見出し画像

まだ馬なり。本当のファンは浮かれていない。

いやぁ…監督が変わるとここまで変わりますか。とにかくエラーが目立った二遊間はほぼ鉄壁。エース青柳投手が不調でも彗星のごとく現れた村上、大竹両投手…さらに…あっ、興奮してしまいました。こんばんは。プラスニド上山です。


岡田監督が就任して18年ぶりの「アレ(優勝)」を目指す我が阪神タイガース。開幕からDeNAを撃破し非常に良いスタートを切りました。



明日からセ・パ交流戦ということでひと区切り。
阪神は46試合を戦って「31勝14敗1分け勝率.689」。貯金はなんと17。2位のDeNAに6ゲーム差をつけて「頭ひとつ」抜け出ました。



マスコミ、ミーハーは独走と騒いでいますが決して独走ではありません。阪神が6連敗、横浜が6連勝すれば並ばれます。長いシーズン、5〜6連敗は必ずありますし、現に横浜は今年6連勝をしていますからね。



現にヤクルトは10連敗中ですし、まさに一寸先は闇。
いつ大型連敗をするかわかりません。


今思えば子供の頃、毎年開幕ローテを書き出しては先発投手ひとりひとり何勝するかを予想していました。その後合算すると余裕で100勝超えていたものです笑


交流戦直前、僕が「予想した通りのチーム」と「予想外のチーム」が出てきました。予想通りに進んでいるのは我が阪神と巨人、そしてDeNAでしょうか。



巨人は予想通り投手がひどい!

セリーグワーストの防御率。前回の記事の通り、戸郷投手以外全く計算できません。野球は点をやらなければ負けないない競技です。つまりまず何より投手力、守備力が最優先にすべきなのです。野球には「攻撃は最大の防御」という言葉は当てはまりません。



…にもかかわらず、現状の先発陣、リリーフ陣ではお先真っ暗です。未知数の外国人、若手に頼らざるを得ない状態。打撃陣もオーダーも固定できず毎日のようにコロコロ変わります。


先日は岡本選手がレフト、次の日はファーストでした。矢野監督のようなことをしだしましたね(苦笑)岡本選手は何があってもサード固定ですよ。間違いなく。



昨日までの対阪神3連戦でも「チームの完成度の差」がそのまま表れました。ただ、阪神は正直まだ「馬なり」。それでも3連勝です。



原監督も今のメンバーで戦うのは非常に辛いでしょうが、この5年ほど全権を委任され好き勝手してきたのも原監督。自業自得ですね。正直笑いが止まりません。今年は4位で終われれば良いところでしょう。



そして予想通り良い戦いを見せているのが、DeNA。昨年2位で今年こそ悲願の優勝を狙える戦力が整いました。現在44試合を消化し24勝19敗1分。貯金は5と善戦しています。



しかしこれも前回の記事で記載の通り、投手力が悪い阪神の防御率2.64.に対してDeNAの防御率は3.59。打線がいくら良いと言ってもエース級が出てくるとそうそう打てるものではありません。まさに水物ですし、いかに後半戦に向けて投手陣を立て直すかが最優先課題でしょう。



首位打者の宮崎選手が最近まで打率4割をキープしていて話題になりましたが、間違いなく.330ほどまですぐ落ちます。野球は確率のスポーツであり、見事に収束します。過去4割バッターはいません。あのイチロー選手でさえ越えられなかった壁です。


先に打ち過ぎた分、後半間違いなくガタッっときますよ。注目ですね。



一時は貯金10まで増やしましたが大型連敗を繰り返し貯金は5に落ち着きました。この2ヶ月ペナントレースを見てきて、阪神との差は「勢い」で勝っているのか、「地に足をつけて」勝っているのか、の違いです。



DeNAは前者。勢いですね。悪く言うと「勢いだけ」です。
神宮のヤクルト戦ではノーガードの撃ち合いで勝ち越すなど、とにかく勢いがありましたね。しかし「ノーガードの打ち合いをする」ということは…それだけ投手力がひどいことを表しています。

