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会社が求める学習、清掃は「業務」?

こんにちは。

今日も北陸地方の転職エージェントに勤める古狸の独り言ページへようこそ。考えを文章にまとめることが苦手でとりとめなく箸休めにもならない内容ですが、良かったらご意見お聞かせください。

 さて今回は求職者さんからのご相談実例についてお話します。                   悲しいかな、案外身近に起こっていることですが皆様の所は大丈夫ですか?

 これってあり?

Nさんがお勤めの企業様は、いわゆるとっても「外面」が良いところ。

県や市町村が推奨している働き方改革の制度は積極的に取り入れ、受賞や表彰されることも少なくない注目の企業。
そんな時代の最先端を行く働きやすい会社のはずですが・・・

下記状況、皆様はどう感じられますか? 

A/年に数回、自社周辺の清掃・除草ボランティア活動
「絶対参加」とは言われないが、余程の用事がない限り基本的に全員参加前提の行事となり、半日は拘束される。

 B/学習の圧力
・業務に必要な勉強を業務時間外にするよう強要する。
・成長を意識した読書や資格学習、研修会などへの参加をする従業員を褒めたたえ、それをしない従業員は学ばないダメな社員呼ばわりする。
・リスキリングを個人のやる気と結びつける。

C/副業やワーケーションへの圧力
・様々な「カッコイイ」制度の利用がない従業員を悪く言う。 

D/残業するなと言いながら休日や夜間に連絡をする
           
何の説明もいりませんね(笑)

 E/休日の地域行事参加を断りづらい
・お祭り、マラソンなどの行事に経営者が積極的に関わり、会社として参加することを社員に強く期待され、断ると評価が下がる。

・・・いずれもありがちでちょっと窮屈に感じることですが、どこまでが「セーフ」だと思いますか?
はい、全て「アウト」です。

以下、何故アウトなのか、についてまとめました。

労働時間について

ボランティアと名前を付けたら良いなんてはずありません。
会社から参加に圧力をかけるならそれは「業務」です。

 あまり知られていないですか、実は学習だってそうです。
例えば、業務で使用する資格を取らないといけない、取扱い商品の勉強をしなければならない、などの場合、週末や夜間に個人的に勉強することを命令、求めるのも「アウト」

 労働時間に関するガイドライン

労働時間とは使用者の指揮命令下に置かれている時間であり、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たること
例えば、参加することが業務上義務づけられている研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に必要な学習等を行っていた時間は労働時間に該当すること

厚労省HPよりガイドライン

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000187488.pdf


空いた時間に自学=リスキリングではありません

「リスキリング」が叫ばれる昨今、勘違いしている方も少なくないのですが、実施責任は組織・企業であり、個人ではありません。

オジサマ・オバサマが窓際に追いやられないために自主的に勉強しよう、というお話ではなく、会社・組織が、外部環境変化に合わせて企業を変革できるよう、新たに必要となる知識を従業員に身に着けて貰って仕事の幅を広げてもらう、というお話。

このお話は奥が深く長くなるので、別の機会にまとめますね。

 参考: 経済産業省HPより研修資料https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf

 
柔軟性? 多様性?

個人の興味関心や自由に使える時間は千差万別。 
限られた時間をどんな優先度で使うかも自由で会社の上司がとやかく言う問題ではありません。

積極的に学ぶ人を尊敬し褒めたたえるまでは良いことですが、そうでない方が「悪」であるような言動はそれこそ「悪」です。

今までのやり方に固執して柔軟性を持たない、という側面を感じるかもしれませんが、こちらも=「悪」ではありません。

業務に明らかな支障が出ないのであれば相手の価値観を否定しているにすぎず、多様性の時代に逆行していると言えますね。


ハラスメント

D / Eについては明らかにハラスメントとなります。
この辺りは皆様充分ご存知だと思いますが、知っていてもつい・・・ということが往々にして起こっています。

自分の会社でも起こっているなぁと思った方は是非詳しく調べてみてください。
従業員がそれぞれ成長意欲をもって色々学習し吸収してくれるのは会社にとって素晴らしいこと。皆が自ら学びイキイキわくわく働いてくれたら、経営者・管理職冥利に尽きることでしょう。

でも考えてみてください。

従業員全員がいつもキラキラしていて何にでも好奇心旺盛、意欲満々なんておかしいと思いませんか?

もしもあなたの組織の在り方に疑問を持ったら、是非北陸人材ネットにご相談ください♪

経営者、管理職、従業員、どの立場からのご相談にもそれぞれの角度で対応させていただきます。

あ、でも転職のご相談に関しては、社名の通り北陸地域専門ですのでご了承くださいm(_ _)m


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