見出し画像

ホットサンドのある風景

昼食休憩を兼ねてカフェに入る。

えーっと、バジルトマトとモッツァ……レラのホットサンドと、コーヒーのセットを。

舌を噛みそうになりながらも、度重なる失敗経験をもとに編み出した必殺「ただゆっくりしゃべる」を適用してなんとか注文。席について重たいリュックをおろし、ふうとひと息。読みかけの文庫本をぱらぱらとめくりながら待つ。

こういうときの待ち時間が案外に好きだ。

とくにサンドイッチやハンバーガーの類って、店によっては注文時にぽん、と作り置きを渡されるだけのこともあるメニュー。だからこそ、「できましたらお席までお持ちします」なんて言われるとちょっと感動してしまう。

あら、いまからつくるのね。そう。わたしのために。ふふふふふ。

ここから先は

2,394字
どうでもいいことをすごくしんけんに書いています。

<※2020年7月末で廃刊予定です。月末までは更新継続中!>熱くも冷たくもない常温の日常エッセイを書いています。気持ちが疲れているときにも…

自作の本づくりなど、これからの創作活動の資金にさせていただきます。ありがとうございます。