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【詩】小雨


小雨の夜道


コンクリートに光が滲んだ





メッキがぱらり と落ちてゆく


世界が拡がったのか


はたまた 


ちがう色の偏りに染まっただけなのか


車窓に映る冬の空  曇天とは言い難い



この言葉が浮かんだ場面について、備忘を込めて。

夜の京都を歩いた日の、帰り道の記録です。

その日は雨だったので、町が水分を含んでて、街灯やヘッドライトがきらきら反射してました。

「雨上がりの夜は光が滲んできれい」という話で盛り上がった、駅までの楽しい道のり。


帰りの阪急電車で、その記憶を遊ばせていました。

隣にいたその人は、自分と物事の捉え方が大きく異なる人です。

だから一緒にいると、そんな見方があったのか!と、まるで自分の視野が広くなったように感じます。

「…でも、それもまたひとつの偏見なんじゃない?」

ひねくれた頭の中で、そんな声が聞こえてきたので。あきらめて外を眺めることにしました。はぁ。

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