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私と台湾原住民との出会い

それは突然の事だった。

2018年7月に反時計回りで台湾一周の旅に出ていた私は7月半ば台東の街に入ったところだった。
一ヶ月海外に滞在するため宿泊費用を極力安く抑えたい私はドミトリー仕様のゲストハウスに泊まった。
今時のゲストハウスはプライベート感のある二段ベッド仕様が多いが、そこの宿はいかにも家庭にあるような二段ベッドだった。
上の段には仕切るカーテンも無く隣のベッドは丸見えで、私は上の段をあてがわれた。

チェックインしたとき、隣のベッドの上の段にも人がいた。目が合い、ペコっと会釈からなんとなく会話を交わす。
彼女は台湾の大学で教えている台湾原住民研究の教授だった。

翌日どこに行くか決めかねていた私に彼女は、「明日、太麻里で排灣族の収穫祭があるから見に行ってみたらどう?」と提案してくれた。
どこでやっているか、どういう内容でやっているかなど、彼女は丁寧に教えてくれた。

そして翌日私は太麻里を訪れた。
素朴な雰囲気の田舎の駅で、駅から東向きに海まで伸びる道の名前は「日昇路」。朝日が昇ってくるのかなぁと想像しながらのどかな田舎町を歩く。
10分ほど歩くと会場に着いた。その収穫祭は小学校の敷地で行われていた。飲食店の出店が数店出ている中で雑貨らしきお店が出ている。何の気なしにのぞいたお店で私は衝撃を受けた。そこには原住民族柄の布地でつくられたアクセサリーがたくさん並んでいたのだが、どれをとっても本当に可愛い。
いままで原住民族系の雑貨には民芸品のようなイメージしかなく全く気に留めてこなかったのだが、そこに並んでいた商品は色鮮やかでかわいらしいアクセサリーばかりだった。それまで文創系のアイテムに絞って商品となるものを探し歩いていたが、その瞬間からお店に並べる商品として原住民のアイテムが主力候補となった。

私はそこから一気に台湾原住民族に惹かれていった。

他の原住民の人たちもこういうアイテムを作っているのだろうか?
そもそも原住民ってどういう人たちだったっけ?
他にどんな部族の人たちがいるんだろう?
どこに行けば会えるのだろう?

調べれば調べるほど奥深く、現地に行ったときにはさらに理解が深まり、新たに生まれた疑問をまた調べ、次に訪れたときにまたさらに理解が深まる・・・
同じ土地を訪れても行く度に新たな発見がある。

この繰り返しに今私はとてものめりこんでいる。

今月、再び排灣族の部落がある三地門を訪れる。
新たな出会いに期待は高まるばかりである。

※「原住民」という単語は日本では差別用語にあたる場合がありますが、代わりの単語として日本で使われる「先住民」は台湾では「すでに滅んでしまった人たち」を表すため、現地の表現である「原住民」と記載しています。

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