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母の日



受験でカリカリしてた高校生の頃、私の母は私によくこう言っていた。

「あなたはラッキーガール。前置胎盤で、次出血したら絶対入院だよ、って言われてたけど、お兄ちゃんがまだ小さかったから、どうしても入院したくなかった。」

「最悪あなたが生きて産まれなくてもいいと思ってた。でも、結局出血しなかったし、逆子も治った。むしろ予定日過ぎても産まれなかった。ラッキーでしょ?」

私の長所は運が良い所。
母のお墨付きだし、これだけは自信を持って言える。
私は胎児期から運が良い。

母は陽気で変な人だけど、何不自由無く育てて貰えたし、運の良さは母のおかげもあると思うので感謝している。



出産は奇跡だ。

コウノドリでよく出てくる言葉だけど、無事に産まれてくるって本当に奇跡なの。

助産学生だった時、「どうかお母さんも赤ちゃんも元気で。どうか生まれた赤ちゃんが泣きますように。どうかお母さんと赤ちゃんが無事に家に帰れますように。」と願いながら分娩介助をしていた。

毎日震えながらお母さんと話し、診察し、赤ちゃんを取り上げていた。
助産師免許の無い学生に、オドオドしてて不安げで助産師さんに色々聞きまくってる学生に、ブルブルと震える手で触れる学生に自分と赤ちゃんの命を預ける。

お母さん達はどんなに怖かっただろうか、不安だっただろうか。
未だにそう思うし、申し訳なさと同時に、何よりも受け入れてくれたお母さん達にすごく感謝している。

そしてどうか、取り上げた子とお母さん、その家族がどうかどうか幸せに暮らせますように。
とずっと願ってる。



話はそれたし、母の日は終わってるけど、母への感謝を忘れずに。

そして、これから産まれてくる全ての子が、健康で健やかに、幸せに過ごせる世界になりますように。

そう願いながら母の日を過ごします。(過ごしました。)

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