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仕事運専門占い師 宮田シロクさん - インタビュー #05|turning point

今回お話を伺った方
宮田シロクさん:仕事運専門占い師

<シロクさんのターニングポイント>
18歳:家の経済的な状況で大学に行けないことを知る
27歳:自分を占って転職の時期を決める
33歳:会社での負担と給料が見合わなくなり、副業で占いを開始

ニシグチ:シロクさんって出身は関西でしたよね?

シロクさん:はい。小中高ともにこの辺(兵庫)の公立の学校です。

ニシグチ:子供の頃は何が好きとか、なりたいものとかありました?

シロクさん:画家になりたかったんですよ、小さい頃から。
絵が好きで幼稚園から描いていて、賞もたくさんもらっていたので。高校も美術部でしたし。芸大に行きたくて先生にも相談していました。

ニシグチ:へぇ〜!そうだったんですね。じゃあそのまま芸大に行ったんですか?

シロクさん:それが、家が貧乏で行けなかったんです。親に「無理」と言われて。

ニシグチ:おっと・・。

シロクさん:ずっと親に「教育のためのお金は惜しまない」と言われていたので、行けると思っていたんですけどね(笑)。無理と言われて驚きました。それが1つ目のターニングポイントです。親を頼ってはいけないんだな、と・・。

ニシグチ:なるほど〜。
でも確かに、子供の頃って当たり前に大学とか行けると思ってましたよね。

シロクさん:そうなんですよ。周りも皆進学するから自分も行けると思っていたし・・。それで何も決まらないまま卒業して。高校からやっていた喫茶店のバイトを続けました。

ニシグチ:じゃあ、絵の方は諦めた感じですか?

シロクさん:一応、たまたま新聞で見つけた京都造形大学の通信科に入ったんです。春休みで願書がまだ間に合ったので。それなら年間で30万円と、自分のバイト代で行けたので。日本画コースに入りました。でも、働きながら勉強するのがスケジュール的にもどうしても無理で、休学した後に辞めてしまいました。

ニシグチ:そうだったんですね・・。その後は就職したんですか?

シロクさん:いえ、20代はずっとフリーターでした。喫茶店の後は某ギャラリーやパチンコ屋でバイトしたり。芸術関係の仕事がしたくて、デザイナー募集とかに応募したけどダメでしたね。就職活動のやり方もわかっていなかったですし、今考えるとやりたいのはアーティストの方だったので。ずれていたんでしょうね。なので20代前半はバイトと日雇いを繰り返していました。

ニシグチ:へぇ〜、デザインの方にも興味があったんですね!
でも確かに学校を卒業する時に就職活動してないと、やり方や情報も入りにくいかもしれないですね。そして20代後半はどんな感じになっていくんですか?

シロクさん:25歳くらいで家電量販店で働き出し、結構長く続いたんですよ。派遣でインターネットのプロバイダの人をやっていたんですけど。で、その仕事をしている最中に占星術と出会ったんです。

ニシグチ:おっ!ついに来た、占星術!
占いはもともと好きだったんですか?

シロクさん:いえ、特には・・。その辺の女の子程度の興味ですかね。
家のポストに地域のタウン誌が入っていて、習い事一覧の中にカルチャーセンターの案内が載っていたんです。それで、近所で占星術講座をやっていることを知り「占いって勉強できんの?」と思って行ってみました。ごくごく軽い気持ちで。

ニシグチ:そういう出会い方だったんですね。どんなペースで通っていたんですか?

シロクさん:3ヶ月コースで隔週で2時間くらいですかね。3ヶ月スパンで更新できる仕組みだったので。嫌だったら3ヶ月で辞めれるし、と思えたのも良かったんです。行ってみたらどっぷりハマったんですけど(笑)

ニシグチ:それで「占いを仕事にしよう!」と思った感じですか?

シロクさん:いえいえ、仕事にする気は無くて。だから最初は自分や家族、友達を見るくらいで、積極的に他人を占うことはしてなかったですね。

ニシグチ:へぇ〜、意外・・。じゃあその後仕事的にはどうなっていったんですか?

