覚醒
【おかめちゃんとおさめちゃん】
登場人物
🐢おかめちゃん
亀と人間のハイブリッド
亀の名残りは、甲羅と
ゆっくりの歩みのみ
ハイソサエティにみえるが
じつはおとぼけな二十歳
🐬おさめちゃん
サメと人間のハイブリッド
サメの名残りは、
鋭い歯とへの字口
そしてサメ肌
いちご大福が大好きな
自他共に認めるおとぼけな
二十歳
今日も今日とて
おさめちゃんは
おかめちゃん宅へ
🐢「あーさぶーい
さぶいさぶいさぶい」
🐬「ぶいぶーい!おかめちゃん」
🐢「あーおさめちゃん!
さむいよね~
とりあえず入って」
🐬「よーろーー♪(^-^)/」
🐢「なんかさっきから
うざいおさめ語が
続いておりますが、、なに?」
🐬「なに?ってなに?」
🐢「ぶいぶい・・だの
よーろーーだの・・
だいたい見当が
つくけど なんだろ・・・
言葉を省略しているにも
関わらず
なんだか 逆に
言葉のウザさが
耳に残って
余計に騒がしいわ 」
🐬「するどい批評だね♪
さすが
今年も冴え力が
アルカーリーだよ」
🐢「えっ?」
🐬「なに?(^.^)」
🐢「アルカーリーてなに?」
🐬「冴え力が
アルカリ乾電池くらいすごい」
🐢「わかりずらいわ!」
🐬「いやあ 言葉ってね
すごい力が
あるんだよね
まあ あらためて
言うまでもないけどね
新年早々
私 わたくし
目覚めちゃったよね」
🐢「2月真ん中は
新年早々でもない
気がするけど
そうか~
目覚めちゃったか~
にしては なかなか
腫れぼったい目だね」
🐬「まあ 徹夜したからね♪」
🐢「えーー!
何があったんだ!?
目覚めちゃったって
しかも
徹夜?」
🐬「いやあ 昨日さ
夜中まで映画を見ててさ
そろそろ
寝ようと思った午前2時
そしたらね
部屋の窓が空いてたんだよ」
🐢「あらま 無用心」
🐬「そうなんだよ
慌てて閉めようとしたら
窓の向こうの地面に
なにかが光ってるんだよ
んで
よ~く見たらお月さんが
みずたまりに
映ってたんだよ
漆黒の水鏡に
反射する月に思わず
見惚れそうになったとき
突然 こわくなったんだよ
漆黒の中の
ぼやける月の光は
実際の月よりも
私に近くて
その距離感が
こわかったっていうか
ないはずのものが
地面にあるってことに
ビビったのか
ともかくこれは
言葉にしたいな
文学だなって思ったんだよ」
🐢「覚醒だね♪おさめちゃん」
🐬「どうやら
その時が来たらしいよ
言葉が私に降ってくるんだよ
降って降って大雪ならぬ
大言葉だよ
これを形にしないとね
んで ぶいぶいに
アルカーリー
おさめ語っていうかサー
湧いちゃうんだよ
言葉の泉がサー
そして 詩を書いたり
日記書いたり
しているうち
ストーリーを
つくりたくなったんだよ
んで 徹夜」
🐢「今年の本屋大賞は
おさめちゃん
あんたのようだね♪」
🐬「いやあ まあ
天からの啓示って
あるんだね♪
どうやらその日も
近いらしいよ」
🐢「豚もおだてりゃ
木に登るらしいけど
サメだって
ロッククライミングだね」
🐬「斬新だね」
🐢「誠に斬新だよ
昆布茶飲むかい?」
🐬「いただくよ」
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