「この国を中からと外から変え、明日の公共の景色を本気で変えていきたい。」  PMI理事 小田切未来

この度、立ち上げメンバーとしてPublic Meets Innovationの共同設立者/理事に就任しました。本構想のようなことは、元々私は約8年前から考え続けていまして、漸く、形ができてきて、嬉しく思っていいます。

▶︎現職と、現職に至るまで

高校時代に、父親が一身上の都合で会社を早期退職した関係で、高校2年生の時から日本学生支援機構(旧:日本育英会)の奨学金にお世話になり、大学院の2年間は両親に迷惑をかけないよう、予備校・家庭教師等で稼いだアルバイト代と大学院の奨学金等で通っていました。

上記の経験から、「人や企業がいつでも、どのような状況でも挑戦や再挑戦がしやすい社会を構築したい」と考えるようになりまして、国家公務員に興味を持つことになったわけですが、最終的には、経済関係の諸政策全般の施策や産業人材の育成等、広範囲に所管している経済産業省に興味を持ち、経済産業省に入省を決めました。今でも、その軸がぶれないよう仕事をしているつもりですし、21世紀の新たなパラダイムの転換からくる煩悶懊悩な知的格闘を日々すること自体、極めて貴重な経験をさせていただいていると思っています。

小田切が考える “イノベーションと政策における課題” (パブリック側の視点)

パブリック側からの課題は山積しており、個人的な意見として、ここではあくまでもイノベーションに関する2つの課題を挙げさせていただきますと、一つ目は、イノベーション領域の政策反映スピードの迅速化が必要だということ。第四次産業革命に資するAI、IoT、ビッグデータ、ロボット、ブロックチェーン等のイノベーションによる社会構造の変化が加速化している中、それに伴って新たなルール作りや法令改正等が必要になっています。このため、イノベーションの変化に合わせた迅速な対応が必要不可欠です。なぜなら、仮に2050年の世界を考えた場合、このスピードは益々差が開き、その間に他国にビジネスで先手をとられてしまう可能性があるわけです。

二つ目は、パブリック側のイノベーション領域における知識不足です。パブリック側も基本的には法令自体の知見はありますが、AI,IoT,ビッグデータ、ブロックチェーン等のイノベーション領域の世界で何が起きているかの知見が民間企業に溜まっていますので、パブリック側から民間企業へ情報を取得することになりますが、当たり前のことですが、タイムラグが相当程度生じます。

このような現象を2050年の世界から考えますと、特別な利害関係がないことを前提とした上ですが、VUCA(ブーカ:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性))と言われる予測不要な状態が加速化することが想定されるため、一業種だけのキャリアではなく、官僚・政治家・学者・経営者・技術者・士業等の人材・雇用の流動化が一層求められてくると考えています。今後は、民間企業・テックビジネス実践者出身の官僚・政治家や官僚・学者出身者の起業家・経営者等、様々な業種同士で流動化していくことが予想され、これらの流動化を促進していくことが重要だと考えています。

PMIの立ち上げに向けて

結論から申し上げると、民官癒着は論外ですが、民官を超えたミレニアル世代(1980年代生まれ以降)を中心とする様々な方が出会える場を作り、常識と非常識、新しいことと古いことを結合・融合させることで、日本をよりイノベーションが起きやすい国家にしたい、という強い想いがありました。

また、ある程度の合理的な思考で、今の日本を見つめ直すと、私は危機感を持たざるを得ません。寧ろ、この国に対して、他人事、不満を感じているのにも関わらず、行動しないという選択をしている者がいること自体、瞠目結舌の一言に尽きます。このため、この活動は無償ではありますが、本業に加えて、少しでも日本、世界に更に貢献したいという想いがありました。結局、職業は違いますが、民官を超えたミレニアル世代を中心とする様々な方が出会える場を作る必要がある、という問題意識が今の他理事と偶然一致しまして、このPMIを共同で設立することになりました。

そのような考えに至った理由

「知識人は政治家を軽蔑し、政治家は知識人を軽蔑する」ロマン・ロラン<19~20世紀フランスの作家>が残した言葉ですが、約100年前に、実際、政治・政策の理想論と実務では差があることを指していました。具体的に言えば、私が約12年間、霞が関にいて感じたことは、このロマン・ロランの発言と似ており、「イノベーターは、政策関係者を軽蔑し、政策関係者はイノベーターを軽蔑する」という状況を少しでも減らしたいと思っていたからです。

私が知人経由で聞いた話ですが、あるイノベーターで国と一緒に継続的に仕事をしたいこともあり、政官の前ではこの政策は必要だ、皆さんがいるから世の中が変わるなどと顔を立てる一方で、プライベートの場では、我々の言っていることは彼らには所詮わからないだろう、など反対のことを言っていたようです。結局、それを実際聞いたパブリックの方も、あのイノベーターは本音で話さない人だ、という構図になるので、なかなか堅い信頼関係ができまくなっていまいますよね。ですから、この団体の取り組みを通じて、フラットな立場で意見をぶつけ合うことで、民官を超えた様々な方が共に信頼関係を築くことの一助になればと考えています。

PMIに携わることで、生み出したい変化(世の中に対して、自身に関して)

日本には、事象一つに対して他人事になってしまうことや権力を持つ者ですら、「~~すべきだ。」といった評論家のようなポジションをとっている人が多いような気がします。私は批判よりも提案を、そして、提案だけではなく行動することが肝要なことだと思っておりまして、このPMIを通じて、提案・行動ができる人を一人でも多く増やしたいと思っています。また、自分自身もこのような活動をすることを通じて、産業を起点として考えがちな思考を、異なった観点からも敷衍できるようになれればと思います。

最後に、PMIの活動を通じて、パブリックセクターに関係する者とイノベーターが接続することで、明日以降の公共の景色が1%でも変わるきっかけとなればと思っています。
(※コメント等は、所属組織の見解を示すものではなく、個人的見解です)

理事 小田切 未来

1982年東京生まれ。東京大学大学院公共政策学教育部を修了後、2007年に経済産業省入省 (旧:国家一種試験合格)。2011年クールジャパン海外戦略室にて、 主に、クールジャパン政策等を担当。2013年以降は、内閣官房副長官補付、中小企業庁創業・新事業促進課の課長補佐(創業、兼業・ 副業の促進等を担当)、経済産業大臣政務官秘書官等を歴任。その他には、2015年にNewsPicksの政治・政策分野のプロピッカーに選出。一般社団法人G1主催のG1 ベンチャー、 G1 茨城等にも参加。2018年、一般社団法人Public Meets Innovationを共同で設立し、理事に就任。

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