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行動の裏にある気持ちは、人それぞれ。

noteのみなさんはやさしい。

昨日のどうでもいいようなnote「歯医者と美容院で目をとじるか談義」の文末に、「おしゃべりに飢えているので気が向いたらコメント欄であなたがどちら派か教えてもらえたらうれしいです」と書いたら、思いのほかたくさんの方がコメントしてくださった。とてもうれしい。やさしさ染み入る。ありがとうございます。

そうしてみなさんからいただいたコメントを見ていて、思ったことがあった。

それは、行動としてはまったく同じ「目を閉じる」なのに、その背景にある思いはほんとうにバラバラなのだなあ、ということだ。

せっかくみなさんからヒントをいただいたので、今日はそのことを書いてみたい。

* * *

ちなみに昨日のnoteというのはかんたんにいうと、「美容院で横になってシャンプーされるときや、歯医者で横になって口を開けているとき、あなたは目を開けていますか、閉じていますか」というものだ。

コメント欄には、これを書いている現時点でわたし以外に5人の方がことばを寄せてくださっている。個人的には意外なことに、ほぼみなさん、「美容院も歯医者も閉じる派」だった(まきかなさんは、布がなければ開けたい気持ちもある?ならばわたしに近いのかもですが笑)。

そしておもしろいなと思ったのが、みなさん、行動としては等しく「目を閉じる」派なのだけれど、その背景にある気持ちは(私を含めると)6人が6人とも、まったく異なるというところだ。

・わたしは、美容師さんや歯医者さんが、「よけいなことを気にせず作業に集中しやすいかな」と思って閉じるようにしていた。

まきかなさんは、かかりつけの歯医者さんが水よけの布をかけてくれるところなので、閉じたほうが自然かなと思ってしぶしぶ閉じていた。

大旅メル助(ざるそばさん)さんは、閉じるけど、「閉じるのはコミュニケーションをシャットダウンしてるようで感じわるいかなぁ」と心配しながら閉じていた。

ワルリトさんは、相手に対する敬意、「あなたにおまかせします、信頼しています」の気持ちで閉じていた。

さんのさんは、閉じることで、気持ちよさと眠気の狭間にあるシャンプーの気持ちよさを存分に満喫していた。

鰯崎 友さんは、首まわりを触られるのがくすぐったいから、目を閉じることで必死に笑いをこらえていた。

ほんとうに、聞いてみれば三人三様。ひとりひとりちがって、実にいろとりどりだ。

* * *

みなさんから寄せられたそんな回答を見ていて、思った。

「ああ、その行動が何を意味しているのかは、ほんとうに人によってそれぞれなのだなあ」と。もちろんこれまでもそういうことを思ったことは何度もあったと思うけれど、改めてまた、深々と感じた次第である。

ある行動をどういう気持ちで発しているかも人それぞれならば、ある行動をどういう気持ちで受け取るかも、また人それぞれである。

たとえば今回の例でも、相手が仮にもし「おしゃべり好きの歯医者さん」だったとすると。

わたしが「作業に集中してほしいからと気をつかって」目を閉じる、その行動が、おしゃべり好きの相手にとってはざるそばさんが思いを馳せるように「あ、このひとはしゃべりたくないのね。じゃあ余計な歯のうんちくとかは教えないでおこう」とか受け取られる可能性だってあるのかもしれない。100%ないとはいえない。

ポジティブがネガティブにとられてしまうのはわかりやすい例だが、または同じポジティブな気持ちでも、その色合いは人によってちがう。ときには「笑いをこらえている」なんて、自分ひとりでは考えつきもしなかったような違う視点だってあったりする。

みな、自分の視点で世の中を見て生きている。

* * *

「〜と思って、◯◯したのにさあ」とか、「〜ってつもりで、✕✕したんだけどなあ」とか。

よくある、そんなすれ違い。

確実に相手にみえているのはその「行動」のみで、その裏にある気持ちまでが正確に伝わっているかなんてわからない。むしろこれまでの経験上、だいたいそれは「ちがっている」ことのほうが圧倒的に多い。

親子や夫婦くらい身近な存在ですら、「なんでこんなときに〜〜するの?!(イラッ)」「いや、こっちは△△と思って(相手のためになると思って)〜〜したんだよ!」というやりとりは無数に存在する。あなたもわたしも、身に覚えがあるはずだ。

行動の裏にある気持ちは、人それぞれ。

こうして書いてみれば、何をいまさら、そりゃ当然だとも思うのだ。けれど、たとえばイライラしていて自分に余裕がないと、どうしても想像力がとぼしくなる。自分の気持ちにそわない「行動」だけを見て、その背景にある相手の気持ちまで思いを馳せることを、忘れてしまうことがある。

あらためて、肝に銘じておきたいなと、思ったのでした。

ありがとう、noteのみなさん。

どうでもいいこと、やっぱり書いてみるものだなあ。

(おわり)


↓みなさんのコメントも見られる、ネタ元noteはこちら。


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