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直島で 憧れの「ベネッセハウス」に泊まって思ったこと。

 高校生の頃にテレビで見て「いつか行きたい!」と憧れ始めた直島。

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 大学生になって バイト代を貯めて初めて行って、社会人になってからも訪れては民宿に泊まったりもしたけれど、いつかは美術館の中にある「ベネッセハウス」に宿泊してみたいなぁ… と憧れ続けたまま、気づけは社会人も2ケタ年目に突入…

あれ?このままだと、 ”憧れ” のまま一生行けないのでは…?
… 行っちゃえーーーー!!!

 と、今回初めて 憧れの「ベネッセハウス」に宿泊しました!(一番宿泊したかったミュージアム棟は予約が取れず、パーク棟への宿泊です。)

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(パーク棟の部屋からは屋外作品も見られます。こちらの庭にはニキ・ド・サンファールなどの作品も多数)

 実際に宿泊してみて、よかったなぁと思ったことを3つと、そのほかに感じたことを1つ書きます。

① 朝や夜も、思う存分作品が楽しめる!

 やはり なんといってもこれが嬉しかったです!

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(「南瓜」 / 草間彌生)

 屋外作品の多い場所なので、日中だけではなくて、薄暗い夕闇や、夜ライトアップされた状態、朝の穏やかな光の中など… 時間帯によって異なる表情の作品が楽しめるのが嬉しいです。

 日中は人気の作品も、夜や朝の 人の少ない時間帯にはゆったりと独り占め状態で楽しむことも

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(「文化大混浴 直島のためのプロジェクト」 / 蔡國強
※現在は入浴はできません)

 また、こちらに宿泊すると、ベネッセハウスミュージアムは23時まで鑑賞できます。1日でたくさんの施設を巡りたい場合、これだけでも宿泊する価値があるかもしれません。

② 宿泊者だけが見られる作品も多数!

 ホテルのロビーにはトーマス・ルフ、廊下にはアントニー・ゴームリー、そして、ホールには杉本博司さん… など、ホテルの中に多数の作品が設置されています。(ホテル内の作品は撮影NGなのが残念ですが…)

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(ベネッセハウス パーク棟入り口)

 特に、杉本博司さんの作品は ご本人によって建物に合わせて設置され、一方では 作品のために安藤忠雄さんと相談して建物の方を一部改装したりと、空間に合わせた展示になっています。中には この建物にインスパイアされて作られた作品も。

 特に自然光の入る空間に設置された作品は、1日の光の変化によって表情が変わっていくのが感じられます。

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(部屋の中にも、小さな作品が設置されていました)

 作品には解説は設置されていませんが、夜には宿泊者向けのガイドツアーも開催してくれるのも嬉しいです。

③ 作品を見て回るための 交通が便利!

 地中美術館よりも東側の、ベネッセアートサイトの周辺の道路は、自転車や自動車の乗り入れが禁止されていますが、宿泊者は「通行証」をもらうことができます。

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 宿泊者専用のバスもあるので、自転車での移動が厳しかったり、荷物が多い時には助かりますね。

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 それにしても、直島全体で とにかく外国人比率が高いのには驚きました。体感では  観光客の80%程度の方が外国からのお客様かなぁという感じ。展示スタッフの方とお話しさせていただいたら、時期によらず 8割程度のお客さんが外国人で、欧米の方、中国・韓国の方々に加え、最近は南米から観光に見えるかたもいらっしゃるのだとか。決して交通の弁が良い場所ではないのに、それだけの魅力があるんですね。

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 美術館のスタッフの方や、レンタサイクルなどのお店の方々もちろん、フェリー乗り場の方々も英語が堪能で、町の食堂にも英語メニューが用意されていました。

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 特に、ベネッセハウス内は「ここは本当に日本?」と思ってしまうほど外国からのお客さんが多く、予約がなかなか取れなかったのにも納得しました。(海外旅行なら、早めに予約しますもんね…)

 「島ごとアートで人気の「直島」が、世界の富裕層をしらけさせるワケ」という高城剛さんの記事 (2015年) を当時に読んで、「そんな… 裕福層がリゾートを楽しむための場所にしなくても良いのでは…」と もやもやしていましたが、今は 英語表記が増えたり バスの本数が増えたり、美術館にweb予約が導入されたり フェリーも大きくピカピカになっていたり… と、すさまじい勢いで変わって来て、外国のお客さんも観光しやすい環境になっているのかもしれません。

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(昨年作られたばかりというフェリー「あさひ」には、船内から外をのんびり楽しめる席も)

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(島内には 黄色い「南瓜」をイメージしたレンタカーもできていたり)

 ただその中の、”ベネッセハウスに泊まると食べる物に困る”という点は、今回宿泊してみて、確かにそうかもしれないなぁ…と、実際に宿泊してみて感じました。

 数年前に、宮ノ浦エリアの民宿に宿泊したのですが、適量のごはんを、他の宿泊者の方々と一緒に食べながら、面白かった作品のことをお話したり、そのあと近くにふらりと飲みに行ったり… ができたりするのも、個人的には良かったなぁ…なんて思ってしまいました。(先述の”富裕層”の方々の楽しみかたとは違うかもしれませんが…)

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(民宿に宿泊して 夜は直島銭湯に行って そのまま飲みに行ったり夜の港を見にいったり…と、これはこれで楽しい…)

 そんなわけで、憧れていたベネッセハウスへやっと宿泊できて、とても素敵な時間をすごすことができた一方で、民宿に泊まるのも、ベネッセハウスに泊まるのとは違った楽しさがあって良かったなぁ…と、改めて思い返したりもしてしまいました。

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 そして。次はまた民宿に泊まりに行こうかなぁとか、でも、やっぱりベネッセハウスのミュージアム棟やオーバル棟にも泊まって見たいなぁとか。急速な勢いで雰囲気が変わっていく直島に少し寂しさを感じつつも、また見に行きたくなってしまうのでした。

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