ニュージーランド55日紀行 12/55 季節感と立ち位置
はたと気づいた。
今まで、気温が大して日本と変わらなかったからあまり意識していなかったのだが、ニュージーランドはいま春で、これから夏が始まるのだ。
どうりでここ数日、人々がウキウキしているのだ。
皆ずいぶんと薄着だし、ビーチでは寝っ転がってお肌を焼いている人や、ビキニ姿のおばちゃま達がいる。
私はというと、まだ秋から冬になろうとしている日本のエネルギーから抜け出せていない。いつもセーターや上着を持ち歩き、少し風が吹くと首にスカーフを巻く。
人々とのギャップを感じて何だか居心地が悪かったここ数日。これは年のせいだとか思っていたが、私より年上の人たちもいっぱいいる(当たり前だ)し、それだけが理由ではないだろう。国民性?いや、数日前までそんな感じはなかったな。
あ、もしかして、そうか、そういうことか。と。
それが腑に落ちたのは、草や花のパワーを感じたときだった。明らかに、春夏のぐんぐん伸びるエネルギーを放っている。
いやー。文章にするとイマイチだけど、体感すると面白い感覚だ。
開放的、楽しい、動き出そう! というより、
落ち着いて、安定し、熟考しよう、みたいな状態だった私。
こんなにも、季節感というものは無意識に身体に染み付いているものなんだなぁ。
時差ぼけよりも大きな範疇で、季節ぼけ、という感じだ。
そうか、夏になるのか。
途端に、重くて移動の度に厄介に感じるジャケットやセーターやらを処分したくなってきた。日本に送ろうか。送料高いかな。
でも明日から南島に行くので、もしかしたらまた寒いのかもしれない。少し待つとしよう。
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