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日本語学校で授業中に教室に入管が入って来た②(専任講師の「名義貸し」って良いんですか?)

さて、前回の続きです。

教室に入って来た入管職員は5分ほど授業を見ていました。何を確認しに来たのかはよく分かりません。それから事務員と一緒に教室から出て行きました。

後で聞いたところによると午後のクラス全部に立ち入りしたようです。午後の授業が終わって事務室に戻ったのが午後4時30分頃だったのですが、その時にはもう帰ったのか、それとも理事長室などにいたのかよくわかりませんが、姿は見えませんでした。上層部からは案の定何の説明もありません

監督行政庁である入管の職員がすべてのクラスで授業を見て行くなどということは、日本語学校の立場では一大事です。そして、業務委託契約とはいえ、組織の内側にいる多数の非常勤の先生方も授業中立ち入りをされているのに、状況が何も分かってないわけです。

全職員の前で、なぜ入管が来たのか、今後どうなる見通しなのか、一言でもいいので説明があってしかるべきだと思いました。

一切の情報がないので非常勤の先生方も気になって色々な噂をしていたようですが、我々含めて分からないものは分かりません。

結論から言うと専任講師数の不足で入管は立ち入り検査をしに来ました。学生数に応じて最低限必要な専任講師の数は決まっています。当時うちの学校では必要数の半分も満たしていなかったと思います。

これについてはなんとなく知ってはいましたが、入管が来て検査することになるほど重要なことだとは思っていませんでした。

なぜ分かったのかというと、入管の立ち入りの後、学校が非常勤の先生に専任講師としての登録をお願いして回っていたからです。実際は非常勤講師なのですが、5万円ほど払って偽の専任講師としての登録をお願いするわけです

正社員である我々に対して、なぜ入管が来たかの説明すら無いというのに、陰でこのようなことをやっているのですから驚きです。もっとも、何人もの先生にそんなお願いをしていれば当然情報は耳に入ってくるわけです。

こうして仲のいい非常勤の先生から情報を入手して何が起きているかをやっと知ることができました。

結局、この「名義貸し」には2名の非常勤の先生が協力しました。こんなことを依頼する学校も含めてですが、協力してしまうなんて情けない話ですね

日本語教師を目指した時の情熱はとうに消えてしまったのでしょうか。

学校としては「専任になってくれる先生が現れました」ということを入管にアピールして事を収めるつもりのようですが、計算上専任の数はまだ10名近く足りません。非常勤の先生の協力率から考えても条件をすぐに満たすのは難しそうです。

そして、最大の関心事はこの件に対する処罰というか処分がどうなるのかということです。こればかりは入管と直接話した学校の上層部の人間しか知らないであろう情報です。

非常勤の先生もそこを一番気にしています。在学生の中には友達、恋人が入学する予定の学生もいます。

うーん、困った。(続く)

ところで、同じく都内市部の別の日本語学校で専任をやっている養成講座の同期に「名義貸し」について聞いたら、「そんなの、どこでもやっているよ。」とのこと。実際はどうなんでしょうか。詳しい方がいたら是非教えてください。


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