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追い詰められてる奴、”カリスママン”になろう

カリスママン』という漫画をご存じだろうか?

カリスママンとは本国で弱者男性、チー牛男子として女性から馬鹿にされる白人男性が、日本に入国したら突然女性からモテモテの”カリスママン”に変身するというアメリカンコミックだ。

カリスママンはモテるだけではなく、企業の面接でも圧倒的なカリスマ性を示し、能力のある日本人男女を押しのけて正社員の座を獲得する。本国ではマクドナルドでアルバイトをし、日々白人女性たちから馬鹿にされる生活をしていたカリスママンは日本に来ることで強者男性に生まれ変わったのである。

しかし日本に来て無敵になったかに見えるカリスママンであるが、相変わらず白人女性に囲まれる空間に行くと以前と変わらない弱者男性の姿に戻ってしまう。そして以前と変わらず彼女たちに罵倒される。カリスママンが強者男性でいられるのはあくまで日本人に囲まれた環境下にいるときだけなのだ。

カリスママン:冴えない白人弱者男性が日本に降り立った直後にモテモテのカリスママンに!

この漫画の面白いところが、カリスママンが日本人とかかわっている時は筋骨隆々として高身長でイケメンなスーパーマンそっくりの風貌に描かれているのに対し、白人女性に絡まれている時はナヨナヨした低身長チー牛フェイス弱者男性として描かれていることである。

彼自身は何も変わっていないのに、周りの評価によって彼自身の態度や外見まで変化している。もちろんこれは漫画だからこその表現であり、現実では国を変えたところでその人の外見や性格は変わらない。しかし人の自意識下における自身のイメージは実は漫画のように環境に左右されて大きく変化するのだ。

カリスママンは自国から日本に逃げてイキっている白人弱者男性をあざ笑う露悪的な漫画であるが、この漫画は多くの示唆を私たちに与えてくれる。その一つが『環境や立場が変えれば人は変わる』ということだ。

ネットミームに陰キャと陽キャというものがある。陰キャとは暗くて人とコミュニケーションを取るのが苦手なチー牛男子のことで、陽キャとは明るくて活発で周りの人々に好かれるタイプの強者男性のことだ。ネットでは陰キャと陽キャを生まれつき遺伝子に刻まれた特性として絶対視している人が多いがそれは誤りである。実は陰キャ陽キャは簡単に裏返る相対的なものなのだ。

例えば職場では大人しく目立たない陰キャ男性でも、自分よりも圧倒的な陰キャたち、例えば引きこもりが集まるようなグループセラピーの場に参加すれば、その空間で最もリーダーシップが取れて周りから頼られる陽キャに変貌する。

逆に大学のアメフト部で仲間たちと徒党を組んでブイブイ言わせているツーブロック陽キャゴリラたちも、190センチ近い本場アメリカの白人アメフト部のキングコング集団の中にポツンと入ってしまえば、檻の中のニホンザルのように大人しくなってしまう。

人の性格や自己認識はその人が置かれた環境下でのヒエラルキーによって何とでも変化してしまう曖昧なものなのである。カリスママンも屈強な白人陽キャが沢山いる本国では自信を失い女性に馬鹿にされる弱者男性であるが、周りが自分よりも体格的に小さく、英語が話せる白人というだけで誰しもが一目置いてくれる日本に来ることで、相対的陽キャになることができたのである。

環境を変えて自信を取り戻そうとすることは、今の環境から逃げることを意味している。これは男にとっては屈辱的なものかもしれない。今の環境から逃げて本当にいいのか?ここで踏ん張るべきじゃないのか?そういった葛藤がぬぐえない人は、環境を変える前に一度イチかバチか勝負してみるのもいいだろう。中途半端な希望は捨てておいた方がその後の人生身軽だ。

ただそこでコテンパンにやられたとしても気を病むことはやめるべきだ。男が集団の中で一度軽んじられてしまったら挽回することは非常に難しい。人は一度貼られたレッテルを中々剥がすことが出来ない。ボコボコにされたら引きずらないですぐにその環境を後にしよう。

環境を変える時に大切なことがある。それは今までいた環境よりも自分にとってもっと優しい環境へ移ることである。そうカリスママンのように自分でも輝けそうな場所へ移動するのだ。同じようなレベルの環境へ移動するより、弱っている時はとりあえず一段目線を下げたほうが良い。そこでまずは失った自信を取り戻してから、もう一度上を目指したほうが上手くいきやすいからだ。

筆者の周りにも人生上手くいかずに苦しんでいたが、負担の少ない環境へ移ったことで人生が好転した男が沢山いる。例えば……

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