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2020年度 早稲田高等学院 一般入試 小論文 模範解答

 わが国における女性を取り巻く社会環境に関して私が取り上げるのは、第一に、「女性には学間は必要ない」という偏見が現在まで根強く残っている点であり、第二に、学問や教育の場に留まらず、女性がさまざまな場面で「女の子だから」と言われて育つという点である。なぜなら、どちらの点も、女性が個人として扱われない風潮を表しており、是正が必要だからである。
 第一の点については、現代においても、「息子は大学まで行かせるが、娘は短大ないし地元の大学まででよい」という性差別的な教育観を持つ親は一定数いる。実際、2021年の大学進学率を見ても、男子は約58%であるのに対して、女子では51.7%となっており、男女間に差があることが分かる。女性が性別を理由に学問から締め出されることで、優秀な人材が活躍する機会を奪われ、学問の発展も阻害されてきた。

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