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低身長男子はなぜ人生厳しいのか?

男なら誰しもが理解していることがある。それは男子にとって最もやっかいな身体的コンプレックスが”チビ”であるということだ。

低身長の恐ろしいところが努力や最新の医療技術をもってしても改善できないことだ。黒い粉を振りかけたりヅラを被ったり植毛したりして誤魔化しの利くハゲや、運動や食生活改善などの努力によって克服できるデブと違い、チビはどうすることもできないのである。

チビであることのハンディの大きさはホモソーシャルでは周知された事実である。ある程度歳を重ねればハゲやデブであることは多少弄られても笑って流せるようになるし、人によっては自虐ネタに昇華している場合も多いが、こと低身長に至っては”触れてはならない”こととして扱われる。ハゲやデブ弄りで激昂する男子は少ないが、チビ弄りは即ブレイキングダウンにつながる危うさがあるのだ。そのため人をいじるのが好きな男子でも低身長を弄る奴は意外に少ない。それほど身長は男性全員にとってデリケートな話題なのである。

ツイッターではモテの議論が人気であるが、異性にモテること以上に『同姓コミュニティ』で上手くやって行けることの方が人生には大切である。低身長男子は同性のコミュニティ内でどうしても舐められやすく、弱い立場に追いやられてしまうことが多い。

もちろん男社会では”どれだけ頑張って結果を出せるか”が最も重要視されるため、勉強や仕事などを頑張って人よりも秀でた分野を持つことで一目置かれる存在になることができる。日本一の経営者の1人である孫正義や、IT業界のミリオネア前澤社長なども160㎝前後の低身長であるが、ビジネスマンとしてホモソーシャルの頂点に君臨している。

しかし10代や20代の若い多感な時期においては、やはり身長の高低は男子の自尊心に大きな影響を与えると言わざるを得ない。

身体的な強さが大きなアドバンテージになる学生時代、いくら頭が良かったり実家が太かったとしても、身体が小さいというだけで大きなハンディキャップを背負わざるを得ないのが男である。そこで歪んでしまうともはや大人になってからはコンプレックスを完全に消し去ることはできない。若い頃にあまりに激しいホモソーシャルでの迫害を受けてしまうと、その傷は大人になって以降も大きな影を人生に堕としてしまう。

若い低身長男子の生存戦略として有効な方法は何があるのだろうか?もちろん低身長男子でもホモソーシャルで勝者になる道は存在している。先ほど挙げたように稼げる男に成長することなどが一番わかりやすい例である。しかし学生時代に『背が低くて弱いこと』を攻められそこがコンプレックスになってしまっている男子は、勉強や稼ぎで頑張っても中々心の傷を癒せない場合が多い。奪われてしまった男としての人権を取り戻す方法はあるのであろうか?それについて書いていこうと思う。

筆者の知る身近な背の低い友人たちの中にも、学生時代から自己肯定が高く精神的にも身体的にも強い男たちが何人も存在している。彼らに共通していたことが……

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