POGにおけるスプリンターの重要性の低下について

POG戦線において、早期デビュー馬の指名についてはかねてより重要視されてきた。

かつては、早期デビュー馬が今ほどクラシック戦線を席巻しなかった時代においても、すでに調教の進んだ馬を見極めることが出来るゆえの確実なポイント加算、そしてPOG戦線初期における楽しみのひとつとして重要視されてきた。当時は、早期デビュー=短距離馬、という傾向が強く、函館・札幌・新潟・小倉の各3歳S(当時の表記)は芝1200で行われ、各場に芝1200のOP特別も組まれていたことから、早期デビュー指名=スプリンター、という構図が強かった。

開幕週デビューのチアズグレイスが桜花賞制覇を果たして以降、早期デビュー馬がクラシック戦線をにぎわす事例が増えるにつれて、早期デビュー馬の重要性は増してきた。
とりわけ、最近は社台Fなども有力馬をどんどん早期にデビューさせるようになってきており、早期デビューの情報をチェックし、指名していくことがPOG的には、かつてよりさらに重要なポイントとなりつつある。

ただ、その中で、競馬番組の変化、という点では、過去の傾向のまま指名することの期待値が大幅に低下している部分がある。

そう、スプリンターの取り扱いについて、である。
かつて芝1200だったはずの重賞番組4つのうち、新潟は芝1600、札幌は芝1800とかなり前に距離延長されているし、近年では函館の芝1200OPラベンダー賞の廃止、12月から7月に移設された中京2歳Sは当初芝1400、今年はマイルで実施されるなど、2歳夏番組の距離延長が著しいのである。
せめてもの、という形で芝1200で行われてきたファルコンSも3年前に芝1400に距離延長されてしまっている。
牝馬番組においても、フェアリーSは長年芝1200だったが、6年前に芝1600と距離延長されており、OP特別においても6ハロン以下のレースは減少の一途をたどっている。

この結果、スプリンター向けの重賞は期間内に
・函館2歳S
・小倉2歳S

OP特別は
・葵S
・福島2歳S
・クリスマスローズS
・カンナS
・すずらん賞
・フェニックス賞
・ひまわり賞※九州産 

と、使えるレースじたい9つしかない、という状況になってしまっている。
この状況で、スプリンターをPOGで指名することにメリットを感じることが難しいくらいの事態であろう。

牝馬戦線なら桜花賞がマイルで行われ、サクラバクシンオー産駒シーイズトウショウが桜花賞2着など、まだスプリンターに活躍の場が与えられている感があるが、牡馬においては唯一NHKマイルCだけが芝2000まで持たない馬の目標となり、芝1200が主戦場というタイプにとっては3歳夏までの番組というのはかなり厳しいものになっているのだ。

現時点で、POGにおいてスプリンターを指名するメリットは失われた、と言っていい。
可能性があるのは早期デビューの牝馬、くらいになってしまっているのではないだろうか。

※この記事はいつもの投げ銭スタイルで。
この下に内容はないよう(この一言が言いたかった)

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