見出し画像

布集めを始めた国インド

ハンドメイド作家のPlava Stabloこと青木弘之です。
現在は主に、海外の旅先で撮影した写真集を自分で豆本にして、各種イベントやネット通販サイトで販売しています。

豆本の表紙に使用している布地は、旅先の生地屋で購入した、現地製の布地を使用しています。

もともと旅先で布地を購入しようとしたきっかけは、2012年の夏から手製本を習い始めたことにあります。

通常、書店で市販されている書籍は紙の表紙ですが、手製本の表紙の場合は、コットンやシルクの布地に裏打ち(布地の裏に薄い紙を糊で貼り付ける)して、芯となるボール紙に裏打ちした布地をくるんで作ることが多いです。

手製本を習いたてのころは、工房で用意された布地や、家にあった手拭いなどを裏打ちして本を作っていましたが、作る本の数がだんだん増えてくると、手元にある布地だけでは種類が足りなくなってきました。

2012年の年末から2013年の年明けにかけて、3週間ほどインドを旅行したのですが、これが初インドでした。
南アジア地域に行くのも、1998年5月のブータン以来でした。

私は東南アジア(いわゆるASEAN諸国)が好きで、ミャンマーまでは足を踏み入れていたのですが、インドはどうも怖い…というイメージがあって、なかなか足を踏み出せませんでした。

たまたま航空券が安かったのと、この辺でインドを克服しないと、年齢を重ねるにつれてますます足が遠のいてしまう…という思いから、思い切って出かけることにしました。

デリーから、バラナシ、ジャイプル、アグラの黄金観光コースに、リシケシのヨガ体験を含めて、内容盛りだくさんの日程だったのですが、冬の北インドは濃霧が激しく、デリーからバラナシまで寝台列車で移動して、いきなり16時間遅れだったのには唖然としました…

おまけに、夜はインドとは思えないくらいに寒く、現地でショールを購入してしまいました…

かように過酷なインド国内移動でしたが、観光客相手のボッタクリを除けば、普通の街中のインド人は皆親切で、紳士的だったのには救われました。

なんとか無事に日程をこなし、最後にデリーに戻ってきたとき、せっかくインドに来たのだから、民族衣装のクルタとパジャマを作ってみようと思いつきました。

クルタとパジャマってどんな衣装だっけ…と悩まれた方、例えが非常に悪くて恐縮ですが、一時期世間を騒がせた宗教団体オ○ム真○教の修行者がよく着ていた、あの衣装です。

デリーで宿泊していたホテルのフロントで、クルタとパジャマをオーダーできるテーラーがある地域を教えてもらい、まずは、布地がどのくらいの長さ必要か確認することから始めました。

実はテーラー探しも大変で、やっと見つけたところも英語がほとんど通じず、近くにいた親切なおじさんに手伝ってもらって、なんとか必要な布地の長さが分かったところで、一度デリーの繁華街に移動し、生地屋の立ち並ぶ場所に行ってみました。

立ち並ぶすべてのお店が生地屋という通りで、とりあえずクルタとパジャマの生地を購入したのち、落ち着いていろんなお店を見てみると、実に様々な布地が店先に並んでいることに気づきました。

ふと、手製本のことを思い出し、普段見慣れない柄の布地も多いから…と、適当なお店に入って、適当に布地を購入したのが、そもそも旅先で布地を購入する始まりとなりました。

ただし、最初は普通サイズの本を仕立てるために布地を買っていて、旅の豆本など作ろうとも思っていませんでしたので、柄のパターンも大きめで、それで製本する上でも何の問題もなかったのです。

本格的に豆本用に布地を探すようになったのは、まだまだ先のことになります。

ちなみに、インドはその後2018年に再訪して、豆本に使えそうな柄の布地を購入してきましたので、やっとインドの豆本を製作することができました、

今後、このnote上で、私が豆本にまとめた国々をエピソードを交えて紹介してまいります。

もし「旅から生まれた豆本」シリーズにご興味がございましたら、ぜひともサイトにお立ち寄りくださいませ。

https://www.creema.jp/item/7523853/detail

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?