勢いというものはいつかなくなるものです。そう、「うさぎとかめ」のように。


また新外国人投手バウアー投手に過度な期待を持っていたことも否めません。メジャーでサイ・ヤング賞を受賞した大物投手ですが昨年実戦登板がなく、いきなり日本で活躍できるほどNPBは甘くありません。


一昔前ならネームバリューで抑えられたと思いますが、もうNPBとMLBの差は昔ほどありません。


10年ほど前までは「ホームラン30本以上」を打ったり、「15勝」する助っ人がいたものです。ここ数年はほとんどいません。それだけ日本のレベルが上がっているのです。今や20本、10勝すれば打てば当たり助っ人と言って良いくらいです。



プロ野球の監督には「マイナス思考」が非常に重要だと思います。「打ってくれるだろう、打ってくれると良いな、抑えてくれるといいな」と言う希望的観測、つまりプラス思考は捨てるべきです。



一流と言われる3割打者でも7割失敗するわけで。監督がたぬきの皮算用をしてはいけないのです。そんな皮算用を感じたDeNAでした。



こちらも前回書きましたが未だ佐野選手を1番に固定。まだ三浦監督はお気付きじゃないご様子?チャンスメイクをするバッターではなく、チャンスでランナーを返すクラッチヒッターとして得点圏打率280〜310と高い打率を残してきましたが今年は.220ほど。適材適所を間違えています。



夏にかけて広島、巨人と潰し合いをして一気に貯金を増やす体力はないように思います。交流戦では中畑監督を擁した際、首位から交流戦が終わると最下位に転落した過去があります。ここで貯金を増やせるかどうか、ですね…。



そして我が阪神タイガース。はっきり言うて戦力は頭ひとつ抜け出ているとは思っておりましたが出来過ぎですね。

昨年までシャッフルゲームか!!と思うほど打順、守備位置をコロコロと変えていた阪神。今年は判で押したように打順、守備位置が固定されており選手が自身の役割をしっかり把握しています。



守備位置が固定されることで「今日はどこを守るんだろう…」といった「あり得ない悩み」が解消され、自身の仕事に集中できます。逆に言うと「言い訳できない」、「逃げ場もなし」。「これだけ仕事しやすい環境で結果を残せなければ…わかるよな?」と言うことですね。これも岡田監督の人心掌握術の一つですね。



また岡田監督の采配はオーソドックス。守って守って守り抜く。まさに点をやらなければ負けないのです。1球ごとにサインを出す姿は金本、矢野監督時代にはありませんでした。



打ってくれ、頼むぞで送り出しても打つとは思っていないのです。「信頼しても信用していない」のです。ビジネスと同じです。



打たなかった、抑えなかった時のことを考え、常に2歩3歩先の手を打っている監督ですね。



阪神フロントはもっと早く岡田に再登板を要請すべきだったとしておけばよかったと歯軋りしていることでしょう。金本、矢野両監督の7年は酷かった。



そしてまだまだ伸び代がある若いチームであること。これは藤川球団本部付SAが、4年前から10年先を見据えたドラフトをおこなっていると明言。今のオーダーにはドラフト1位が3〜4人、そして下位指名もしっかりローテに入るなどドラフト戦略が功を奏しています。



1、2番の好調に加え8番を打つ木浪選手が覚醒しました。矢野監督に干されていましたが岡田監督がその力を見抜きましたね。



木浪選手、守備はもともと定評がありましたが課題は打撃でした。今年のキャンプを見て、「うわ、今年はバット寝かして構えてるやん!」とすぐ気付きました。昨年まではバットを「立てて」構えていたんですよね。



寝かせることで「バットの出」を早くしたわけです。もちろん大きな当たりを犠牲にしていますので、「長打は見込めません」しかし、「打率を上げること」を選択したわけですね。


