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「コミュニティをつくることで、日本の縦割りを溶かしていく。それがイノベーションへの近道。」 PMI理事 高木 新平

平成最後の年に、共同設立者/理事として 一般社団法人Public Meets Innovation を設立いたしました。「なぜ僕なのか」「何をしたいのか」ということをちゃんと語っておこうと思い、noteに書いてみました。

現職と、現職に至るまで
現在、NEWPEACEというチームの代表として、社会ビジョンを描いて浸透させる仕事をしています。僕らは『VISIONING』と呼んでいます。自動運転やシェアリングエコノミーのようなテクロノジートレンドをIT企業と仕掛けることもあれば、SDGsや難民などの世界課題に対するムーブメントを仕掛けることもあり、いろんな領域から新たなビジョンを打ち出すことで日本社会に横たわる価値観をアップデートしたいと思っています。

元々、2010年に広告代理店へ入社したんです。当時、盛り上がり始めていたtwitterやfacebookなどのソーシャルメディアを使ったコミュニケーション企画を考えたくて、そういう部署にいきました。でも実際、関わることになったのは原発のプロモーションで、リリース準備中に3.11が起きて、やっぱり自分が信じられるものを応援したいなと思って辞めてしまいました。1年で。

その後、生活していくためにシェアハウスを立ち上げたらちょうどブームが起き、全国各地にコミュニティを作っていき、そのつながりを生かしてネット選挙運動解禁キャンペーンなどを仕掛けました。実際それが首相まで届いて法改正された経験もあり、それ以来アクションを通じて社会の価値観や仕組みを変えていくことを仕事にしています。

高木が考える “イノベーションと政策における課題” 

現場の乖離です。ぼくはスタートアップと、政治や公務員組織などのパブリックセクター、それらを横断的に動いているので気づきますが、実は同じ目的に向かって動いているのに全然連携できていないことが多くあります。それはやっぱり、スタートアップからすると省庁や政治家ってすごく遠い存在であり、働きかけることすらしていない現実があって。一方でパブリックセクターには、いま世界にはどういうビジネスやテックの潮流があるのか、また起業家が社会実装に向けてどういう壁にぶち当たっているか、という鮮度の高い情報が入ってこない。重たい省庁ほど。国の経済成長のための政策をつくっている官僚と、新しい技術を駆使して社会を変えようとしているイノベーターたち、それらの現場が別々に動いてしまっているのが、構造的損失だと感じるんです。だから弁護士をはじめとした様々な専門家を交えて一つのコミュニティをつくることで、イノベーションのための連携がしやすくなると考えて、このPMIを立ち上げました。

PMIに携わることで、生み出したい変化

境界線をなくすことですね。日本って社会システム的に縦割りになりやすい部分があると思っていて、その壁が領域を超えてブレイクスルーするようなイノベーションを阻害しているなと。そのために有効なやり方が「コミュニティをつくる」ってことで、PMIではその身体感覚をうまく取り入れたいと思ってます。それは代表の石山アンジュとも一緒にやってきたシェアリングエコノミー協会やコワーキングビル「GRID」でやってきたことでもあります。大事なのは、正しさよりも熱量で、まず自分たちが異なる視点同士がぶつかり合うことで起こる摩擦を楽しみながらやっていきたいと思っています。そういう経験が、領域を超えた連携につながるし、長期的には人材の流動を生み、パブリックとイノベーションを結びつなげていくと信じています。

理事  高木 新平
Vision Architect / NEWPEACE 代表。1987年富山生まれ。新卒で博報堂に入社するも1年で独立。「よるヒルズ」や「リバ邸」などコンセプト型シェアハウスを各地に立ち上げ、ムーヴメントを牽引。またネット選挙運動解禁を実現した「ONE VOICE CAMPAIGN」などを主導。2015年、NEWPEACEを創業。“20世紀をぶち壊す” を掲げ、社会課題からビジョンを描き体験に変えてしていく、独自理論のブランディングを実践している。2016年より、通称「小泉進次郎委員会」のコミュニケーションアドバイザーも担当。

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