シロクさん:プロバイダの仕事は3年くらいで辞めたんです。客層も悪くてずっと嫌だったので。そこで自分を占って、いつの時期に転職するのがいいのかを探りました。それが2つめのターニングポイントですね。

ニシグチ:なるほど!占いを活用したわけですね。

シロクさん:はい。良い時期に辞めて百貨店の美容部員になりました。28~29歳くらいの頃ですね。もともと美容系には興味があったので仕事は楽しかったです。ただ、時給制で安いし、社会保険もないので半年で辞めてしまいました。

ニシグチ:あらら・・。その頃は占星術はまだ習っていたんですか?

シロクさん:はい。休みの日は講座に行っていましたね。
で、仕事の方は接客業に疲れてしまったので、家の近所の工場で働き出しました。最初は派遣で、しばらくして正社員になったんです。

ニシグチ:ついに正社員になったんですね(笑)

シロクさん:はい、会社からの要望で。でも1年後くらいに嫌な仕事を任されたんですよね。それが3つ目のターニングポイントなんですけど。

ニシグチ:お、ここでターニングポイントが。嫌な仕事っていうのは・・?

シロクさん:仕事内容は説明がややこしいんで省きますけど、会社の評価制度がおかしくて。上からABCと評価が付くとしたら、高評価の人と低評価の一部の人以外は全員Bという制度だったんです。やってもやらなくてもBで、こっちは大変な仕事をしているのに、全然仕事ができない10歳年上の男性社員の方が、年が上というだけで給料が良くて。「サボったらCになるのかな?」と思って、会議に出ない、出せと言われた書類を出さないなど、色々やったんですけどそれでも評価はBのまま。給料も一緒だったんですよね。「じゃあ、やってもやらなくても一緒なんだ」と思って占いの副業を始めたんです。

ニシグチ:すごいですね。強い(笑)
会社は副業OKだったんですか?

シロクさん:いえ、全く。なのに顔出しでブログをやっていたので副業が会社にバレまして・・。チクられたんですよね。で、勢いで会社を辞めました。

ニシグチ:おぉ〜(笑)それいつ頃ですか?

シロクさん:1年半前です。そこから占い1本でやっています。

ニシグチ:ぇえ!?まだ最近じゃないですか。
最初はお客さんを獲得するのが大変だと思うんですけど、どうやっていったんですか?

シロクさん:最初はブログからですね。あと、ブログやビジネス系のオンラインサロンに入っていたので、そこで口コミを集めました。その中の人に声をかけて、無料で占ってブログに書かせてもらったり。

ニシグチ:へぇ〜。確かに口コミとか重要ですよね。
現在は仕事運専門ということですけど、とにかく人と会って占うという感じですか?

シロクさん:昔はそういう対面の占いもやっていたんですけど、今はオンラインでzoom(パソコンやスマホでオンライン会議ができるアプリ)を使ってやっています。あと、同じくzoomでの占星術講座や、たまにセミナーもやっています。今は直接お話するのはセミナーくらいですかね。

ニシグチ:講座もされているんですね!回数とか期間はどんな感じなんですか?

シロクさん:講座はざっくりとした内容を組んでいて、回数を12回に決めています。人によりますが、大体3ヶ月間くらいはかかりますね。

ニシグチ:やっぱりある程度時間がかかるんですね。
シロクさん自身、数年間習っていたということですが、占いってやっぱりめちゃくちゃ深いんですか・・?ある程度習得したら僕でもできる、というものではないんですかね?

シロクさん:いや、できますよ。お客さんが知りたいことってだいたい限られてますし。占えはするんですけど、学び出すと底がないです。

ニシグチ:そうなんですね。
というか・・そもそも占いが何かイマイチよくわかってないんで、今更ですけどちょっと歴史とか、説明してもらっていいですか?

シロクさん:はい。まず占いの起源は紀元前2000年くらいと言われています。頑張れば紀元前5000年くらいまで遡れると言われていて、それくらい歴史が長いんです。バビロニアというところで始まりました。

ニシグチさん:バビロニア・・?どこですか!?それ(笑)

シロクさん:今のイラクです。イラクの南の方なので、厳密には西洋ではないんですが(笑)バビロニアに住んでいたカルデア人という人種がいて、その人たちが天文学を発達させたんですね。航海の時に星で方向や時間を見る、という使い方をしていたそうです。カレンダーも占星術が元になっているんですよ。語源もカルデア人から来てますし。月火水木・・というのは天体の配置なんですよね。独自の計算の暦を使っていて、それが元になっているんです。

ニシグチさん:なるほど!!そして天文学ということは、占星術はそもそも学問なんですね。

シロクさん:そうです。ヨーロッパではルネッサンスくらいまでは医療の1つでもありました。その人の星座とハーブと組み合わせたりして、漢方みたいな使い方ですかね。大学でも教えられていた学問なんです。
医学の父と呼ばれているヒポクラテスという人は「占星術ができなきゃ医者じゃねぇ」みたいなことを言っていたそうですよ。

ニシグチさん:へー!勉強になるなぁー!!初耳のことだらけですわ。
占星術って流派があったり、ブラッシュアップされたりもするんですか?

シロクさん:そうですね・・占星術は実際の天体の動きを見ているので、新しい星が見つかると影響はあります。月の満ち欠けで満潮干潮が変わるように、天体の動きが地上の物事に影響を与えるという概念、前提の占いなので。どっかの天体の間に小惑星が見つかったり、その研究をしている人もいますよ。

あと、1700年代に天王星が発見され、1800年代に海王星、1930年代に冥王星と、土星以降は割と最近見つかっているんですよ。土星までしか使わないのが古典占星術で、土星以降も取り入れたのが現代占星術です。そこで流派が変わる感じですね。今は心理学と合わせた心理占星術が流行っていますし、宿曜占星術、インド占星術というのもあります。

ニシグチ:思っていたより色々あるんですね・・!
占いをこう活用してほしいとか、お客さんにこうなってほしいとかありますか?

シロクさん:お客さんには全員稼いで欲しいですね。
個人でもっと稼げるようになって欲しいです。例えば、今まで占った中で1番躍進されたと思うのがデザイナーの前田さん。もともとビッグな人ではあったのですが、実は前田さんは金運がすごくあるわけではないんですよね。他にもちゃんと稼いでいる人、事業をやっている人っていますけど、皆金運があるわけではなくて。自分の星回りに合うこと、好きなことをやっているだけなんですよ。
今まで200人は見ていますが、金運がある人は稀で。だから金運と稼ぐ力は別だと気づいたんです。

ニシグチ:そうなんですか!?なんか希望を持てる話ですね。
稼げるかどうかは最初から決まっているわけじゃないんだ。

シロクさん:そうです。そして西洋占星術は「頑張って運命を変えていこうね」という占いなので。

あと、大きなくくりで言うと教育の格差をなくしたいと思っています。
自分が貧乏で学校に行けなかったので、教育格差は自分のテーマです。これを本気でやるとなると、会社を作らないといけなさそうですが。まぁ社長にもなりたいので(笑)

ニシグチ:おぉ〜。夢がデカくていいっすねぇ。ご自身の体験も元になっているテーマなので説得力があると思います。
現在は出産を控えて産休中ということですが、母になる心境みたいなものはどうですか?

シロクさん:まだ全然想像できないんですよね・・。
ニシグチさんはどうでした?お子さんが産まれるとき。

ニシグチ:腹くくった感じはありますよね。面倒を見る人が増えるし、変なことはできないなと。でも、もちろん嬉しかったですよ。

シロクさん:そっかぁ〜。

ニシグチ:出産後はどんな感じで仕事をされる予定ですか?

シロクさん:産んだ後は、母をベビーシッターとして雇って働きます!
8月から鑑定も再開予定なので、待っていてもらえると嬉しいです。

ニシグチ:母となったシロクさんが、パワーアップして帰ってくるのが楽しみですね。今日は大事な時期にありがとうございました!めちゃくちゃ面白かったです!

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話を聞いた人:上司ニシグチ
撮影&ライティング:UNO
バナーデザイン&記事編集:秋山楓
撮影場所:兵庫県某所

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〈取材を終えて〉
私が「上司ニシグチ」と言い出す前から、Twitterでつながっていたシロクさん。私が昨年にIDEAPOSTの展示会をした時に見に来てくださってから、この日でお会いするのが2回目でした。しかも、この取材は偶然にもお誕生日(4月6日)にさせていただきました。みなさんわかりましたか!?4月6日生まれなので「シロク」ってわけなんですよね。「占い」フィールドでバリバリ活躍するシロクさんのお話を聞けてとても刺激になりました。

ちょうど昨日に、元気な赤ちゃんを出産されたというお知らせをTwitterで知り、とてもほっこりした気持ちになれました。

改めましてご出産おめでとうございます!

これから子育てで忙しくなっていくと思いますが、お二人で力を合わせて幸せな家庭を築いてくださいね。ご家族皆様の健康を心からお祈りしています。

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