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約100 点の作品で四半世紀にわたる創造の軌跡をたどる ー加藤泉 – LIKE A ROLLING SNOWBALL @ハラ ミュージアム アーク

 高さ13mのギャラリーにそびえるような、ミステリアスで力強い木彫の生物。

 群馬県の伊香保温泉近くの、榛名山麓の高原にあるハラミュージアムアーク。品川にある原美術館の別館です。

 こちらで、現代アーティスト・加藤泉さんの個展がはじまりました。

 加藤泉 – LIKE A ROLLING SNOWBALL @ハラミュージアムアーク

 初期絵画作品から近作まで、約 25 年の創造の軌跡をたどる今回の展覧会。展示室ごとに立体、絵画、版画など、様々なメディアの作品が並びます。

 メインギャラリーの立体作品だけでも、素材は木、プラスチック、石、珊瑚など。雰囲気は一貫していながらも、多様な作品に触れられる展示でした。

 正面から見たときは、顔のような部分のインパクトがとにかく強く目に飛び込んできますが、ぐるりと背後に回って見ると、その形や色の可愛らしさや、さまざまな素材の特性での表現の違いが見えてくるのも面白かったです。 (写真撮影はメインギャラリーの1箇所からのみOKでした。)

 こちらの企画展の展示室だけでなく、特別展示室「觀海庵」では、東洋古美術コレクションとの共演も。

 併設のカフェ ダールでは、今回の展覧会限定のケーキも。小さな耳の部分も再現されていたり、目も何色かのゼリーで組み合わせて作ってあったりと、芸が細かいです…!(スプーンを入れるのにはちょっと勇気がいりましたが… 美味しいチョコレートケーキでした。)

 2019年8⽉10⽇からは、品川の原美術館で新作を中心とした同名の展覧会が並行して開催されるそうです。

 入場チケットにスタンプを押してくれて、2館まわるとチケットが完成するというユニークなオマケも。(さらに、どちらかでスタンプを押したチケットを提示すると、入館料も割引になるようです。)

 特別展だけでなく、高原のなかの磯崎新氏設計の美術館建物や、アンディ ウォーホルやオラファー エリアソンらの屋外作品を見ながらの散策も楽しいハラミュージアムアーク。これからの季節も心地よさそうです。2020年1月13日(月・祝)までです。


■加藤泉―LIKE A ROLLING SNOWBALL @ハラ ミュージアム アーク
会期:2019年7⽉13日〜2020年1⽉13⽇
時間:9:30〜16:30
休館日:⽊、2020年1⽉1⽇(8⽉中は無休、1⽉2⽇は開館)
料金:⼀般 1100円 / 大学・高校⽣ 700円 / ⼩・中学⽣ 500円 / 70歳以上 550円

 ハラ ミュージアム アークでは、人のようなモチーフがすでに見られる初期の絵画作品から近作まで、未発表作を含む約100点で四半世紀の活動を網羅的に紹介。素材と技法の幅を広げながら、モチーフがどのように展開されてきたのかを見ることができる。加えて高さ13メートルのメインギャラリーでは、代表的な木彫を中心に大小様々な彫刻作品の共演が予定されている。


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