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私の料理の生い立ち

春の桜ごはん、夏のアイスクリーム、秋のりんごジャムと栗の渋皮煮、クリスマスのローストチキン、お正月は京都の市場で買ってきた材料で3日かけて手作りされるおせち料理、そしてサーモンとマンゴーのオーブン焼き(これが私にとっての母の味)…

食材と器の宝庫みたいな実家で母が作る工夫と発見があるごはん。そんなごはんがてきぱき作られてく隣で、これはなにー?これ好きー!これ多めにしてくれるー?って邪魔しながら、きらきら眺めてた。今思えばなんて贅沢な時間。

中学校から突然始まった陸上人生。「生活の全ては野球のためにある」というイチローの名言を誰かに教えられ、食事から遊びから進学校選びも全部陸上で結果を出す為のもの、が何の疑いもなくナチュラルだった私。(今思うとストイックすぎて気持ち悪いけど、当時は本当にそれが普通だった。笑)
実際自分のメンタルもフィジカルも全てがさらけ出される1cmを争うシンプルな競技だからこそ、食べるものもダイレクトに影響する。だから逆算思考が働く。

たぶんその2つのルーツが混ざったような料理観を今は持っている。身体が資本で人の前に立つお仕事なので、相変わらず健康管理は生活の中心。そしてほんとうにズボラな性格なので、分量は結構適当で本来なら追求すべき丁寧な下ごしらえは思い切ってカット。笑 時短の為に調味料はチューブとか市販の物も効率的に使うし、出来る限りキッチンバサミを駆使します。工数多くて手作りのハードルが上がってしまうよりは、簡易版でも手作り出来た方が良いよね、という考え方が現代人にフィットしてるんじゃないかなと思ったり。

それでも、母が提供し続けてくれたような、わーすごいねーってわくわくするテーブルや、どれから食べようかなの瞬間の幸せもかけがえがないもの。

そんな、私の料理の生い立ち。

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