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楽しみながら学ぶ防災|地域のおもしろプログラム-ジャッキアップ編-

こんにちは、東京事務所の清水です。私が東京事務所に着任してから3回目の秋を迎えます。早いものです…。
 さて、私たちプラス・アーツは防災を伝える専門家として活動しています。そんななかで、日々皆さんに親しんでもらえるコンテンツを生み出したい、広めたいと思っているのですが、ここ最近、私たちの予想の斜め上を行く勢いで、楽しみながら防災を広めようという動きがあります。今回はそんな団体やそこで生まれたオリジナルの防災プログラムについてご紹介します!

●墨田区寺島地区
 私たちが「楽しみながら学べる防災」を始めるきっかけとなった「イザ!カエルキャラバン!」を開催し続けて10年になる地域です。「一寺言問を防災のまちにする会(通称、一言会)」主催で毎年イベントを実施しているのですが、ここ数年は半年間のワークショップを通してオリジナルの防災プログラムを生み出し続けています。ワークショップの面々も、一言会が核となり、地域の土建組合、大学生、ボーイスカウト、高齢者施設などなど様々な所属の方が集まります。そんなバラエティーに富んだメンバーによって生み出された防災プログラムもとってもユニークです。
例えば…
身近なもので人を助けることができるという学びを伝えるジャッキアップゲーム。オリジナルは下の写真のように、がれきの代わりに地震の象徴であるなまずをかたどったぬいぐるみが乗っています。

このプログラムを地域の土建組合の方がアレンジすると…

 このように、コリントゲームの台ががれき替わりになりました!コリントゲームというと、台を斜めにしてピンボールを転がして高得点を狙うゲームですが、台を「斜めにする」という点と、ジャッキでがれきを上げると斜めになるという点とがつながり、プログラムが誕生しました。写真をみていただけると分かるのですが、コリントゲーム部分も非常に精巧につくってあり、さすが土建さんです。得意分野を活かしてもらえるのも、地域オリジナルのプログラムならではです。
 他にも「防災ファッションショー」と題して、ごみ袋や新聞紙、エマージェンシーブランケットを使って災害時に防寒ができる恰好を作ってみるプログラムもありました。自分なりにデコレーションができるように場をしつらえてあって、楽しく取り組むことができます。
今年もワークショップで新たなプログラムが続々生まれましたが、残念ながらボツになってしまった案も。災害時には助けを呼ぶのに笛が有効ということを伝えるために、笛をふきながら何と言っているか当てるというものです。例えば「東京オリンピック」を笛で伝えると、「ピーピーピピッピッピ」となりますね(笑)。ちょっとシュールな魅力がありそうです(笑)。こちらはボツになりましたが、それに代わる案が登場します!今年の寺島でのイザ!カエルキャラバン!は当初9月末実施予定でしたが、台風で延期になり、現在11月で調整しているところです。またイザ!カエルキャラバン!HPのほうで告知しますので、見に来られる方は是非楽しみにしていてください!

 オリジナルのプログラムといえば、10月22日実施予定の「和光市BOSAIフェア2018」でも、今年初の試みとして、トイレに関するオリジナルのプログラムをお披露目予定です!
 それぞれの地域の皆さんが防災と向き合って楽しく、時に真剣に悩みながらプログラム生み出す現場に立ち会えて、まだまだ駆け出しながら防災の伝え手としてやりがいを感じている今日この頃です。


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