受けた、入院オリエンでも同様の病名であり 結果は #病理  検査次第だと思いながらも?? な感じで、少し覚悟した訳です。
そして、この前日から、血液サラサラ #抗血栓薬   の内服に関する変更を指示され、常に服用している薬を別の薬に切り替えることになっていました。 #クロピドグレル  75mg の代わりに #バイアスピリン  100mg を服用して手術に備えるというものでした。

入院中の出来事

予定どうり、19日に入院し、20日に腫瘍切除を行ったのです。術式は、当日開始前の時点でも、診て決めます と言う事だった。
#EMR  内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic mucosal resection)
#ESD   内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection)
この違いは、似て居て非なりで、極めて乱暴に書くと
EMR はスネアという投げ縄上の器具で、粘膜層の腫瘍を浮かした後、掴んで取り去るもの。ESDはEMRでは、対応が難しい大きさのものや、陥没しているものなどを確実に切除する術式。それぞれ、長短があるけれど、ESDは切除跡が広範囲に及ぶことや、傷口が露出していることから、術後の入院は長くなる傾向にある。術後病室に戻るのも、EMRなら車椅子 ESDはストレッチャー(病院にもよると思うけれど・・)
最終的に私のそれは、ESDでの切除となった。
切除したポリープは、綺麗に切除されており、まるで何かの標本の様に、きちんと再生され、病理に運ばれていくのだろう。みたところ、2cm近くあり、最初に見ていた隆起したポリープ部分の周囲にも隆起こそ穏やかだけれど病変が広がっていた。
術後見せていただいたのは、その検体のみだったけれど、その後、様々な画像を見せていただくことになった。

下血


術後は極めて順調に回復し、20日午後ESDを行い、翌日には飲水可能、22日からは流動食が始まり、重湯 ⇒ お粥 へとすすみ、23日には固形物も食事に出されるまでに快復した。やがて、翌日の退院を告げられた24日、その日の昼食前に突然の #下血  
直ぐに看護師を呼んで、その状況を告げる。
時は三連休の中日であった。血圧をはなかり、その後の下血の状況を確認するが、出血は収まる兆候がない。直ぐに、大腸カメラをして処置する事が決定された。看護師に思わず聞いた「こういうケースって良くあるんですか?」 僕は期待しながら それは 「安心してください、良く起きることですから心配いりませんよ」と言ってもらえることをだ。けれそ、その回答は意外なものだった。「普通はないんですよ」 これを聴いて、些少なりとも不安がよぎり。
「ふらふらしませんか、急に意識を失くすことがあるので、後ろに枕を置きますね・・・・」益々 不安が募る
にも拘わらず。
駆けつけた若いドクターが言う
「カメラを入れても出血箇所が見えないので、下剤は飲んでくださいね」
「でも、あんなに血が出てるのに下剤ですか、血が凄いんですよね」
「出血は覚悟して、飲んじゃってください それはもう出てもいいので」
そう言われて、覚悟して飲んだ
飲み終えて、何度かの排泄の後に、内視鏡から呼ばれた
オンコールで呼ばれたのだろう、ドクターたちが待ち受けてくれていた。
無駄のない一連の流れの中で処置がはじまり
僕は麻酔で眠りについた。
目覚めたとき、止血は行われたと聞いた、そして内視鏡室を後に病室に戻った。
止血は出来た、静脈からの出血で、ヘモグロビン量も大丈夫なので、心配はいらいない。とのことだったけれど、あ出血を見た本人としては、はいそうですかという気持ちにはなれなかった。

下血再び

翌日は、水は飲めるものの、食事も出来ずただ、寝ている状況だった。ラインからは常に点滴が落ちているそんな状況のまま、1日が過ぎていった。退院する予定の日を複雑な思いで過ごした。穏やかな三連休最終日かと思われた、けれど、夜 トイレに立った時、再び下血。
直ぐに、看護師、ドクターと連携し、対応が検討されたようだ。
昨日も、休日オンコールでスタップを呼んでいる、出来れば翌朝まで様子をみたい、けれど、その余裕が無ければ、今夜でもカメラを入れる。当直のドクターは昨日の止血にも立ち会っていて、出血個所の想定も出来ると言う。けれど、出来るなら明朝まで待ちたいと言った。看護師は、この状態なら、オンコールすることに躊躇は不要で、思ったとおり何も気にしないで、やった方が良いと言う意見だと言っていた。
結論は意外に早く、既にドクター達は病院へ向かっているとのことだった。
そして、前日同様に止血が行われた。

未明に行われた止血は終わり
病室に戻ると、ぐっすり眠った
その眠りの深さを看護師は、後で伝えて来た。
寝れずに処置したから無類もないですよね、だけど本当によく眠ってましたよと

その日の夜、ドクターが病室にきて、画像を絡めて説明をしてくれた。
「出血は抗血栓薬の影響なのか、ちょっとした刺激で出血してしまう事が原因のようです。これが、1回目の下血した個所とそこを焼いて止血したもの、さらに、こちらが2回目の出血の個所です。1回目の時には2回目の出血した血管は見られないのです。現在、かなりきちんと焼いて止血してあるので、これ以上の出血は無いと考えています。けれど、今日はバイアスピリンの服用は止めておきます。循環器の先生とも話をして対応を検討します」

これに合わせ、切除部位と、切除後の傷の状況などをつぶさに見ることが出来た。いずれにしても、とても繊細な処置がされたことが理解できた。

まとめ

今回の一連の出来事は、この国でも有数の医療機関でのものであり、私はこの大学ならびに病院を絶大の信用を持って受診している。現時点まで、多くの診療科を受診し、その信頼と評価は、他に受診した他の医療機関と比べても確実の高い。今回のESDに関しても、この大学の評価は大変に高いものと考えているし。
一つ言えることは、抗血栓薬 を使用している患者である、私がESDを受けると言うことで、経験した術後の複数回の少なくない量の下血は、私以外の人に起こるか、起こらないかは、解らない、けれど、私には起こったということを、ここに記載しておく。

出血の原因が、抗血栓薬の服用にあるかは、現時点で一つの仮設であり、明確に根拠が証明されたものでもないことを書いておく。
一つ言える真実は、私はESDの術後、直後ではなく、5日目にかなりの下血を起こした言う現実と、その翌日にも同様だったと言う事にある。

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