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ポートランドの食とDIY精神を探る旅 2日目

青木です。

土曜日の今日はPortland Saturday Marketを散策した後McMenamins Edgefieldへ。
マーケットでは到着直後からストリートライブのおじいさんに引き入れられ、愉快な一日のスタートになりました。

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出店している店たちは洋服、雑貨、化粧品から家具、マッサージ屋さんまで本当に多彩で、日本の手工芸品の即売会のような雰囲気もあり、かつ品物のクオリティも全体的に高いものが多いと感じました。商品の無料サンプルを置いている店も多く、出店している人々も親切にしてくれるので、ゆっくり見ていたら簡単に一日がすぎてしまいそうでした。


マーケットでは飲食のできるブースもたくさん出ていたのですが、面白かったのはいろいろなフレーバーの「コンブチャ」を出しているブースで、自分はビールに使うホップが入ったものを試してみました。

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味はランビックやサワーエールなどのような、酸味のあるスタイルのビールとよく似ていました。
実をいうと帰って調べるまでは知らなかったのですが、この「コンブチャ」というのは昆布茶のことではなく、ひと昔前に日本でも流行ったいわゆる「紅茶キノコ」のことなのだそうです。昨年くらいから欧米で流行しはじめ、聞いたところでは最近ポートランドでも人気が出てきているとのことでした。自分もいつか飲んでみたいとは思っていましたが、衛生的なリスクなどもあり自分で作るつもりにはなれなかったので、図らずもここポートランドで体験することができてラッキーでした。またホップのほかにも、スイカとミント、ベリーとジンジャーなどいろいろなフレーバーがあったので、機会があればそれらも試してみたいと思います。

マーケットを出た後は電車とバスを乗り継いでMcMenamins Edgefieldへと向かいました。
ここは1911年に建てられた農家の家をリノベーションしたホテルと、広大な敷地の中にワイナリーやブルワリーを併設した宿泊施設です。
到着すると広々としたブドウ畑に迎えられ、周囲にもブドウの香りが漂っていました。

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エッジフィールドには今回の渡航メンバー全員で行ったので、はじめに皆で敷地内を散策して回りました。
建物の中は最低限の照明に抑えられており、綺麗に整えられた芝生の丘や、日本ではあまり目にしない野菜やハーブが育てられている庭など、現実感を失ってしまいそうな空間の連続でした。また、敷地内には極々小さなバーやパブが点在していて、それらも実際に入って注文などはしませんでしたが、ちいさな秘密の場所のようでどれもとても素敵でした。

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余談ですが、過去に大きなテーマパークの中で食事をとった際にも似たような感覚を持った記憶があります。一方的にその場所の世界観を押し付けられるだけでなく、そのなかで食事という自分自身の生活や生存に欠かせないことを行うことで、自発的にその中に入り込んでいき、現実を離れるようなワクワク感を感じられるのかも知れないと、今日の体験を振り返って考えました。当然、食事の内容やかかっている音楽など、一貫した破綻のない空間デザインが行われてるからだとは思いますし、そういえば日本神話には黄泉戸喫(よもつへぐい、黄泉の国の食べ物を口にすると死者の国の一員となり、現世に戻れなくなるという考え方)という概念もあったなと思い出しましたが、余談が過ぎるでしょうか。

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エッジフィールドの敷地内を一通り散策した後は、屋外のレストランでMcMenaminsのビールを楽しみました。

他の人が頼んだものも味見をさせてもらい、フラッグシップビールのHammerhead、非常に軽くてさわやかなラズベリーを使ったRuby Ale、良く晴れて暖かい日にぴったりのApricot Saison、Halfway to St.Patrick's Day(アイルランドの聖人をたたえる祝日まであと半年のお祝い)にちなんだIrish Stoutを頂きました。ノンアルコールのサイダー(米国でCiderはアルコール分を含まない果汁100%のリンゴジュースを指すそうです)も、日本のリンゴ、あるいは生食用のリンゴとは違った甘さがあり、サイダリーを持つこの場所ならではの貴重な体験でした。

エッジフィールドではビールについての話などは聞けなかったのですが、お土産店でMcMenaminsの歴史に関する冊子を購入したので、熟読したのち市内のパブやブルワリーにも取材に行きたいと思います。

夕食はダウンタウンに戻り、同じくMcMenaminsのZeus Caféでエッジフィールド産のワインをいただきました。

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今日は天気もよく過ごしやすい一日でしたが、今週後半は天気が崩れる見込みのようです。
残りの期間は主にダウンタウンでの調査になる予定なので、移動ルートなども考えつつ引き続き調査を続けていきたいと思います。

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