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”思いやりのスポーツ”チアリーディングを通じて、心豊かな人々であふれる地球に。国際協力NGO SC HURRAY代表理事 松本真奈美さん

この地球上から戦争、飢餓の問題を根本的になくしたい。あることをきっかけに、日本人優等生のレールを脱し、世界中に愛と平和を伝える地球人として生きる道を選択された、松本真奈美さんにお話を伺いました。

松本真奈美さんプロフィール
出身地:埼玉県
活動地域:全世界
経歴:1988年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。日本郵政株式会社入社。3年を経て退社後、13ヶ月かけて5大陸、約30カ国を周る。世界中の人と触れ合う中で、世界中の人は同じ心を持っているからこそ、手と手を取り合い、より笑顔あふれる地球にすることができると確信し帰国。 「ユニセフ国際協力講座」の15期生として、国際協力のあり方について学んだ後、「伝える」ということを通して、世界の平和に貢献していける人になることを決意。
現在の職業及び活動:現在はその学びや確信を伝える講演活動などを行う傍ら、プロのチアリーダーとして活動。メディア出演、スポーツ応援、地域イベント、企業イベント出演は100を超える。 
座右の名:目の前の人に思いやりを。

人は皆同じ心を持っている。だから、地球はもっとよくなる

記者 まず初めに、松本さんの夢を教えていただけますか?

松本真奈美さん(以下松本、敬称略) 私は、この地球上から戦争、飢餓の問題を根本的になくしたいと思っています。人が人を殺す戦争、日本はこんなに小さな島国なのに年間1,700万トンの食料を捨てている、そんな国もあれば、食べ物がなくて命を落としている子どもたちもたくさんいる。そのような、人が作り出している問題を根本的に解決していきたい。そこに自分が何かしらかかわりたいというのが自分の夢です。
 自分の弟がミトコンドリア脳筋症という、脳の病気なんです。1歳のときに発病しました。その病気の中でも重く、このような症状の人は、世界に5人といないと言われています。自分では動くことも、食べることも、歩くことも、喋ることも、息をすることすらできません。人工呼吸器で命を繋いでいます。
 弟は、3回危篤になっているのですが、どんなときでも強く生きようとする弟の姿勢から命の大切さを学んでいます。歩くこと、息をすること、食べることはできなくても唯一弟ができることは、笑うこと。どんな時でも笑顔の弟は本当にすごく強いと思うんです。笑うことって、相手の思いやりだと思う。弟が笑顔になると、周りのみんなが笑顔になる。笑顔の力を弟から学びました。その弟の姉として弟から教わっている笑顔、思いやりの気持ち、命の大切さというものを誰かに伝えていくのが私の責任、使命だと思っています。私は人前に出ることも、身体を動かすのも好き。私も弟に負けないくらい、誰かを笑顔にできる人になりたい。元気や、勇気を与える人になりたい。その思いで、大学生からチアリーディングを始めました。チアは応援するスポーツ。それは、イコール、相手を思いやることなのです。自分が好きなもの、チアリーデングを通じて人のマインドを変えていきたい。そんな思いで活動しています。すべての原点は、弟にあると思っています。

人間の心ってもっと単純なんじゃないかな


記者 人のどんなマインドを変えたいのですか?

松本 人はみな、同じ心を持っていると思うんです。宗教が違うとか、人種が違うだとか、肌の色が違うだとか、そのなかで、いろんな恨みや、いがみあいが起きたり、利害関係、お金が儲かるからとか、その心を変えていきたい。その心が富の不平等を起こしているので、人の根本的な心を変えていくことが必要だと思っています。お金がかからないことなので。今いろんな国際情勢とか問題ありますが、拘束し過ぎているだけで、人間の心ってもっと単純なんじゃないかと思うんです。

世界の現状を変える人間になりたい


記者 夢を持つようになった背景は何ですか? 

