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🌌天の川の探し方 ~秋冬 編~【見上げた星空の記録】

天の川というと、やはり夏に見えるもの、という印象が強いかもしれませんね。
たしかに、さそり座やいて座のあたりの、より明るく、太く見える部分は、夏に観察しやすいです。

でも……秋から冬の星座のエリアに広がる、ちょっと控えめな天の川も、夏に劣らず美しく味わい深い。

実際の星空の写真を載せてみますので、ご自身で天の川や主な星座などの目印が分かるかどうか、よかったら試してみてください☆彡

冬の天の川

秋~冬の星座と天の川[撮影:2022/2/27]

三ツ星が特徴的なオリオン座を見つけて、それをぐるっと取り囲むように一等星を結んでいくとできるのが、冬のダイヤモンド

そして、オリオン座の一等星の一つを使い、そのオリオンの左下にあるおおいぬ座、こいぬ座の一等星を結ぶと、冬の大三角

星の楽しみ方は人それぞれ自由だから、好きなように線を結べば良いのだけど、メジャーな星の目印としてはこれら2つを覚えておくのが便利ですね。
とくに冬のダイヤモンドは、6つの星がぜんぶ別々の星座に属しているので、6つの一等星と6つの星座を覚える取っ掛かりとして、使いやすい。

冬のダイヤモンド(白線) と冬の大三角(オレンジ線)

「冬の天の川」の探し方

明るく輝く冬の星座の星々の中で、冬の天の川はそれほど目立たない。いや、むしろとびきり夜空がきれいに見える地域でないと、なかなかその存在がわからないかもしれません。

天の川をたどる目印は、冬の大三角を頼りにするのが良さそう。
オリオン座の左(東)側、冬の大三角を縦に貫くように薄っすらと帯状の輝きが見えたら、おそらくそれが冬の天の川。上(北)の方に伸ばしていくと、ぎょしゃ座の一等星カペラのすぐ右側あたりにつながっているのが分かるでしょうか。

ぎょしゃ座のさらに北側は、秋の星座が広がるエリア。天の川も、さらに控えめに、でも他の季節にはない味わい深さを見せてくれます。

秋の天の川

北西の空には、秋の星座の星々。
そして、夜空が暗いところでは、冬の天の川以上にささやかな、でも粒ぞろいの美しさを誇る秋の天の川も見ることができます。

八ヶ岳上空の、秋の天の川

秋の天の川は…、こんな感じ。
写真でもなかなか「光の帯」には見えないけれど、それでもわたし自身、実はこの秋の天の川のあたりが一番好きな星空の領域かもしれません。

冬の天の川の位置は、カシオペア座とペルセウス座が目印。
カシオペア座はギザギザの星並びで、W型とかM型、などと説明されます。

ただし、上の写真ではWでもMでもなく・・・3をひっくり返したような…Eのような向き^^
そして、それに続く細かな星の輝きの連なりがペルセウス座。カシオペア座側から線を引いて、二手に分かれる星の連なりを描きます。

「秋の天の川」の探し方

秋の天の川は、光の帯というよりも、光の粒の連なり
一等星は一つも含まないけれど、小さくきらめく宝石のように美しい星々の連なりを、ペルセウス座~カシオペア座あたりでたどっていきます。

カシオペア座、ペルセウス座 と 二重星団h-χ

秋の代表的な星座であるカシオペア座とペルセウス座の間には、二重星団h-χ(エイチ-カイ)があります。
天の川が見えるような夜空では、肉眼でもこの二重星団を薄っすらと確認することができると思います。

粒ぞろいの星の連なりの中で、さらに細かい星が集まった「星団」がふたつ寄り添った「二重星団」。

個人的には、このあたりが控えめで味わい深い秋の天の川のハイライト


パッと目を引くほど目立つものでは決して無いけれど、それでも「なんだかこのあたりの星たち、とくにキラキラ美しい気がするなぁ」と、何度も感じるうちに、なんだか自分のお気に入りになっていました。


寒い季節は、決して無理はしすぎず。
でも、たま~に天気のいい冬の夜は、しっかり厚着をして星空を見上げてみるのも良いものです。

にぎやかに輝く冬の星座や、粒ぞろいの星の連なりを見せる秋の天の川など、この季節ならではの星空のお気に入りポイントを、ご自身でもぜひ探してみてください♪


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