見事に功を奏して現在3割をキープ。8番木浪選手が出て、9番が送り、1、2番の近本、中野選手が返すパターンが確立されました。



そしてそのまま3番ノイジー選手、4番大山選手…へと続き打線に切れ目がないわけです。ここまで考えていたのであれば岡田監督の眼力、恐ろしいですね。


5番佐藤選手も3年目を迎え、1年目の状態に戻ってきましたね。.250でいいんですよ。.250の40本を目指してほしいですね。誰も3割20本を求めていません。



これがDeNAとは異なる、地に足をつけた勝ち方に結びついていると見ます。勢いではなく、全て理にかなった勝ち方なんですね。交流戦は基本得意な阪神。交流戦で5位以内に入ることがあればほぼ2位との差を縮められることなく後半戦を迎えることでしょう。さぁ、どうなるか。


ここまでは予想通りの3チームでしたが予想外の3チームが中日、広島、ヤクルトです。


まず中日。ここまでひどいとは…。外国人選手が全く働かず、元々弱い攻撃力は「皆無」となっています。投手がセリーグ2位の防御率。ある程度しっかりしているだけに、いかに少ないヒットで点に結びつけることができるか。


ヒットエンドランや進塁打を駆使し、「何かやってくるぞ…」と相手を疑心暗鬼にさせる、まさに立浪監督の「采配の妙」が望まれますね。


とにかく打線に繋がりがないので打順を固定した我慢の采配も必要なのかもしれません。期待の選手はみんな若いのでグッと堪え、今後の成長に期待したいところです。ただファンがどこまで我慢してくれるか、ですね。



そして広島。大瀬良投手の離脱が大きい中、意外と(失礼!)頑張っています。秋山選手、菊池選手が好調ですね。出遅れていたエース森下投手が本来のローテで回ることができればある程度の計算が立ちます。




抑えの栗林投手が不調でいくつか星を落としました。床田投手が好調なので2カード3連戦の頭を森下投手と分ければそう長い連敗はないような気がしています。


過去交流戦でほぼ撃沈、気付けばそのまま下位へと去っていくことがほとんどでした。なんとか5割ラインでクリアできればAクラスも夢ではないかもしれません。


そしてヤクルト。まさかの10連敗で借金11。連覇のチームとは思えない苦しい戦いを強いられています。前回「村上選手は昨年のようにはいかない」、と書きましたがやはり完全に封じ込められています。


ホームランは9本打っていますが、ここぞのホームランは1号のみではないでしょうか。打率も低く、三振が目立ちますね。オスナ、サンタナ両外国人はこれまで通り働いていますが塩見選手の離脱、昨年頭角を表した長岡選手が2割にも満たず…今は我慢のしどころですね。


山田選手も万全の状態ではなく毎年おなじみではありますがヤクルトは怪我人が多すぎます。今が底なのでこれからも浮上に期待したいところですが…DeNAと同じく投手陣が悪すぎますね。



勝ちパターンの木澤、清水両投手、そして田口投手までつなぐ先発投手が計算できません。


結果中継ぎの登板過多でかなり疲れが出ており二軍選手と入れ替えても1軍半レベルの投手が多く、なかなか試合中盤から終盤にかけて抑えることができていません。


やはり野球は投手だと思い知らされます。



ここまでセリーグを総括してみました。今年は日テレスポーツで野球を見ていた時くらい、今年はよく見ています。(かなりオタク目線ではありますが)



正直阪神はエースも守護神も働いていませんでした。まだ馬なりです。ダッシュもしてません。ダービーで言えば第一コーナーを過ぎたところ、馬なりで阪神が先頭、後ろはゲートでつまづいている感じでしょうか。



岡田監督は2008年、貯金を23作って巨人の2位に敗れ辞任しました。そのことは絶対に忘れていませんから今の貯金17など関係ないと思っていることでしょう。


交流戦を開幕戦と捉えて再スタートの気持ちで戦うと思います。そろそろ阪神ファンでしたと言い出すタレントも増えてくる時期です。


関西ではマスコミが優勝やと騒ぎ出しますが古くからの阪神ファンは一切浮かれません。もちろん強さは噛み締めますが「まだまだ喜ぶのは先よ。」と思っています。



明日からの交流戦、いつもとは違った対戦を楽しみたいですね。



それでは、また。

この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro