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ボノボの驚くべき社会性 - 平和的で仲間思いな類人猿の秘密〜「横山拓真の霊長類研究所」より

類人猿の中でも特に友好的で平和的と言われるボノボ。彼らの社会性は、人間に最も近縁なチンパンジーとは大きく異なっています。この動画では、霊長類研究者の横山拓真博士によりボノボの驚くべき社会性や行動が紹介されています。

ボノボは、チンパンジーと並んで私たち人間に最も近い類人猿ですが、その社会性は大きく異なります。チンパンジーはオス中心の社会で攻撃的な出会いが多いのに対し、ボノボはメス中心の社会で非常に友好的です。ボノボの集団同士が出会った場合、毛づくろいをしたり、一緒に採食や休息をするといった和やかな光景が観察できます。

また、ボノボは仲間思いで知られています。例えば、仲間が怪我をした際には、他のボノボが心配そうに見守ったりすることがあります。さらに、50年以上の研究によると、ボノボ同士で殺し合いが発生することは一度も観察されていません。これが、ボノボが平和的で仲間思いな類人猿であると言われる理由です。

ただし、ボノボが平和的であることは、喧嘩が全く起きないという意味ではありません。実際、ボノボの喧嘩の頻度はチンパンジーよりも多いという印象があります。しかし、ボノボはチンパンジーと違い、集団間でも集団内でも殺し合いに発展することはなく、その点で平和的であると言われています。

ボノボは、チンパンジーとは異なる友好的で仲間思いな類人猿です。その独特の社会性は、私たち人間にも学ぶべき点があるかもしれません。さらに詳しいボノボの社会性や行動については、以下のYouTube動画で解説されています。ぜひご覧ください。

横山 拓真(よこやま たくまさ)
京都大学野生動物研究センターにて研究の後、椙山女学園大学 日本学術振興会特別研究員(PD)。コンゴ民主共和国のルオー学術保護区・ワンバで野生ボノボの研究に従事。2019年9月からYouTubeチャンネル「横山拓真の霊長類研究所」にて野生ボノボの情報発信を始め、チャンネル登録者数は6.1万人突破(2022/8時点)。野生ボノボの動画という貴重さから、国内外のテレビ番組などからもオファー多数。ビーリア(ボノボ)保護支援会で現地の村人の支援やボノボの保護活動にも取り組んでいる。


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