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大暴落のとき、統計の動きはどうだったか?

マネーストック統計の動きは相場の暴落と相関がありそうだ、と。で、日銀のHPで公表されている資料をみてみました。
※以下のグラフは日本銀行 統計データサイトからの転用になります。

オレンジ色がM2(エムツウと読む)、紺色がM3(エムスリーと読む)という指標の前年比の伸び率のグラフです。それぞれの指標については以下の説明を。

 M1=現金通貨 + 預金通貨
 M3=M1 + 準通貨(定期性預金・外貨預金等)+ CD
M2はM3から郵便貯金や信託、農協、漁協、信用組合などの預金を除いたものを表しています。統計集計上の理由から、郵貯や信託などは除外されていましたが、2008年に大幅な見直しが行われて、マネーストックと名称が変更されると同時に統計に含まれるようになりました。また、CDは譲渡性預金のことで、約定期間中に譲渡し、名義を書き換えることが可能な定期性預金のことです。

景気後退期が灰色の部分です。棒グラフのほうがわかりやすいかな?

バブル崩壊は1991年、リーマンショックが2008年です。たしかにマネーストックの伸び率はマイナスに落ち込んでいます。ちょっと詳しく見てみましょう。
バブル崩壊のところをクローズアップ。

バブル崩壊の前から急速にマネーストックの伸び率が低下して、バブル崩壊、翌年には前年比でマイナスに落ち込んでることが確認できます。
リーマンショックは2008年9月でした。そこのところをクローズアップ。

やはりリーマンショック前、2006年〜2007年にM3の伸び率がマイナスに転じていました。じゃ、現在のマネーストックの動きはどうなのか?

異次元の金融緩和が実施されて、マネーストック統計の動きはそれなりに伸びているようです。アベノミクスの成果ではないかと思います。しかし、デフレ経済からの脱却は成功していない。そんな評価があるようです。
そこで物価の動きも確認します。物価の指数については以下に。

消費者物価指数 総務省が発表。家計が購入する商品やサービスの価格変動を捉えたもので、商品・サービス価格の総合的な水準を示す。
企業物価指数 日本銀行が発表。企業間の取引および貿易取引における商品の価格変動を捉えたもの。消費者物価指数に比べて短期的な変動が大きい特徴がある。

日本銀行が発表している企業物価指数と整合性をもつ統計データが存在しているM2をグラフに入れてみます。

緑が企業物価指数(2015年基準)で、オレンジはマネーストック(M2)を表しています。マネーストック(M2)は緩やかに伸びているようですが、企業物価指数(2015年基準)はたしかにバブル崩壊からデフレ傾向が続いています。しかし、80年代に入ってから横ばいな気もします。ちょっとよくわからないので、次回には消費者物価指数と企業物価指数のことをみてみようと思います。都会と地方など地域によっても違うかなと思いますネ。せっかく調べるのでなんらか発見があるといいと思います。

グラフは日本銀行の時系列統計データ検索サイトから転用しています。

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