松本 3歳のとき初めて両親に連れられてアメリカへ行ったんです。地球には日本しかないと思っていたのが、他の国もあるんだというカルチャーショックを受けたんです。目の色、肌の色が違う、言葉が違う、違う国があれば違う人たちが住んでいるんだ、と3歳の時知って、そのときに、”世界中のひととお友達になりたい!”という夢を持ちました。 
 そして、小学校2年生のとき、国語の教科書に紹介されていた、ユニセフの親善大使の黒柳徹子さんがいろんな国を回られたときのエピソードが書いてある、『トットちゃんとトットちゃんたち』という本に出会いました。両親がいて、おうちがあって、食べ物があって、学校に行くのが、当たり前と思っていたけど、その本を読んで、戦争によって両親がいない子ども、今現在もそういう国がある。私はこんなに食べ物があるのに食べ物がなくて死んじゃう子どもがいる。学校に行けない子どもがいる。ちょっとした病気で間単に命を落としてしまう子がいる、という世界の現状を知ったときに小学生ながらに憤りを感じたんです。この地球はなんなんだ?と。私はそれを変える人間になりたいとそのころから夢を持つようになりました。

"You have a big heart."


記者 子どもの頃大きな夢を持って以降の真奈美さんについて教えてください。

松本 はい。そんな私だったのですが、実は、高校大学と、次第に、どんどん人と同じような生き方をするようになっていくんです。高校受験、大学受験、いい大学、いい就職先、いい人見つけて、寿退職して、子ども生んで、と、いつの間にかそこにばかり関心を持つようになっていたんです。大人、環境によってコンクリートで固められていた感じで。周りの意見が自分の意見になっていたんだなと思います。そのレールに乗っていれば正しい人間になれるんだと思っていました。そこから外れるなんて選択肢はなくて。大手企業に就職して、内定もらってお先バラ色と思っていたところに、その頃に卒業旅行でサイパンに行ったときのことです。5人で行ったのですが、その最終日にホテルのドアマンに、5人の中で、私を指差して、"You have a big heart."と言われたんです。
 その言葉に、自分の心に風が吹いた感じがして。“そういえば私、世界中の人と友達になりたいという夢があったな、世界の平和に貢献するという夢があったな”、ということを今さらながらハッと思い出したんです。自分の価値は、いつの間にか、そこの大企業に内定をもらったところで終わっていた。だけど、私の可能性ってもっとあるんじゃないか、夢ってもっと追い続けてもいいんだよな、ということに気がついて、心の目が開きました。その言葉がなければ、今もまだ内定先の企業で働いていたと思います。

自分が地球上に生まれた存在意義って何だろう

記者 そんな経緯があったのですね!

松本 卒業して働き始めたとき、働くことで誰かを幸せにする対価としてお金をいただくことに、なんて素晴らしい愛のある仕組みなんだろうと感動しました。そう思えば思うほど、自分が地球上に生まれた存在意義って何なんだろうとか、夢、可能性、希望が大きく膨れあがってきて。そうしていくうちに、世界中の人と友達になることと、世界平和ってイコールでつながってくるんじゃないかと考えました。世界中の人と友達になることは世界を知ることだから、まずそれを実行しようと思いたったんです。そして、丸3年働いていた会社を辞めて、旅に出ました。
 そこからポンポン持ってアメリカ、中米、南米、ヨーロッパ、アフリカ、中東、アジアの国々を一人で回りました。
 実際どんなこと考えてるの?あなたの国ではそれどうなの?なぜ地球上で飢餓とか起きていると思う?そんな話を世界中で出会う人々と同じ生活をしながらしてみたかったんです。まるでウルルン滞在記のように、世界中で出会った方のお家に泊まらせていただいたりして旅をしていました。
 いろんな人と出会い交流する中で、ペルー出身のある男性に「戦争ってどうして起こるんだと思うか」と尋ねたときの回答が面白いなと思いました。「男性は強さを示したい。そうすることで子孫を残してきたから、戦いたい願望がそもそもあるんだよ。だから戦争は無くならないと思うんだよね。」と。それを聞いたときに、それなら、ピストルとピストルじゃなくてスポーツの力でもっと平和的解決が出来るんじゃないか?スポーツなら、公正なルールのもと、真剣に戦え合う。特に国的なものであれば国を代表して戦える。強さを世界中にみせることができる。自分もチアリーダーとしてそういうことに貢献していきたい、そう思ったきっかけでもありました。 
 世界中で旅をして世界中の人と触れ合う中で、文化、言葉、宗教が違っても新しく友達が出来たら嬉しいとか、家族が病気になったら寂しいとか、金魚が死んだら寂しいとか、好きな子ができたらドキドキするとか根本的に人間が感じる心って同じなんだ、「世界中みんな、同じ心を持っているんだ」と思ったんです。
世界中の人が同じ心を持っているからこそ、この地球の人と人は分かり合えるし、仲良くなれるし、笑顔溢れる地球になるはずだと確信して日本に帰ってきました。それを伝える活動の一つとして、応援のスポーツであるチアリーディングを通じて、世界中のひとに思いやりの心を伝えていくということをしたい、その想いで法人を立ち上げました。

