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”何か人に言えない悩みを抱えている子どもたち”に頼られる人になりたい

■ はじめに

 NPO法人あっとすくーるの理事長をされている、渡剛さんにお話を伺うことができました。

 この記事をよんでいただければ、人間が働く意味人生で何を大切にしたいのかを考えなおすきっかけになるのではないでしょうか?

■ どのような事業をされていますか?

 ひとり親家庭の子どもでも通いやすい学習塾の運営と、行政からも委託を受けて生活困窮世帯で暮らしている子どもたちへの支援をしています。前述の事業は「中学生と高校生」を対象に、後述の事業は「小学生~高校生」を対象にしています。どちらの事業も、大学生のボランティアが講師として勉強を教えています。

■ 「事業を始めたきっかけ」は何ですか?

 大学生時代は教師になろうとしていました。そんな時、たまたま受講したのが「子どもの貧困」を取り扱う授業でした。当時は、子どもの貧困に対する社会の関心は低く、学習支援や子ども食堂などの支援機関もごく少数でした。そんなことを知るうちに、いつしか『誰もやらないのであれば、自分がこの課題に取り組みたい』という気持ちを抱くようになりました。ただ、大学卒業時からする予定ではありませんでした、その時はセカンドキャリアとしてするつもりでした。

 大学2回生になり、「ソーシャルビジネスプランコンテストedge」と呼ばれる「社会課題に取り組む起業家を生み出すビジネスプランコンテスト」に出場する機会がありました。出場した理由は、友人がそのビジコンの宣伝をしていて、「参加者が少ないから出てほしい」と言われたのがきっかけでした。「出場した経験は自分の将来にも役立つだろう」という思いもあり、とりあえず宣伝をしている友人を助けるために出場しました。ビジコンに取り組む中で、いろいろな人との出会いが心を動かし、教師になるよりも課題に取り組みたいと思い始め、大学3回生の時にNPO法人 あっとすくーるを立ち上げました。

画像:取材をさせていただいた渡さん

■ 「現在の課題」と「今後の目標」はありますか?

 私たちは「学習支援」という形で子どもたちと関わってきました。現在では全国400を超える自治体で学習支援が行われ、2000を超える子ども食堂が全国に存在しています。以前に比べれば「子どもの貧困」に携わる人は増えましたが、子どもたちの暮らしぶりは昔とあまり変わっていないように思います。子どもたちの日常はすごく不安定なので、そこを何とか安心して暮らせるようにしていきたいと思っています。

■ 「働く」とはなんですか?

 平たく言えば、自己実現のためだと思っています。教師になりたいと思ったのも、「何か人に言えない悩みを抱えている子どもたちに頼られる人になりたい」と思ったのがきっかけです。

 ボランティアでは人を救えないので、お金のために働いていることも事実です。

 パートナーを守るためにも働いています。パートナーと出会ったのもこの業界なので、今の仕事(働く)は自分の魅力の一つなのではないでしょうか。

■ 「人生でやりたいこと」はなんですか?

 1つめは、会社と自分のミッションやビジョンは密接にかかわっていると思うので、これからも人に言えない悩みを抱えている子どもを助けていきたいと思っています。

 2つめは、一緒にはたらいている職員、仲間が一緒にいて何かをできてよかったと思ってもらえる人になりたいです。

 3つめは、いい家庭を作りたいと思っています。

 取材をさせていただいた学生の感想

 渡さんが学生時代に踏み出した一歩によって救われている子どもがいることを知り、踏み出す一歩の大切さを実感するとともに、私は学生時代をどのように過ごしていきたいのかを考える機会になりました。

 お話を伺う中で、渡さんは人とのつながりのを大切にされている印象を受け、多くの人との相互協力があって成り立つ事業であると思いました。

■ 今回取材をさせていただいた方

NPO法人あっとすくーる 

理事長  渡 剛さん


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