俺は見た 稽古場日誌①

俺は見た 第5回公演
「僕らの城」稽古場日誌
未知の道
1本目 初稽古


オーディションからのご縁で出演になりました。
ユニット名が、俺は見た、です。

オーディション情報を見て、何を思ったか。
「あ、ここご縁あるな。」
何故そう思ったのかは分からない。明確な理由はない。直感。
そしてオーディションには遅刻してしまう。今までなら遅刻したオーディションには絶対ご縁がない。オーディション終わりに主催八木橋努さんに改めて遅刻のお詫びお詫びをすると、気にしないで下さい、私はそういうコトで判断しませんから。と優しい言葉をかけて頂いた。そしてオーディションにて出演のご縁を頂いた。
直感が当たった。だからどうと言うコトはないが、不思議だなと思うと共に、また来年も芝居が出来るコトが嬉しかった。

初稽古前、最終配役調整の時間を頂きたいとの連絡があり、少し遅れての参加。
総勢約20名前後の役者さん達が集まっていた。
私の役はそのままだったが何名か配役を考えていたらしく、その調整らしかった。
台本ではなく、エチュード方式で何組か、何パターンか見られていた。
そこで稽古スケジュールを渡された。
一瞬目を疑った。そこには約40日分のスケジュールが書いてあった。
昨今の劇団ユニットさんは短期間集中して稽古して本番が多かったので、40日以上の稽古は30代に数回経験した程度。もちろん全てに出るわけではなく、シーン稽古を中心にやるためだそうだ。
この日数の中でどれだけ私のシーンに割り当てられるのか分からないが、少なくとも多少は多く稽古出来そうだ。

そして稽古初日。
普通なら「初顔合わせ」なのだが、こちらのユニット君は見たさんは初顔合わせはない。全員集まって本読みもない。だから稽古初日。
初日からシーン稽古が始まる。

その前にその時間帯にいた人達で自己紹介をする。
対面の人に1分で自己紹介とその日稽古場まで来るまでに起こったコトを話すというものだった。
交互に自己紹介し、右にズレてまた対面交互に自己紹介を全員行き渡るまで繰り返す。
初めてやる方式だったが、オーディションの時もこのやり方だったか。
作・演出の八木橋さんからは、1分を意識してやってください、と。
今自分がどれくらいの時間で話しているかを知るのは重要、との指摘。

そこからシーン稽古。
まず流れを確認する意味で台本を読み、そこからは台本をハズしてエチュード方式で進めていく。
特にキャラクター付けなどはない。その人の話し方でエチュード。時々キャラクターの裏側や心情を語るが、非常に少ない。
淡々と進んでいく。

私はその間、紙で頂いた台本を読みながらエチュードをじっくり見る。
求められているものが初日なのでハッキリとしたコトは分からないが、オーディションではリアルと言う言葉を使っていたが、見ている限りだとナチュラリズムに重点を置いていそうだ。

私の番になり共演者も揃い、エチュード方式で稽古が進む。
初日というコトもあり多少ぎこちなさはあったものの、そこは経験値が高い人たちなのである程度は見て貰えたように思う。
淡々と進んでいく。

エチュードで目指すのは多分密度だと思った。どのシーンでも人間関係やキャラクター、セリフを如何にナチュラルに密度を濃くしていくような稽古に感じた。
お初の君は見たさん、お初の作・演出八木橋さん。
コレからどうなっていくのか、どうしていくのか。
分からないが、飛び込みの勢いは探るコトなく出来そうだ。

そして今回は先輩方と共演出来るのが心強い。先輩方とコミニケーション取らせて頂きながら、学べるトコロはしっかりと学びたい。

初日終了。次は少し先になるが、それまで全体像を掴むべく台本を読んでおこう。


2022年4月21日~25日
@吉祥寺シアター
俺は見た 第5回公演
「僕らの城」
作・演出八木橋努


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