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印象に残ったサウナ2023

今年もたくさんサウナに入りました

早いもので2023年も終わろうとしている。

今年は引っ越しもあったし、仕事も少し忙しくなったので、サ活は少し減ったけど、それでもなんだかんだ、2023年は170回くらいサウナに行き、訪問した施設数も80を超えるらしい。

なんとなく気分になったので、今年行ったサウナの中で特に印象に残った施設を5つ紹介したい。

サウナ風 -Kaze-(島根県大田市)

温泉津にあるサウナ風。予約制だ。

1月、JR西日本の企画きっぷ「サイコロきっぷ」で出雲市が出て数年ぶりに島根県に降り立った。
松江・出雲はサウナにハマる前ながら来たことがあったので、少し範囲を広げて行先を検討しているときに偶然見つけたのがここだ。

ギャラリー「時」、カフェ「津」が併設されている。

蔵をリノベーションした手作りの薪サウナは、大胆に底上げした座面と大量のロウリュによって、薪特有のパワー不足を補っている。

ストーブはこの座面の下のフロアにある。

ストーブの上にはサウナストーンの代わりに、この地方の名産である赤い石州瓦が煉瓦のように積まれ、水をかけるとガラガラと独特の破裂音をともなう。

ストーブの世話は店主がやってくれる。

上階の休憩スペースは左右の壁を大きく空けた開放的な空間で、外気の抜けはどこか上野北欧を彷彿とさせるものがある。

都会と違って静かだ。

自然の残る山肌を伝い吹き流れる空気は非常に心地よく、まさに「風」の名にふさわしい。

ファンタジーサウナ&スパ おふろの国(神奈川県横浜市)

鶴見川のほとりにある、言わずと知れた熱波道の聖地。

須羽眞白という熱波師がいる。
彼女はおふろの国熱波道所属の熱波師の一人だった。

仕事への真摯な姿勢に惹かれ、私は彼女のことを陰ながら推している。
彼女は5月20日をもって熱波道から卒業することになり、ぜひとも卒業前に聖地で受けたいとの思いで訪問した。

ちょっとした強行軍だったが、年に1日や2日くらい、少しの無理は通さなきゃいけない日があるというものだ。

訪問に寄せた私の思いはサウナイキタイにも詳しく綴ってある。

訪問前はちょうど、おふろの国が舞台となった映画「もう一度生まれる」が関西で上映されていた時期で、劇中の場面とも重ね合わせながら、ようやく果たせた聖地巡礼を存分に楽しんだ。

ちなみに熱波道を抜きにしても、ここの設備はすごく良い。メシも良い。そして何より、人が良い。

なお須羽眞白さんは現在もフリーの熱波師として、湯乃市鎌ヶ谷(千葉県)を中心に活動されている。
遠くからではあるが、引き続き応援していきたい。

もしもしピエロ NEO桜宮店(大阪府大阪市)

少し手狭だが、しっかり熱い。

「もしもしピエロ」
関西に複数の店舗があり、そのインパクトから「名前だけは知っている」という人も多いラブホテル。

桜宮は、グランシャトーで知られる京橋の少し北側のエリアだ。
駅は帝国ホテル大阪の最寄りながら、川を挟むとラブホテルが立ち並ぶ。当施設はその一角にある。

サ道 〜マンガで読むサウナ道〜 4巻より

サ道にはラブホ回がある。
妻帯者である男が、家庭からも仕事からも混雑したサウナからも解放される場所を求め、サウナ付きのラブホテルにひとり通うというストーリーだ。
自分でもいつかやってみたいと思っていた。

これが、めちゃくちゃ良かった。

当施設にはいくつかサウナ付の部屋があるが、利用した501号室は最上階に位置する。
部屋の中からさらに屋上に出る階段が設けられており、露天風呂や外気浴が楽しめるようになっているのが特徴だ。

リーバイスかな。

バスタブに水を溜め、外で買ってきたブロックアイスを入れればかなり冷たい水風呂も用意できる。
水風呂の後は、好みの明るさに照明を落としたベッドに即ダイブできるのもラブホならではだろう。
なんならそのまま眠ってしまってもいい。多少はしたない姿をさらしても、どうせここはラブホなんだ。

ラブホは18歳になってから。

そもそもラブホテルというと、どこかやましいと見る向きもあるかもしれないが、その実、条件次第では(文字どおり)休憩施設、(文字どおり)宿泊施設としてコスパがいい。

だいたいさ、ビジホだろうが旅館だろうが、やることはやってんだろ。知らんけど。

大森湯(東京都大田区)

温度がヤバすぎることから「ヤバ森」の愛称で知られる銭湯。

ここのサウナに入ることを「バモる」というらしい。

ここは確かにヤバかった。

私はサウナは熱ければいいと思っているわけではないし、ぬるいサウナにもぬるいなりの良さがあると思っているが、ただただ熱いというサウナも、それはそれで結構好きである。

大森湯のサウナは約115度。
京都にも110度超えをうたう銭湯サウナはいくつかあるが、温度計上の表示は結構ファンタジーが多いので信用していない。
しかしヤバ森のサウナがヤバいのは事実だ。
訪問時は深い時間に差し掛かり客足のピークも過ぎていたためか、サ室の出入りが少なかったことも、熱さに拍車をかけていたように思う。

あまりに熱いサウナに入るとき、正直なことを言ってしまえば、リラックスなどできていない。
体は否応なしにこわばってしまうし、少しでも動かそうものなら痛みに近い熱さが皮膚を刺す。
「羽衣」が冷たい水風呂に限った話じゃないということにも気付く。

サウナは我慢比べじゃない。
でも、たまにこのレベルの熱さのサウナに入ると「俺、いま生きてる」と実感する。身体中の細胞がはっきりと目を覚ます。
死を思うことで、生を感じるのだ。

──メメント・森

おあとがよろしいようで。

ルーマプラザ(京都府京都市)

リニューアルを果たした新生ルーマプラザ。

ルーマプラザが休業に入ると聞いたとき、すごく心がざわついたのを覚えている。
私にとっての、いわゆる「サウナ専門施設」は、ルーマプラザが基準になっていたからだ。

閉店ではない、無期限でもない、改装のための前向きな休業とは分かっていたけど、大きな変化が起こることに戸惑いがあった。
5月に休業に入ってからも、「祇園にはいつもルーマがある」という感覚がなかなか抜けず、汗を流せず困ったことがある。

結局オープンは12月にずれ込んだ。

そんなルーマプラザが、半年以上におよぶ休業期間を経て、12月8日にようやくリニューアルを果たした。
詳しい感想はサウナイキタイに記録しているが、私としては前向きな改装として好意的に捉えている。

もともと、ちょっと薄汚い部分に良さを感じていたところもなかったわけではない。
しかし今後も続けていくために、いま必要な変化としてちょうどよいと感じる。(メシはこれからもうちょっと頑張ってほしい。)

休業に入ってからリニューアルオープンするまでの間に、私は京都から離れることになったが、それでもまだアクセスはしやすい距離感だ。
これからも折を見ては休日をここで過ごしたい。

「ルーマ!断然、ルーマです!」

https://rumor-plaza.jp/

また来年

世間は仕事を納めていっているというのに、私は今日から東京に出張だ。
今回はきっと大変だけど、仕事の前後では時間を見つけてサウナに行ってやるんだ。
なので、今年まだ新しい出会いがあるかもしれないけど、それはまあまた来年ということで。

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