2023年の創作意欲の行方

2023年の私のジャグリングへの向き合い方の変遷というか、こんなことしてこんなこと感じたよーみたいな手記をここに記す。(この文章は、2023年ジャグリングアドベントカレンダーの12月20日分です。)

最初の半年は、特に動きはなかった。というか、動けなかった。
AFACは体調不良で棄権してしまったし、つくったルーティンといっても彼氏へのバレンタインだけであった。(物理的にではなく概念で手作りバレンタインを渡そうとした結果、手作りルーティン動画を渡してしまった。)

心が大きく動いたのは、6月。そう、WJDの日に開催された「移住計画」である。(https://twitter.com/ijukeikaku_2060
会場になったのは、京都にひっそりと佇む小さなギャラリー。ジャグリングの公演会場としては少し狭いところだったが、だからこそ作品に極限まで近い状態で観覧できた。
すごい技、という一言で片づけたくなかった。モノとの対話を心から楽しむ演者がそこにはいた。私の心を虜にするには、十分すぎるものだった。
「私もこんな作品をつくりたい」
自分の新たなジャグリングを目指し、少しずつ動き始めた。

でも、何をしたらいいかわからない。アプローチの方法が見当たらない。
そんな私の前に一つのインスタ広告が現れた。
「振付家育成講座 VISION2023」
https://kikakuinfo.wixsite.com/vision2023
どうやら、8月末にお隣石川県の山代温泉で開催されるらしい。
なんとなくのインスピレーションで丸2日間全日程の参加を決めた。

結論から述べると、めちゃくちゃ良かった。
ダンスという身体表現で作品をつくる、方法は違えど志は同じ仲間と出会えたことが、まず良かった点の一つ。
ジャグリングをほとんど知らない他者から、ジャグラーや表現者という意味での自分へフィードバックがあったことも素晴らしかった。
さまざまな立場の講師たちや参加者たちと、みっちり丸2日過ごしたことは、私の今後の人生の宝ともいえよう。
そのくらい、気づきや学びが多いWSであった。

これまでの私は、完璧主義なところがあった。完成した作品でないと、見せられない。という先入観。そこを自分で認知し、むしろ不完全な自分も認めて、作品を日々ブラッシュアップしていく思考。
それを手に入れることができたのは、大きな前進であった。

しばらくの時が経ち、秋。
就活をしたり、社交ダンスを頑張ったり、朗読のイベントに行ったりしているうちに、お声がかかった。
知人のライブで、ジャグリングの作品を披露することになった。なんと発表時間は10分超。今まで3分半のルーティンしかやったことのない私にとっては挑戦だった。

テーマは、「身体の拡張」「道具と踊る」
どちらもポイを始めてから、よく考えていたことだったからテーマとしてつくるのは自然だった。だが、シンプルにそこを表現しようとするのは、初の試みであった。
日頃から私は、身体の有限性について考えることが多い。おそらく、バレエをやっていた頃と現在のギャップが激しいからだろう。老いとか、劣化とか、経年変化とか、そういうことが身体を動かすときはいつもつきまとう。
だからこそ、身体の拡張として道具が存在するとき、私とポイが踊るとき、より道具も身体も輝くのではという仮説が存在する。その証明としてこの作品をつくりつづけたい。

先日初上演した際の映像も置いておくので、よければ見てほしい。できれば感想、フィードバックもほしい。(強欲)
個人的には、最適な動きや技の選択にまだまだ余地があると思っている。なので、その辺をどうにかしていきたい。

それでは、またお会いしましょう。

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