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ただいっさいは過ぎていきます

近頃はベランダに誘われて日向ぼっこ大会に参加することが多くなった。ずっとこの気候であってほしいような、冬の寒さが恋しいような、そんな気持ちで過ごしてる。今ならやってみたかったことなんでもできそうな気がして、興味の赴くままに入門書を買い道具を揃えて何もしないというのをたくさん繰り返して丸一年が経ってしまった。なんでもできるのに、なんにもしていない。なんにもしてなくはないか。少しだけしてるけど、なかなか形にならない。サーバーを借りてドメインも取得したけどそこにはなんにもないまま、一年。フとした時に太宰治さんの、ただいっさいは過ぎていきますというフレーズが頭に浮かぶ。

ただ、いっさいは過ぎていきます

働けど働けどなおわが暮らし楽にならざりじっと手を見る

フとした時に浮かぶ2大フレーズ。猫に半分顔をうずめながらブログを書ける時代になった。前世では親の携帯電話でネットサーフィンして数万円の請求書を作り上げるなどしていたのに。あの頃から何も変わらない。わたしは変わりたくて、何度も変わろうと決意をしてきたけれどなかなかうまくいかないね。うまくいってるのは猫との関係くらいかな。

壊れものを扱うみたいに猫のことそっと撫でてきたけれど、結構ワシワシしても受け入れてくれることに気付いた。最初からずっとそうだったのか、それとも過ごした時間でこうなったのかはわからない。ライオンにするみたいにもたれかかっても、わりと平気に過ごしている。もちろん最新の注意を払ってもたれかかっています。あと知らない推定野良猫が花のない花壇をトイレにしてる。花に水をあげるのは難しいけれど、猫のトイレを綺麗にするのは得意。そこはトイレじゃないけど。

歩くようになって、夜はお祭り仕様のひかる首輪をピカピカさせながら散歩を楽しむ犬が多いことに気がついた。少しうらやましいよね。

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