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AMBIENT KYOTO 2023(アンビエント・キョウト2023) 【おすすめ展覧会紹介】

訪問した展覧会の中から、オススメしたい展覧会について、見所をコンパクトにご紹介します。今回ご紹介するのはこちら。

AMBIENT KYOTO 2023(アンビエント・キョウト2023)

会場:京都中央信用金庫 旧厚生センター、京都新聞ビル地下1階
会期:2023年10月6日(金)- 12月24日(日)
展覧会URL:https://ambientkyoto.com/

AMBIENT KYOTO 2023 チラシ

▍会場に入る前に 気になるアレコレまとめ

  • 撮影可否:動画・静止画ともに可能(シャッター音はNG。シャッター音のしないカメラアプリをご案内いただけます。)

  • 入館予約:京都中央信用金庫 旧厚生センター会場は優先入場時間指定制

  • 会期中展示替え:なし

  • 音声ガイド:なし

  • 図録:なし

  • その他:大きな音やノイズもあるため、大きな音が苦手な方はライブ用イヤープラグなどがあると良いかもしれません。

▍どんな展覧会?

京都を舞台に展開するアンビエント・ミュージックの祭典。初回である前回は、ブライアン・イーノの個展形式で開催されました。

2回目となる今回は、コーネリアスや坂本龍一といった「サウンド」のアーティストと、グルーヴィジョンズなどの映像や光といった「ヴィジュアル」を扱うアーティストの作品を掛け合わせたインスタレーションが歴史的建築の会場で展開されます。

なお、本イベントは展覧会とライヴイベントで構成されていますが、本記事では展覧会についてご紹介しています。

▍実際に観て感じた 展覧会の「みどころ」3つ

①立体音響によって 360°、空間全体で感じる音楽

この展覧会でとにかく良かったのが、それぞれの作品ごとにスペシャライズされた展示室!各部屋で360°の立体音響で音を楽しむことができます。

例えば、1Fで展示されているコーネリアスの楽曲「QUANTUM GHOSTS」を使った作品。離れた場所から観ると、普通に音楽が流れている様に聞こえます。ところが、誰もいないステージの中央に立つと、20台のスピーカーを使った立体音響により、本当に360°から立体的に音が降り注いでくるような体験ができます。

②音楽と光・映像のコラボレーション

音楽だけでなく、映像や光の作品とのコラボレーションも楽しめるのがこの展覧会の面白いところ。

2Fの展示室では、コーネリアスの楽曲「TOO PURE」が立体音響によって響き、その曲とぴったりとあったgroovisions制作の心地よい映像が目の前いっぱいに広がります。

3Fでは、バッファロー・ドーターの音楽に、映像作家 黒川良一住吉清隆による映像2作品、山本精一の書き下ろしの新曲と仙石彬人と共同で制作した映像を大きなスクリーンで上映。

それぞれ、単独でも美しい映像と、立体的な音が一体になって会場をつくるインスタレーション作品になっています

③個性的な歴史的建築の会場

上記の展示が行われている会場は、1930年竣工の歴史ある建築物である京都中央信用金庫 旧厚生センター。築90年を超える歴史的建築。

京都中央信用金庫 旧厚生センター

また、もうひとつの会場、京都新聞ビルは、1959年竣工のビル。その地下1階は、2015年に閉鎖された印刷工場の跡地。会場に入ると、かすかにインクのにおいも感じられます。

京都新聞ビルでの展示風景

こちらでは、細長い工場の跡地を活用し、横に長い巨大なスクリーンを使った坂本龍一+高谷史郎 による《async-immersion 2023》。作品だけでなく、会場の空間も楽しめる展示です。

京都新聞ビルでの展示風景

▍個人的 イチオシ作品

どの作品も良かったのですが、印象的だったのは、中央信用金庫 旧厚生センター会場3Fのコーネリアスの楽曲「霧中夢 -Dream in Mist-」のタイトルがそのままインスタレーションとして表現されたような作品。

部屋の内部は濃い霧出満たされ、明滅するライトと立体的な音楽に包み込まれます。1M先も見えないような状態なので、周りの人を意識することなく、本当に、一人で音楽と光に包まれるという体験です。

”ここでしか体験できない”音と光のインスタレーション。これからの時期、紅葉も美しい京都で、心地よい音楽と映像の体験をしてみませんか?


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