見出し画像

ホメオパシー

今回、講義を受けるにあたり思い出したのですが、私とホメオパシーの最初の出会いは、2012年頃だったように思います。
詳細は覚えていないのですが、育児雑誌で見かけたレメディとハーブを注文したのが最初だったと思います。
私が利用したのはドイツのマリエン薬局のものですが、今はラインナップも変わったように思います。


ホメオパシーとは

ホメオパシーという言葉は、ホメオス(似たような)とパトス(苦しみ)というギリシャ語が語源になっており、ホメオパシーは、今から200年以上前にドイツの医師・科学者であるサミュエル・ハーネマンによって体系化された治療法です。ホメオパシーは身体的症状だけでなく、精神的、感情的症状も視野に入れたホリスティックな治療法。

ホメオパシーでは症状は、Vital Force(生命力)からの唯一の「お知らせ」であり、病は「症状」として、ありのまま表現されると考えている。問題の重要度が高いほど、「困ること」、「苦しいこと」として表現されるとされています。

ホメオパシーで用いられるレメディーは、身体の自然治癒力を刺激することによって働き、自分自身の持つ力を効果的に発揮することで健康状態を取り戻していきます。治癒の本質は忘れること、とらわれていないことであり、理想的な治癒は、速やかに(Rapid)、やさしく(Gentle)、永続的(Permanent)なものです。レメディーは「似た症状を起こせるもの」であり、症状を後押しして全うするのを助けます。そのため、一時的に症状が増大することもあります。

病の原因

ホメオパシーでは病の原因を治療します。原因では以下の5つを見ます。
① 感覚 Sensation
② 部位 Location
③ モダリティー Modality
④ 病因・原因 Aetiology・Causation
⑤ 付随する症状 Concomitant

処方の際には、人を独立した個人として治療するので、身体的な症状のみならず、その人の全体像に基づいてレメディーを選びます。よって、ホメオパシーは、身体(Physical)だけでなく、精神(Mental)、感情(Emotional)、たましい・こころ(Spiritual)の全体に効果を発揮します。

ホメオパシーの基本原理

ホメオパシーの基本原理は次のようなもの。
①   似たものを似たもので治す Like cures like 類似の法則
⾝体には⾃⼰治癒⼒があり、薬は癒すのではなく、回復の補助をします。
補助には、反対と類似の2種類があり、ホメオパシーは類似症状を利⽤するものです。
⾝体は刺激に対してどのように反応すれば最善なのか知っており、⽣命体に同じ刺激を与え、センセーション(感覚)を誇張することで、より⼤きな治癒反応を作り出します。
⾝体に抗うのではなく、共に働き、⾝体に内在する治癒能⼒と共に働く。
ある症状を健康な人に起こすものは、その症状を治すことができ、患者さんの性質にあったレメディーを処方します。

レメディーを選ぶ際には、より際立って、特有で、一般的ではない特有の徴候および症状に、主に、また唯一注目します。最適に治癒をもたらすのは、それらと同様の症状が、選択されたレメディーの症状のリストと対応していなければならないからです。一般的な症状は、すべての病気およびほとんどすべてのレメディーで見られるため、あまり注意を向ける必要はないのです。

② 1つのレメディー Single Remedy 
レメディーはひとつだけ処方されます。(伝統的なもの)
症状ではなく、内在する原因を治療します。そのために全体像を見て、ケース全体をつなぐ本質を探し、すべての症状を治療できるひとつのレメディーを選ぶ。そして、状態が向上するまで繰り返し投与する。
身体を刺激することが目的で、病気に効く刺激が与えられると、身体は自発的に治癒を続ける。
その人の症状が悪化したときのみ、別の処方をする。そして再び状態が向上するまで繰り返し投与する。

二つ以上のレメディーを同時に投与すると、効果を打ち消してしまう可能性がある。
また、一度に1つ以上のレメディーを処方すると、ひとつひとつのレメディーの効果を評価することができないため、複数のレメディーの処方により、素早い効果が得られとしても、患者さんが停滞期に突入し、改善が見られなくなったらどうすればよいのかが分からない。

ちなみにレメディーに使われる物質は1つずつプルービング(Proving 治験)される。
レメディーの元物質を知らない健康な人にレメディーを投与し、起こった変化を注意深く記録していく。そして、そのレメディーの持つ症状をまとめていく。
これをもとに類似した症状を持つ患者さんに処方する。

③ 最小限の量 Minimum Dose 
反応を起こすのに必要十分な薬量のみ投与する。
患者さんは治療的な効果を持つレメディーに敏感。それは、「治療的なアレルギー反応」のようなもので、自己治癒力によって反応が起きる。
最小限の投与は、ポーテンタイゼーションから導かれる。
副作用は無く、薬に依存することも無い。

ポーテンタイゼーションとは、くり返し希釈し、震盪を加えること。震盪とは物質を力強く振って振動を与えること。
この現象の科学的な根拠は分かっておらず、完全に理解はされていない現象ですが、震盪によって薬効が強められると考えられており、物質量は減少するが、エネルギー量は増大している。
その物質の薬効と特徴は保存されると考えられています。

本当に不思議な治療法ですが、通常の薬物の治験のようにProvingによって効果が確かめられています。
これを学ぶには、数年は必要だなーというくらい奥深い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?