世界共通の応援を


記者 夢を具現化するためにどんな目標計画をお持ちですか?

松本 まずやりたいことの一つに、世界共通の応援を広げて行きたいというのがあります。世界を回りながら、「どうやったら戦争が無くなると思う?」と尋ねる中で、男性何人かから「宇宙人対人類の戦争が起これば、人類が仲間になる、ひとつになるんじゃないか」、という回答をもらったことが何回かありました。そこで、世界何か共通のことがあったらいいんじゃないかと思ったんです。世界共通の応援を広げられたら世界をひとつにするきっかけになるんじゃないかと。
今は、世界中のチアリーダーにその応援を伝授して、その国で広げてもらうということができたらいいなと考えています。2018年夏にはエチオピアを訪れて、病院や民族の方々に、その応援を広めてきました。
私は大学のとき応援団に所属していたのですが、応援団は両チームの健闘を称えるんですよね。自分のチームだけでなく、必ず相手チームにもエールを送る。その日本の精神って、すばらしいと思うんです。
フェアプレーをした両チームを称えるというのを世界に広めていきたい。Sはsmile(笑顔)、Cはcourage(勇気)、その精神を広めていきたいということでSC HURRAY(フレー)という名前なんです。フレーフレーでビッグスマイル。みんなで大きな笑顔を作っていきましょう!同じ動き、同じ言葉でできることが広まることが美しいなと。それを広げていこうと思って活動しいます。

記者 活動において真奈美さんが大事にされていることは何ですか?

松本 今いろいろいただいている案件としては、この活動を広めていくことで、多くの人に私たちの想いを知ってもらうこと、又、活動させていただく上で、演技するにしてもどういう想いでこの活動をしているか、自分が世界を回ってきたバックグラウンドも含めて必ず自分の思いをお話させていただいています。同じ心を持っているからもっとこの地球はきっとよくなる。という確信を言葉で伝えています。そのあとにチアの演技を通じて会場を温かくしてから一緒にこの応援を、この気持ちでやってみましょうということをやっていています。その活動を広め、プラス、みなさんにとってなにかのためになれるように、いい笑顔の時間を作れるように、老人ホーム、被災地、養護施設などで活動させていただいています。これからまたいろんなことを発信していきたいと考えています!

記者 これからの進化が楽しみですね。今日はどうもありがとうございました!

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真奈美さんより ”メッセンジャーでご連絡くださいね!”

国際協力NGO SC HURRAY

編集後記
インタビューを担当した、西尾、石川、杉本です。普段よく幹事を依頼されたり、毎月2件の結婚式に招かれ出席されているとおっしゃる真奈美さん。しなやかさと強さを併せ持つそんな美しい女性で、周りの方からの人望もとても厚いのが伝わります。真っ直ぐできれいな想いをもって取り組みをされる真奈美さんに出会えて本当に感動しました。人はちょっとしたきっかけで変わることができる。これからもますますのご活躍をお祈りしています!

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