アイドルオタクが初めて野外音楽フェスに行ってみたらハマってしまった。
昨年の8月、私はずっと行ってみたかった野外音楽フェス『ROCK IN JAPAN』に初めて参加した。
行ってみたかった理由は2つ
①14.5年もの間、SUPER EIGHT(関ジャニ∞)のファンで、彼らがバンドスタイルをもつアイドルとしてフェスに参加しており興味があったこと。
②何より音楽を聞くことが大好きで、青空の下で色んなアーティストの音楽を思う存分浴びてみたいと思ったこと。
彼らのフェス出演が決まるたび、私は行きたい気持ちとは裏腹に、ファンとして参加するはどうなんだろう。ペンライトもないし、どうやって楽しめばいいのだろうと参加することを躊躇していた。
いつかいつかと予定を引き延ばしにしていた私はようやく、2023年の手帳に
○2023年やりたいことリスト
『野外音楽フェスに行く』
と書いた。
私が参加したのは初日の8月5日。
天気は快晴。
クロークに荷物を預けて最初に向かった先は...
キッチンカー!
ローストビーフ、餃子、牛タン、ハンバーガーと
豪華なラインナップで、これだけで楽しめてしまう。
選んだのはカレーライス。
遠くから聞こえるアーティストの歌を聞きながら、外で食べるカレーライスは、思わずあいみょんの「青春と青春と青春」を口ずさまずにはいられなかった。
最初のアーティストは「湘南乃風」
聞けたのは最後の一曲だけで、「睡蓮花」だった。会場にいた人、会場に音を聞きつけて駆け寄ってくる人、みんなが口ずさんで跳ねてタオルを回していた。
【郷に入れば郷に従え】
これはライブに参加する時のマイルールで、
私もタオルを高くあげて回し、歌い跳ねた。
一瞬でみんなをひとつに、笑顔にできる
音楽の力ってすごい。
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次に向かったのは「緑黄色社会」
青春を奏でるような、儚くきらきらとした音に長屋さんの真っ直ぐで力強い、突き通った歌声が暑さを吹き飛ばすようだった。
熱中症にならないよう、MCで水分補給をしよう、乾杯ってみんなでドリンクを掲げた。
単独ライブのMCもこんな感じなのだろうか。
まるで緑黄色社会のライブを覗き見ているようで、色んなアーティストのライブを体感できるのも、フェスならではの良さなのだと感じた。
休憩をして、いよいよラスト2組。
次に向かったのは「ゆず」
驚いたのは終盤のこと。
ゆずの出演後には向かい側のステージでラストを飾る、backnumberの順番が控えていた。
フェスでは、次に聞きたいアーティストの場所を確保するために、ひとつ前のアーティストのステージを途中で抜けることがある。
8曲目の「夏色」が終わり、多くの人が向かい側のステージへ移動し始めた時、
最後の曲「栄光の架橋」のイントロが流れた。
その瞬間、歩いていた人の足が止まり一斉に後ろを振り向いた。みんなゆずを向いている。
「歌って」の合図で、立ち止まったそれぞれの場所で全員が栄光の架橋を歌い始めた。
きっとみんな何かを思い出してこの曲を歌っている。思い出は違えど、ひとりひとりの人生の節目や出来事の中に、この曲があるような気がした。
胸がいっぱいになった。
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そして最後、「back number」
あたりはもう真っ暗だった。
会場とその外にまで集まる人。
「アイラブユー」「ハッピーエンド」
「クリスマスソング」「世田谷ラブストーリー」
「水平線」「高嶺の花子さん」他
曲のイントロが流れるたび聞こえる拍手と歓声。
真夏に聞く「クリスマスソング」にこれほど贅沢なものはないだろうと思えた。
面白かったのが、後ろにいる大学生くらいの男の子たちのリアクションで、
「今日失恋してたらきついな」とか
イントロが流れるたび「うわ〜」と声を漏らしていた。
女性もback numberを聞くが、男性の方が共感しやすいのかもしれない。
外で聞くという心と身体の開放感に、ひたすら音楽に身を委ねる時間。
普段交わることのない、それぞれのアーティストのファンとの関わり、一体感。
音楽を聞いて立っているその場所が、世界の中心であると錯覚してしまうような感覚だった。
それはペンライトを持ってステージ上のアイドルを応援するライブとは違った、
聞いている私が主人公になれるそんな場所だった。
心のままに拳をあげたりジャンプをしたり、時に風を感じながら静かに聞いたり
すっかり野外音楽フェスの魅力にハマってしまった。
今年はJAPAN JAM、メトロックにも参加する。フェスによって違いはあるのだろうか。
また今年はどんなフェス、音楽の楽しさに出会えるのだろうか、今から楽しみだ。
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